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排卵痛はいつ起こる? 原因と排卵日前後の症状・対処について解説【助産師監修】

排卵痛はいつ起こる? 原因と排卵日前後の症状・対処について解説【助産師監修】
参照 : doctors-me.com
生理予定日まで、まだ日があるのに生理痛? こんな経験をした方もいるのではないでしょうか。 排卵痛とは排卵日前後に起こる腹痛です。 実際にこの排卵痛に悩まされている方もいるでしょう。今回は、排卵痛の症状や原因をご紹介します。
排卵痛はいつ起こる? 原因と排卵日前後の症状・対処について解説【助産師監修】
参照 : doctors-me.com

目次

1.排卵日とは 2.排卵日前後に起こる排卵痛とは 3.排卵日前後のおりもの 4.排卵日前後の排卵痛がひどい場合 5.まとめ

この記事の監修助産師

河井 恵美 先生 看護師・助産師の免許取得後、大学病院、市民病院、個人病院等に勤務、25年以上助産師を務める。 青年海外協力隊でアフリカに赴任、国際保健医療を学ぶために大学院に進学、修了。 お母さん方へのアドバイスを充実させたいと思い、保育士資格も取得。 現在、シンガポールに住み2人の子どもを育てつつ、現地の産婦人科に勤務して日本人の妊産婦さん方に携わる。 インターネットにてエミリオット助産院を開設中。

エミリオット助産院

排卵日とは

排卵とは?

排卵とは、成熟した卵胞から卵子が膜を破って卵巣の外に飛び出すことです。 卵胞を刺激するホルモン、卵胞を成長させるホルモンなど様々なホルモンが働いて卵胞が育ち、排卵します。

日々減少する原始卵胞

通常は、1周期に1つの卵胞から排卵しますが、その周りでは100個ほどの原始卵胞(卵胞のもと)が一緒に育っています。 でも、1周期に1つの卵胞からしか排卵しないため、その他は吸収されてしまいます。 胎児の頃には600〜700万個もあった原始卵胞は、生まれたときに200万個となり、成長するとだんだん減り始め、初めての月経(生理)から生殖適齢期にかけては30〜50万個ほどになっているのです。 毎月排卵していき、51歳頃の閉経(生理が終わる)時期には、原始卵胞は1000個程度しか残っていないと考えられています。 毎月排卵したとして、初めての生理から閉経まで400〜500個もの卵子が排卵されるといわれています。(参考文献1)

基礎体温で排卵日を予測

排卵がある人が基礎体温を正しく測定すると、排卵期をはさんで低温期と高温期の2相性となります。 生理が始まると共に低温期(卵胞が育つ時期)なります。低温期から排卵期になると、体温ががくっと下がる時期があります。これを境に高温期(排卵後の卵胞が黄体に変化する時期)に移行します。 生理周期の違いは低温期(卵胞期)の長さの違いです。 排卵から次の生理までの長さは、およそ2週間と決まっています。基礎体温は、ストレスや体調などによって左右されることから、正確な排卵予測が難しく、医療現場では基礎体温だけの排卵予測はあまり行われなくなりました。

排卵検査薬で排卵日を予想

自分で排卵を予測するには、基礎体温と共に排卵検査薬を利用する方法があります。いつ頃排卵するのかをある程度推測することが可能です。 この検査は、排卵する前に増加するホルモンの分泌濃度を手がかりにした検査で、尿や唾液を用います。市販されているため、簡単に入手できます。

排卵日前後に起こる排卵痛とは

排卵痛の特徴は?

排卵痛は、生理痛のような下腹部が張った感じや重い感じ、痛いなど個人差があります。お腹だけではなく、腰にも痛みや重だるさ違和感を感じる人もいます。 はっきりとした症状がなく、下腹部辺りに何となく違和感がある人や排卵痛を全く感じない人もいます。

排卵痛の原因は?

20mmまで膨らんだ卵胞が破れて排卵しますが、そのときに卵巣の被膜が破れることが排卵痛の原因だと考えられています。(参考文献2)

排卵痛はいつからいつまで?

排卵の前後の日、特に排卵日に痛みを感じることが多いです。まれですが、痛みがはっきりとしている人は、「今、排卵した」と、わかる人もいます。

排卵痛と生理痛の違い

痛みや違和感の場所は排卵痛と生理痛では、大きな違いはありません。排卵痛を感じない人でも、生理痛はあるという人は多いです。 排卵痛と生理痛の原因の違いを簡単に説明しましょう。 排卵痛は、卵子が飛び出るときに卵巣の被膜が破れることが原因とされています。一方、生理痛は、プロスタグランディンというホルモンが子宮を収縮させて腹痛や腰痛などの生理痛を引き起こすと考えられています。 他には、子宮筋腫や子宮内膜症などの病気による生理痛もあります。(参考文献3) 同じような場所が同じように痛くても、排卵痛と生理痛では原因は違うのですね。

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排卵痛の治療・緩和は?

排卵痛は、生理的なものですが、あまりにも痛い場合は、鎮痛剤を使用して痛みを緩和できます。

排卵日前後のおりもの

排卵日前後のおりものの特徴

排卵前のおりものは、透明でさらっとした卵白のような性状で量も多くなります。また、伸びがいいのも特徴です。 排卵後は、粘り気が出て白くなり、徐々に量が減っていきます。 排卵期には、精子が子宮内に入りやすいようにおりものが変化していきます。普段は、子宮内に細菌が入って簡単に感染しないように子宮を守る働きがあります。女性ホルモンの影響によって、おりものがこのように変化するのです。

排卵日前後の排卵痛がひどい場合

排卵痛がひどい場合に考えられる病気

排卵痛は、卵胞が破裂した部分、または排卵後に形成された黄体からおなかの中に出血することがあります。これを「卵巣出血」と呼びます。 卵巣出血に伴って腹痛や腰痛を感じることがあります。出血がひどい場合は、手術が必要になります。 他に、腹痛を伴う病気が隠れている可能性があります。例えば、子宮内膜症や卵巣嚢腫の捻転(卵巣腫瘍の付け根部分がねじれること)などです。卵巣嚢腫の捻転は、ねじれてしまうと激痛ですが、ねじれかかったりねじれがおさまったりしていると、不定期な腹痛となることがあります。 痛みや出血がひどい場合は、婦人科を受診しましょう。(参考文献2)

まとめ

ストレスや睡眠不足などの体調不良のときには、痛みをひどく感じることがあります。排卵痛や生理痛などの痛みには、鎮痛剤を使用することができます。 心配なときには婦人科を受診しましょう。
※本記事は妊娠・健康・子育てに役立つ情報提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合には、ご自身の判断により適切な医療機関を受診し、医師にご相談ください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当サイトは責任を負いかねます。

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参考文献

1. 日本産婦人科医会「産婦人科ゼミナール・妊娠適齢年令」

2. 日本女性心身医学会「排卵時期の腰痛・性器出血」

本会は、女性の心身相関に関する研究の進歩、向上をはかり、女性の心身の健康と福祉に貢献することを目的としています。

3. ヘルスケアラボ「月経のトラブル・月経痛」

3. ヘルスケアラボ「月経のトラブル・月経痛」

生理痛(月経痛)について、国立成育医療研究センターが監修した記事です。生理痛(月経痛)は、生理の前や生理中に、下腹部や腰のあたりに感じる痛みのことです。