本サイトはプロモーションを含みます

妊娠初期の妊婦に必要な栄養は?赤ちゃんのために摂るべき栄養素・食事【医師監修】

妊娠初期の妊婦に必要な栄養は?赤ちゃんのために摂るべき栄養素・食事【医師監修】
参照 : www.pexels.com
妊娠中の食事による栄養はお腹の赤ちゃんに大きな影響を与えます。 つわりなど体調が崩れやすい妊娠初期ですが、赤ちゃんのためにどのような栄養や食事を摂るべきなのか紹介していきます。
妊娠初期の妊婦に必要な栄養は?赤ちゃんのために摂るべき栄養素・食事【医師監修】
参照 : www.pexels.com

目次

1.妊娠初期、つわりがつらくて食事ができない…。  ・妊婦の食事は「量」より「質」を意識して!  ・栄養不足が気になる…。胎児に影響は? 2.妊娠初期に食べよう!必要な5大栄養素と多く含む食べ物  必要な栄養①葉酸  ・妊娠初期におすすめ!葉酸を多く含む食べ物  必要な栄養②カルシウム  ・妊娠初期におすすめ!カルシウムを多く含む食べ物  必要な栄養③鉄分  ・妊娠初期におすすめ!鉄分を多く含む食べ物  必要な栄養④たんぱく質  ・妊娠初期におすすめ!たんぱく質を多く含む食べ物  必要な栄養⑤食物繊維  ・妊娠初期におすすめ!食物繊維を多く含む食べ物 3.妊娠初期は控えて。注意が必要な栄養素・食べ物は?  ・アルコール類  ・非加熱の食品・なまもの  ・ビタミンA  ・水銀  ・ヨウ素(ヨード)  ・カフェイン 4.つわりで栄養不足が心配。栄養ドリンクは飲んでいい?  ・妊娠初期に飲む栄養ドリンクの選び方・ポイント 5.妊娠初期は栄養バランスを心がけた食事を

この記事の監修医師

吉岡 範人先生 1978年千葉県生まれ。 聖マリアンナ医科大学産婦人科で研鑽を積み、カナダブリティッシュコロンビア大学へ留学をし、幅広い視野を獲得した。その後、聖マリアンナ医科大学へ帰院後、「つづきレディスクリニック」院長に就任。 丁寧な問診を通して一人ひとりの生き方の違いや年齢、ライフスタイルなどに寄り添い、すべての女性がいつまでも若々しく・活き活きと暮らすお手伝いができるレディスクリニックをめざしている。

医療法人社団都筑会 つづきレディスクリニック

横浜市都筑区センター北駅から徒歩1分の婦人科・産婦人科「つづきレディスクリニック」。ピル・アフターピル(緊急避妊)、中絶の他、20種以上の診療メニューをご用意。

妊娠初期、つわりがつらくて食事ができない…。

妊娠初期にはつわりが辛く、十分に食事を摂れないという方もいるでしょう。 赤ちゃんのために栄養を摂りたくても十分な食事ができない場合、どのようにすればいいのでしょうか?
出典:www.pexels.com

妊婦の食事は「量」より「質」を意識して!

母体から栄養を摂ることで胎児はお腹の中で成長するため、妊娠中の食事による栄養は非常に大切です。 しかし、妊娠をすればホルモンバランスが崩れることで体が変化し、つわりが始まる方もいます。 つわりによって食欲が低下すれば十分な食事ができず、赤ちゃんに栄養を送れないのではないかと心配して無理に食事を摂る方もいるでしょう。無理に食事を摂れば体の負担になってしまうため、おすすめできません。 つわりの辛い時期には食事の「量」よりも「質」を意識しましょう。 栄養バランスの取れた「質」の高い食事ならば、量をたくさん食べなくても十分に栄養を摂取することができます。 栄養摂取に効率の良い食事を考え、無理せずに食べられる量を食べることが大切です。

栄養不足が気になる…。胎児に影響は?

