”ガミースマイル”は遺伝する?原因と治療法についてわかりやすく解説~ちぃ先生の手記第92回~
芸能人にも多いと言われる「ガミースマイル」。そもそもガミースマイルって何?歯を見せて笑うのがイヤならあなたも実はガミースマイルかも!?歯科衛生士がわかりやすく解説します。
歯茎が目立つのが怖くて笑えない…
ガミースマイルは子どもに遺伝する?起こる原因とは
「ガミースマイル」って何なのでしょう。
ガミースマイルとは、笑ったときに歯ぐきが見えすぎてしまう状態のことを言います。
ガミースマイルは遺伝する要素が強く、両親のどちらか、もしくは両親ともにガミースマイルの場合はお子さんに遺伝してしまう可能性が高いです。
というのも親子は顔が似ますよね?輪郭や筋肉の形状が受け継がれ同じような顔貌になりやすいのです。
ガミースマイルの原因は、主に「骨」「唇」「歯」「歯茎」の4つにあります。
上顎の骨の形状が原因の場合は、上顎前突といって上顎の骨が長くて前に突き出しているケースです。非常に多いパターンです。
唇の筋肉が原因の場合は、上唇を持ち上げる筋肉が発達しすぎて必要以上に持ち上がってしまったり、上唇小帯という唇と歯茎を繋いでいるヒダが上の方についているケースです。こちらも結構多いパターンです。
歯が原因の場合は歯が前に出ている(突出前歯)場合や、歯が小さく露出している面が少なくその分歯茎が長く見えることがあります。歯茎に原因がある場合も、歯肉が覆いかぶさって、歯が露出している面が少なく歯茎が長く見えるケースがあります。
芸能人でも見かける?「ガミースマイル」がもたらすデメリット
(1)笑顔に自信がなくなる
ガミースマイルであるからといって必ずしも機能的に問題であるとは限りません。
しかし歯ぐきが必要以上に見えすぎてしまうことにより、まるで馬のようなビジュアルになり思いっきり笑うことに抵抗を感じる方も少なくありません。
上記のような審美的な理由によって、笑顔に自信を持てないというのが最大のデメリットではないでしょうか。
(2)健康面のリスクについて
もともとの噛み合わせや歯並びが原因の場合は、食べ物が挟まりやすいことや、むし歯や歯周病のリスクが高まったり、出っ歯による口腔乾燥やそれに伴う口臭などのリスクが考えられます。
それよりも、頬杖をつく、舌で前歯を押すクセがある、爪を噛むクセ(指しゃぶりの習慣が残っている)など無意識に行っている習慣による後天的にガミースマイルになるリスクのほうが高いので十分に注意してくださいね。
ガミースマイルの治療法
唇の位置に原因がある場合には、上唇粘膜の切除やボトックス注射、歯肉が覆いかぶさっている場合は、歯肉の切除や歯冠延長術で済みますが、上顎前突や歯並びが原因の場合は、矯正治療や骨切り治療、歯槽骨の整形が必要になる場合があります。
治療費や治療にかかる期間(ダウンタイム)にかなり差がありますので、「自分がガミースマイルかもしれない…」と思ったら、ご自分で判断するのではなく歯科医院で専門的なアドバイスをもらってくださいね。
参考サイト
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【ライター紹介】ちぃ先生
歯科衛生士の有資格者でありながら多くの女性メディアで活躍中のライター・編集者。現在は女性向けの美容メディアやJJなどのファッション誌などに寄稿している。
コスメコンシェルジュの資格を持ち、コスメ・美容への造詣が深い。また、サッカー好きが高じてアスリートフードマイスターの資格も取得している。
美容と健康に高い関心と知識を持っており、Ha・no・neでは利用者のQOLの向上を目指し、ためになる情報を発信していきたいと意気込んでいる。
・ちぃ先生の手記まとめPART1 ~美容ライター兼歯科衛生士の知恵袋~
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