食事のあいさつは死語になる?
食事のあいさつに関して、ニュースなどで次のような話題を耳にすることがあります。
「ある小学校の保護者が、『給食費を払っているのだから、うちの子どもにいただきますと言わせないでほしい』とクレームをつけた」
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お金を払っているのだから感謝のことばは言わなくてもよい。様々な考え方を持つ方がいらっしゃると思いますが、今回は食事のあいさつの意味について改めて考えてみたいと思います。
なぜ「いただきます」「ごちそうさまです」を言うの?
「いただきます」の意味
「いただきます」を口にするとき、誰を思い浮かべていますか?あなたが思い浮かべる人たちより、もっと多くの人やものがあなたが食べているものには関わっているのです。あいさつは、食事になってくれた動植物、食事を作ってくれた運んでくれた方々に対する感謝のことばです。
「いただきます」は、料理の対価として使う言葉ではありません。命を提供してくれた動物や植物、それらを食材として育ててくれた人、運搬してくれた人、世の中に流通させてくれた人、その食材を使って料理してくれた人――。目の前に置かれた一皿の料理に関わったすべての人たちへの感謝を込めた言葉です。
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「ごちそうさまです」の意味
「ごちそうさま」は「御馳走様」。「馳走」とは走りまわるという意味で、食事を用意するために走りまわってくれた人へ、これもまた感謝を伝える言葉なのです。
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お金を払っているんだから、やってもらって当たり前という態度ではなく、周りの人やものに感謝するという心の持ち方を持つことが大切だと思います。このようなことは一朝一夕に身につくものではなく、小さなころからの積み重ねが必要となります。そのひとつが「いただきます」「ごちそうさまでした」のあいさつなんですね。
「ありがたいな」と思う気持ち、感謝の心を持つことは、そういう小さな幸せを手にするチャンスをたくさん作ってくれる。成長するために、感謝の心は必要不可欠なんだ。 長友佑都 名言 発言
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どうやってあいさつの習慣を身につける?
パパママも一緒に
小さな子供のころは、身近な大人である親の影響を強く受けます。パパやママが食事の際に「いただきます」「ごちそうさまでした」を言えば、子供も自然とそれが当たり前となってきます。
挨拶の意味を一緒に考える
目の前にある食事のためにどんな人たちやものが頑張ってくれたのかを子供と一緒に考える時間を持ちましょう。一回の食事を作るのに多くの人たちやものに助けられていることを学ぶことができるのです。
食事のあいさつから始めて、私たちの生活が多くの人に支えられているかを再確認し感謝するこころを共有してはいかがでしょうか。また、お金では買うことのできないものについても一緒に話す機会を持つこともよいですね。