妊娠初期には体調の変化や胎児の成長など不安が点も多いものです。 妊娠をすれば、母体が摂取した栄養が胎盤や臍帯を通して胎児へと運ばれていきます。 そのため、母親の食事の栄養が不足していれば、胎児へ運ばれる栄養も不足することになります。 十分な栄養を受けた胎児と、栄養が不足していた胎児とでは、実際に身体面や精神面で差が出ると言われています。 また、早産の場合は学習能力が平均より劣ることや、注意欠陥などの障害が多いことも報告されており、胎児のときの肝臓内で栄養が不足していたことが原因ではないかと疑われています。 こうしたことから、母体の栄養不足は胎児に何らかの影響を与える可能性があると言えます。

妊娠初期に食べよう!必要な5大栄養素と多く含む食べ物

赤ちゃんを健康に育てるためには妊娠初期からしっかりと栄養を摂るようにしたいものです。 妊娠初期に必要と言われる5大栄養素と、5大栄養素が多く含まれる食べ物についてみていきましょう。

必要な栄養①葉酸

出典:pixabay.com
妊娠中とくに重要だと言われている成分が「葉酸」です。 葉酸はビタミンB群の一種で、妊娠前段階から初期の間はとくに葉酸を摂取することが推奨されています。 その理由は、葉酸が赤ちゃんの正常な発育をサポートすると考えられているからです。 胎児の脳は妊娠6週目くらいまでに完成しますが、葉酸は胎児の脳の発育のサポートや、神経を作る働きがあります。 そのため、妊娠初期に葉酸を摂取することが大切と言われているのです。 また、葉酸を摂取すれば、神経管閉鎖障害の発症リスクを抑えられることが厚生労働省からも通知されています。 妊婦の場合、葉酸は一日480㎍の摂取が推奨されています。

妊娠初期におすすめ!葉酸を多く含む食べ物

・緑黄色野菜(とくにほうれん草やアスパラガス、春菊に多い) ・納豆 ・いちご ・マンゴー ・海藻類

必要な栄養②カルシウム

出典:pixabay.com
カルシウムは人間の骨や歯の主要な構成成分として知られていますが、胎児の骨や歯を作るためにも大切な栄養素になります。 とくに妊娠初期は胎児の骨や歯が作られる大切な時期のため、カルシウムを摂ることが大切です。 胎児の発育にはカルシウムが欠かせないため、母体のカルシウムは吸収されます。 母体のカルシウム量が減少すれば骨粗鬆症を引き起こすリスクがあるため、カルシウム不足にならないようにしっかりと摂取しなければなりません。 日本人はカルシウム不足に陥りやすいと言われているため、とくに妊娠中は不足しないように注意が必要です。 カルシウムの吸収にはマグネシウムも必要になるため、マグネシウムも意識して摂取するといいでしょう。 また、ビタミンDをカルシウムと一緒に摂取すれば、カルシウムの吸収が良くなると言われています。

妊娠初期におすすめ!カルシウムを多く含む食べ物

・乳製品(牛乳やヨーグルト) ・大豆食品(納豆や豆腐) ・小魚類(ししゃも、ちりめんじゃこ) ・海藻類

必要な栄養③鉄分

出典:pixabay.com
妊娠中は自分の体だけではなく胎児の体にも酸素を届けるために、妊娠すると血液量が増加します。 しかし、血液量が増えることで血液成分が薄まった状態になるため、妊婦は鉄欠乏状態に陥りやすくなります。 そうすると、貧血や頭痛、肩こりなど不快症状が現れやすくなるのです。 鉄分は妊婦が快適かつ健康に妊娠期間を過ごすためには欠かせない栄養分であり、不足しないように注意が必要です。 また、胎児は必要な血液を作るために母体から鉄分を摂取しています。 母体の鉄分が不足していれば、軽度の場合は胎児に大きな影響を与えることは少ないですが、高度になると赤ちゃんが低体重になるようなケースもあります。

