SNSで見かけた自宅でできる安価な「セルフホワイトニング」の意外な落とし穴とは~ちぃ先生の手記第80回~
歯科衛生士の資格を持つちぃが、自宅でできるセルフホワイトニングに落とし穴はないのか、どのようなメリットが考えられるのかなどを解説します。
セルフホワイトニングに関心があるという方はぜひ参考にしてみてくださいね!
こんにちは!元歯科衛生士で美容ライターのちぃです!清潔感のある白くてキレイな歯は憧れの的ですが手に入れるのは難しいですよね。
毎日がんばって歯みがきをしても、なかなか白くなってはくれません……。
そんな中「自宅でできるセルフホワイトニング」が話題となっています。
安価で手に入れることができて手軽にホワイトニングができるキットなどが多く売られているようですが、そのメリット・デメリットについてまで詳しく知っている方は少ないのではないでしょうか。
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自宅でできるセルフホワイトニングの落とし穴とは
近年SNSなどで人気を集めている、自宅でできる安価なセルフホワイトニング。
セルフホワイトニングを謳って販売されている商品はたくさんあり、成分などを細かく指摘できませんが、実際にはそんなに安価でもないように思えます。
解説をするにあたって調べてみましたが、だいたい5000円〜10000円くらいでしょうか。
これであれば、ホワイトニングサロンのほうが安いイメージがあります。
LEDライトがセットになっている商品もありますが、セルフホワイトニングにはそもそもライトが必要ないので、あくまで雰囲気を演出するためのオプションの1つとして考えられそうですね。
また海外の歯磨き粉を“ホワイトニング”として販売しているケースもあります。
この場合、汚れや着色は落とせますが、強い漂白作用は期待できないため「白くしたい!」という場合にはあまり向きません。
そして気になったのは、歯を白く塗るホワイトニングペンです。
これは歯そのものがキレイになるわけではないですし、食事や唾液で薬液が流れ落ちてしまうことから、持ちが悪いと考えられます。
歯の表面のエナメル質がきちんと作られていないエナメル質形成不全や、幼少期に使用した薬剤の影響で歯が変色してしまうテトラサイクリン歯などの、特別な事情がない限りはあまり提案できそうにありませんね。
自宅でできるセルフホワイトニングのメリット
もちろん、自宅でできるセルフホワイトニングにはメリットもあります。
歯科クリニックで型を取って行うホームホワイトニングは、刺激を抑えて歯を白くできることから「知覚過敏になりにくい」というメリットが考えられます。
知覚過敏は冷たいものや甘いものなどがしみやすくなる症状で、日常生活に支障が出るリスクがあります。
なので、刺激の少ない薬剤によるホームホワイトニングには大きなメリットがあるといえるでしょう。
また、後戻り(ホワイトニングする前の歯の色に戻ってしまう現象)の際もゆっくり戻ることから「漂白効果の持ちが良い」のもメリットのひとつといえますね。
さらに一度型を作れば薬液をあとから買い足すだけで良いので、トータルコストが少なくてすみます。
急激に白くするのではなく、1週間ほどかけてゆっくりと歯を白くすることができるので、ナチュラルに歯をキレイにできますよ。
本格的な作用を期待するならオフィスホワイトニングも
歯科クリニックで行うホワイトニングには、オフィスホワイトニングというものがあります。
セルフホワイトニングに比べて、短時間で歯を白くすることができるのがメリットです。
施術時間1〜2時間で、2トーンほど白くすることができます。その日のうちに白くできるので、効果を実感しやすいのが特徴です。
こちらはLEDライトを使ったり薬剤をブレンドしたりするので、特別な体験ができて楽しいという方もいます。
デメリットとしては、急激に白くするために歯がしみやすくなるケースが考えられることです。
さらに、施術中は開口器という口を強制的に開けておく装置をつけなくてはならないこともデメリットとして挙げられます。
30分〜1時間ほどつけ続けないといけないため、口が痛くなる、乾燥してつらいと感じる方が多くみられます。
ですが、確実に白くしたい場合はセルフホワイトニングよりもオフィスホワイトニングがおすすめです。
クリニックによりますが、歯の漂白具合に満足いかなければ、その場で薬液を足してくれる場合もあります。
【ライター紹介】ちぃ先生
歯科衛生士の有資格者でありながら多くの女性メディアで活躍中のライター・編集者。現在は女性向けの美容メディアやJJなどのファッション誌などに寄稿している。
コスメコンシェルジュの資格を持ち、コスメ・美容への造詣が深い。また、サッカー好きが高じてアスリートフードマイスターの資格も取得している。
美容と健康に高い関心と知識を持っており、Ha・no・neでは利用者のQOLの向上を目指し、ためになる情報を発信していきたいと意気込んでいる。
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