ワンオペ育児の意味とは? 離婚に至ることもある子育てに非協力的なパートナーを改善するコツ
ワンオペ育児とは、一人で子育てや家事の負担を背負うことです。「できて当然」と思っている人が多く、がんばり屋さんほど自分を追い込んでしまい、体調を崩してしまったり、最悪の場合、離婚になってしまうことも。
つらいワンオペ育児を乗り越えるには“パートナーの意識を変える”ことが大切です!
ワンオペ育児の意味とは?
メディアなどでよく聞くようになった“ワンオペ育児”という言葉。
なんとなく言葉のニュアンスから「一人で育児を行なっている場合に使われるんだろうな。」ということは分かると思います。
ワンオペ育児を理解するためにも、言葉の意味や、どのような状況がそれに当たるのかを知っておきましょう。
ワンオペレーションの略
“ワンオペ“は“ワンオペレーション(one operation)”の略です。
one operationは、「ひとつの作業」という意味。本来は「1人で〜」という意味はありません。
ちなみに、“1人で作業をする”は“one-man operation”が正しい英語です。
主に24時間営業のコンビニや飲食店で広まった言葉
ワンオペは、“one operation”を略した和製英語です。
24時間営業のコンビニや飲食店で、深夜に一人の従業員がすべての作業をこなして、お店を切り盛りするときに使われていました。
一人で育児をする家庭でも使われるようになった
お客様が少ない深夜の時間帯でも、一人でお店を切り盛りするのは過酷です。
それと同じように、夫婦どちらかが、育児の負担を背負うのも過酷なことなので、“ワンオペ”という言葉が使われるようになりました。
ワンオペ育児がつらいのは、育児を担当するだけでなく、それに加えて、家事もこなさなくてはいけないからです。
かつては、同居していたおじいちゃんやおばあちゃんと、分担することができた育児や家事が、核家族化が進むことで、関わることができる大人の人数が減り、一人にかかる負担が増えました。
さらに最近は、女性の社会進出により、家事、育児に加えて、仕事までしなくてはいけなくなったので、さらに過酷な状況になっている人が多いのです。
パパもママも同じように仕事をしていても、育児や家事の負担はママに多くかかる場合が多いのが現状です。そのため心身ともに疲れ果ててしまい、離婚に至ってしまうケースがあるほど、ワンオペ育児は過酷です。
ワンオペ育児とはどんな状態?
ワンオペ育児になってしまう原因は、いくつか考えられます。
ただ、ワンオペになるような状況でなくても、パートナーが育児に非協力的な場合には、ワンオペ育児になってしまいます。
共働き・単身赴任
仕事の関係で、ワンオペ育児になってしまうのはよくあるパターンです。
ちなみに私の場合もこのタイプ。夫は昼前に仕事に出かけると帰ってくるのは深夜。子どもたちは眠った後です。
そのため、子どもをお風呂に入れるのも、ごはんを食べさせるのも、生まれたときからずっと私が一人でしていました。
休みは月に4回ありましたが、「疲れているから」とずっとゴロゴロ。“起きた”と思ったら、一人で出かけるという始末。
「家事や育児には休みがないのに」と、めちゃくちゃイライラしていました。育児に協力しないから、育児の大変さをまったく理解できないし、しようともしない。文句を言い出したら、イライラしたことを思い出して止まらなくなりそうです。
それほど子育てのときの不満は、蓄積されて何年経っても消えないもの。夫婦仲が悪くなるきっかけになりやすいんです。
一人目のときは、私は専業主婦だったので、かなりストレスを感じながらも我慢しましたが、二人目のときは私も仕事をしていました。
それでも状況は変わらず、保育園の送り迎えはいつも私。夫は休みでも朝は絶対起きないので。
子どもが熱が出たときの保育園からの連絡もまず来るのは私。早退や欠勤しなくてはいけないのも私。
多くのママが感じていると思いますが、共働きでも育児の負担はママのほうが大きいです。
パパが単身赴任なら、必然的に育児はママが一人でしなくてはいけないので、ワンオペ育児になってしまいますね。
専業主婦の環境の変化
共働き家庭が増えたことで、専業主婦の環境も変化しています。
「仕事をしていても、育児や家事をしているママがいるんだから、専業主婦ならすべて担って当然。」と思われて、以前よりも、パパからの協力が得られにくくなっています。
また、関係ない周囲の人からも「専業主婦は仕事しなくていいからいいね。」と、まるで主婦が暇人のように言われることも。そんな声があるから、ママはつらくても“助けて”と声を上げられなくなります。