妊娠初期におすすめ!鉄分を多く含む食べ物

・豚レバー ・鶏レバー ・魚介類(とくに牡蠣、しじみ、わかさぎには多い) ・ほうれん草 ・ひじき

必要な栄養④たんぱく質

出典:www.pexels.com
たんぱく質は人間の血液や筋肉、臓器など体を造るために大切な栄養素であり、母体だけではなく胎児の体作りにも必要になります。 母子ともに健康な体を作るために必要な栄養素なので、しっかりたんぱく質を摂取するようにしましょう。 一日に必要なたんぱく質は、成人女性の場合は50gと言われており、妊娠初期では+0g、中期では+10g、後期では+25gのたんぱく質の摂取が推奨されています。 妊娠初期では成人女性の推奨摂取量で問題ありませんので、中期に入るまでは50gを目安に摂取するようにしましょう。 食事量が減るとたんぱく質不足に陥りやすいため、つわりなどで食欲の落ちやすい妊娠初期ではたんぱく質不足にならないように注意する必要があります。

妊娠初期におすすめ!たんぱく質を多く含む食べ物

・肉類 ・魚類 ・大豆食品 ・卵 ・牛乳

必要な栄養⑤食物繊維

出典:www.pexels.com
食物繊維は妊娠中の便秘の改善や予防に効果が期待できる栄養素です。 とくに妊娠初期はホルモンバランスの変化によって腸の働きが悪くなることで便秘が起こりやすくなっています。 しかも、つわりも加わることで食事量が減り、ますます便秘に拍車をかけてしまいます。 妊娠中期には子宮が大きくなることで腸が圧迫され、便秘が再び起こりやすくなるので、妊娠中は初期だけではなく継続して食物繊維の多い食べ物を積極的に摂るべきと言えます。 ただし、食物繊維の豊富な食べ物は消化されにくい傾向があります。 消化されにくいと胃腸に負担がかかるため、妊娠初期のつわりの辛い時期には食物繊維の豊富な食べ物は摂取しにくいと考える方も多いでしょう。 そういった場合には、加熱調理をして柔らかくすれば食べやすくなるはずです。

妊娠初期におすすめ!食物繊維を多く含む食べ物

・果物(バナナ、みかん) ・大豆食品(納豆、おから) ・いも類(さつまいも、里いも) ・野菜(ごぼう、セロリ、アスパラガス、キャベツ) ・きのこ類 ・海藻類

妊娠初期は控えて。注意が必要な栄養素・食べ物は?

妊娠初期には赤ちゃんに栄養を送るため、さまざまな食べ物を食べて栄養をつけようと考える方も多いでしょう。 しかし、妊娠初期には控えるべき栄養素や食べ物があります。

アルコール類

出典:unsplash.com
妊娠初期には妊娠していることに気付かずにアルコールを飲んでしまうようなこともあるかもしれません。 しかし、妊娠中の飲酒は胎児に影響を与える恐れがあるため、妊娠前から注意する必要があります。 もちろん妊娠超初期の段階で気付かずに少量の飲酒を行うようなことはあると思いますが、妊娠0~4週未満の超初期の段階であれば大きな影響はないでしょう。 アルコールが胎児に及ぼす影響としては、発育が遅れてしまうことや、先天性疾患の発生などが挙げられます。 また、妊娠が発覚後にもたくさんアルコール類を飲み続けていれば、自然流産や死産になってしまう恐れがあります。 妊娠しているかもしれないという時点からアルコール類の摂取は避けることが賢明です。

