1920年代に、ドイツのイエナ大学の教育学教授ペーター・ペーターゼンによって開発された学校教育「イエナプラン」。1926年にスイスで行われた新教育フェローシップの国際会議でペーターゼンが発表し、その後『小さなイエナプラン(Der Kleine Jena-Plan)』という著作も発行され、世界的に知られるようになりました。
1950年代に入り、新教育フェローシップのオランダ支部のスタッフがこの書籍に出会い、以後、国内での普及に努めます。このスタッフは、母親として当時の教育方針に失望していた女性の一人で、このイエナプランに新たな学校の姿を見出したのです。1960年にはオランダ初のイエナプラン校が開校、1968年にはイエナプラン財団も設立。国を挙げての教育改革との相乗効果で全国に広まりました。現在では220校以上のイエナプラン小学校があり、中には、公立校もあれば、プロテスタントやカトリック、非宗教などの私立校もあり、移民の子やハンディキャップを持った子どもたちも受け入れています。多様性を認め、尊重しあうこの教育のコンセプトがまさに体現されていますね。こうして今では、発祥国ドイツをしのぎ、オランダで最も盛んな教育法として国内外で注目されています。
伝統的な従来型公教育に縛られず、一人ひとりの個性を大切にし、多様性を認めるのびのびとした教育として日本にも紹介されているイエナプランの世界をのぞいてみましょう!