専業主婦も、兼業も経験した私からしてみれば、専業主婦のときのほうがつらかったです。
私自身「稼いでいないから。」ということに負い目を感じ、夫に「手伝って」と言えず、ただイライラが募るばかり。24時間子供と一緒にいて、自分の時間はゼロ。家事も思うように進まないし、気付けば何日も子ども以外と話していないということも。
「不満があるなら夫に言えばいい」という人もいるでしょうが、簡単にそう言えてしまうのは、ワンオペ育児をしたことがないからです。
ワンオペ育児になるような場合、夫の理解がないことがほとんどです。つらさを話したところで「みんなしてることでしょ?」「俺だって大変なんだ。」とわかってもらえず、余計に孤独感を感じて、諦めなくては仕方ないと思ってしまいます。
しかもそういう夫に限って、休みの日に1時間公園に行っただけで、自分のことをイクメンと思っているんですよね。
子どもの機嫌がいいときに、公園に行くなんて余裕ですから、育児の大変さがわかるわけがありません。
ワンオペ育児を解消するコツ
ワンオペ育児はとても過酷です。
心身ともに疲弊して、体調を崩してしまう前に、解消できる方法を探しましょう。
パートナーと話し合う
ワンオペ育児を解消するために、1番最初にしたいことは、パートナーに育児がつらいということを伝え、協力してくれるように頼むことです。
パートナーの子どもでもあるので“頼む”ということ自体、本当は違うのかもしれませんが、協力がまったくない状況なら、少しでも育児や家事に参加してくれるように話をしてみましょう。
育児や家事の何が大変なのかわかっていないと思うので、「この時間のこれをするのが大変だから、手伝って欲しい」というように具体的に伝えるのが理解してもらいやすいポイントです。
また、「同じ家に住んでいて、2人の子どもなんだから、してくれて当然」と思っても、「ありがとう。」と感謝の気持ちを伝えることで、揉め事が減りますし、夫婦仲も良くなりますよ。
家事の手抜きができるところを探す
子どもが生まれると、“毎日ちゃんとごはんを作って、栄養のあるものをバランスよく食べさなくては”“掃除は毎日して部屋をきれいにしておかなくては“など、完璧にできないと、母親失格のように感じてしまうことがあります。
でも、育児も家事も仕事も、一人ですべて完璧にこなすことはできません。
許せる範囲、許せない範囲というのは、人によって違うと思いますが、妥協できるところは、手抜きをすると少し楽になります。
手が抜けないのは、おむつ替えや、入浴、ごはんを食べさせることです。でも、ごはんは疲れていたら、お弁当、お惣菜、冷凍食品、テイクアウトなどに頼ると良いですよね。
子どもがいると、すぐに部屋が散らかりますが、掃除は毎日しなくても大丈夫です。片付けても、その瞬間から子どもが散らかしますから。
ベビーシッターサービスを利用するのもおすすめです。
1〜2時間でも一人の時間が持てるだけで、リフレッシュできます。スーパーに一人で行けるというだけで、気持ち的な負担がずいぶん軽減されますよね。
美容院や、ショッピングに行くのもおすすめ。地域の子育てサービスもあると思うので、ぜひお住まいの地域の福祉サポートを調べてみてくださいね。
友人や第三者との交流を持つ
同じ境遇の人と交流を持つのは、おすすめです。
子どもが小さいと、家にいる時間が多くなります。家族としか会話をすることがないと、「自分だけがつらい。」と思い込んでしまいがちです。
子育て中のママは、みんな同じような悩みを持っています。愚痴を言い合うだけでも、気持ちがスッキリすることもありますし、先輩ママに育児の相談をすることもできます。
同年代の子どもを持つ知り合いがいない人は、児童館や支援センターに行ってみるのがおすすめですよ。
がんばりすぎないで“つらい”と伝えることが大切。手抜きでワンオペ育児は楽になる
ワンオペ育児でつらくなってしまうのは、あなたが“がんばり屋さん”だからです。でも、家事や育児はどんなにがんばっても感謝されない仕事。だからこそ余計に孤独感を感じてしまうんですよね。
子どもはママの笑顔が大好きです♪
ママが笑顔でいるために、“つらい”と感じたときにはパートナーにきちんと伝えて、家事や育児で手が抜けるところは手抜きをしましょう!
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ママの毎日は家事に育児に仕事にととても過酷。特に子どもが小さいうちは料理や洗濯、掃除でさえスムーズにできなくなります。「夫や子どものために完璧にしなくては!」とがんばり過ぎていませんか?家庭がうまくいくにはママが笑顔でいることがとても大切。プチ贅沢で疲れとストレスから解放されましょう。