【医師監修】医師が教える「秋の運動会」に気を付けるポイント
涼しいはずの秋にも熱中症に注意⁉
前日&当日の対策についてご紹介します。
取材協力:ノザキクリニック院長 野崎 豊先生
秋の運動会も熱中症に注意!
秋の運動会シーズンがやってきます。以前は秋に行われることが多かった運動会ですが、開催時期を秋から春に移す学校が増えています。
理由は昨今の酷暑、残暑を踏まえた熱中症対策のため。
7月以前の「春」開催が54.3%、8月以降の「秋」開催が45.7%という調査もあり、秋に運動会を行うところも約半数ほどあります。
しかし昨年は厳しい残暑のため、運動会が延期する学校も。10月に入ってからも、暑さが戻る日があり、運動会や体育祭で熱中症で搬送された事例もありました。
秋の運動会でも熱中症対策が必要です。
今週末をはじめ、この時期に運動会を開く小学校が少なくない。しかし、運動会といえば秋のイメージも根強い。専門家の調査によれば、初夏を含む春に開催する学校の方が若干多いものの、地域によっては秋開催が優勢だ。なぜ分かれるのか。
秋は運動会シーズン!ただ、この時期はまだ暑さが戻ったり、台風が来たり、雨を降らせる「秋雨前線」がうろうろ…2~3日おきに天気が変わることが多く、雨に悩まされる季節でもありますね。
秋ならではの注意点
➀体が涼しさに慣れ、暑さに対応できなくなる
夏の暑い時期は、暑さに慣れることによって上手に汗をかくことができるようになっていますが、一旦涼しさになれると、ミネラルが多い、乾きにくい汗になり、体温調節が上手くいかなくなってしまいます。
②水分補給を忘れがち
秋になって涼しくなって油断し、水分補給を怠ると脱水症状になりやすくなってしまいます。
子供が熱中症になりやすい理由
➀周囲の環境の影響を受けやすい
・体重にくらべて体表面積が広く、外気の影響を受けやすい
・背が低いと地面からの照り返しの影響が大人よりも大きくなる
②体温調節機能が未熟
うまく発汗ができないので、自分の体の体温が下がりにくい
その他、予防や対処のハードルも…
・水分補給を自発的にしにくい
・症状を訴えるのが難しい
ボキャブラリーが少ないので「吐き気がする」「頭痛がする」という表現でも熱中症の疑い
■運動会前に汗をかける身体に戻そう お風呂&運動×ミネラル入りむぎ茶の点滴飲み
上手に汗をかけるようにするには?
ミネラルの少ない、乾きやすい汗にするためには、汗腺を鍛えることで上手に汗をかける体にすること、すなわち、発汗を促す自律神経反応、汗腺の働きを活性化することが重要。
やや暑い場所で汗ばむ程度の運動をしたり、毎日湯船に浸かるなどして、汗をかく習慣を絶やさないことが重要です。
この時期の水分補給に注意!
暑さに慣れていない時にかく汗はミネラルが多いため、注意してミネラル補給をする必要があります。
ミネラル補給は、一気に行っても血液内に吸収された時にしか効果がありません。点滴のように、少しずつ継続的に水分補給をしましょう。
点滴飲みには、カフェインゼロで子どもにも安心、無糖のため、量を気にせず飲むことができて、体温下降効果があるミネラル入りむぎ茶がお勧めです。
■前日からチェック!秋の運動会の熱中症対策チェックリスト
熱中症は当日の水分とミネラル不足から起こるのではなく、数日前からの不足で発生します。
当日の熱中症対策だけでなく、前日までに体調を整えましょう!
〈秋の運動会前日チェックリスト〉
□1時間にコップ1杯、ミネラル入りむぎ茶や水を摂取
□睡眠をしっかり摂る
□栄養バランスの取れた食事をとる
□飲み物や濡らしたタオルを凍らせておく
〈秋の運動会”当日”チェックリスト〉
□朝食を必ず食べる
□30分にコップ1杯ミネラル入りむぎ茶で水分補給
※カフェインゼロ、体温下降効果あり
□大量に汗をかいたときにはスポーツドリンクを摂取
□直射日光を避ける
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