非加熱の食品・なまもの

出典:pixabay.com
妊娠するとホルモンバランスの影響を受け、消化機能や免疫機能が低下しやすい状態になっています。 そのため、食べ物が原因で起こる食中毒などの病気にかかるリスクが高まると考えられており、非加熱の食品やなまものには注意しなければなりません。 食中毒になれば、胎児の死産や早産、先天性異常を引き起こす可能性があります。 また、母体も重症化する恐れがあり、重症化すれば敗血症や髄膜炎を起こすこともあります。 なまものでは魚や貝、肉などが挙げられます。 また、非加熱の食品ではナチュラルチーズや肉や魚のパテ、生ハム、スモークサーモンは、リステリア菌による食中毒を引き起こす恐れがあることが厚生労働省からも通知されています。 そのため、妊娠初期から非加熱の食品やなまものを口にしないように注意しましょう。

ビタミンA

出典:www.pakutaso.com
ビタミンAは目や皮膚の健康維持や、体の抵抗力を高めるために必要な栄養素です。 しかし、妊娠初期にビタミンAを過剰摂取すると、胎児の先天性異常を引き起こす可能性があり、とくに耳の形態異常が増えることが分かっています。 通常の食事であればビタミンAを過剰に摂取することは少ないですが、ビタミンAを含むサプリメントを飲んでいる場合には注意が必要です。 また、レバーやうなぎにはビタミンAが多く含まれているので、適量に食べる分には問題ありませんが、大量に食べることは避けるべきでしょう。 ただし、ビタミンAが少なすぎても赤ちゃんの発育に影響を与える可能性があるので、バランス良く摂取することが大切です。

水銀

出典:www.pakutaso.com
魚は大切な栄養素をたくさん含む食材ですが、一部の魚には食物連鎖によって水銀が蓄積されています。 この水銀は、通常の成人は摂取したとしても体外へ排出することができますが、胎児は水銀を体外に排出することができません。 水銀が蓄積されてしまうと、先天性異常を引き起こす可能性があると言われています。 妊婦の水銀量に注意すべき魚の種類と摂取量は、厚生労働省より基準が定められています。 キンメダイやメカジキ、メバチマグロは1回80gを週に1回までを目安とし、キダイやミナミマグロは1回80gを週に2回までを目安としましょう。 サバやイワシ、アジ、サケ、タイ、ブリ、ツナ缶などは通常の摂取で問題ありません。

ヨウ素(ヨード)

出典:pixabay.com
ヨウ素(ヨード)は細胞の発達や成長に必要な栄養素になるため、ヨウ素が不足すれば胎児の死産や流産、先天異常を招く恐れがあります。 そのため、欠乏しないように摂取したい栄養素ですが、摂取量が多いと胎児の甲状腺機能を低下させてしまう可能性があります。 つまり、不足しないようにしながらも過剰摂取しないように気をつけなければならない栄養素なのです。 ヨウ素が多く含まれる食品には、海藻類やヨード卵などが挙げられ、昆布など海藻類を多く食べる日本人の食習慣ではヨウ素の摂取が過剰になりがちです。 厚生労働省の規定では、妊婦の場合のヨウ素の1日の摂取量は240㎍が目安とされています。

カフェイン

出典:girlydrop.com
カフェインの摂りすぎは妊婦の場合、胎児に影響を及ぼす恐れがあります。 胎児が低体重になり、将来の健康リスクが高くなる可能性があるのです。 ただし、全くカフェインを摂取してはいけないというわけではありません。 厚生労働省の規定では、妊婦の場合は1日当たりのカフェイン摂取量は200㎎に制限するように求められています。 カフェイン200㎎は、コーヒーをマグカップで1~2杯、紅茶で2~3杯、緑茶で3杯程度の量です。 コーヒーが飲めなくなることが辛いという場合には、デカフェなどカフェインレスの飲み物をおすすめします。 紅茶ならばルイボスティーやハーブティーにすればカフェインが含まれていません。 また、お茶の場合は麦茶に変えることでカフェインレスにすることができます。

つわりで栄養不足が心配。栄養ドリンクは飲んでいい?

つわりで栄養不足になることが心配なので、栄養ドリンクで栄養補給をしようと考える方もいるでしょう。妊娠初期に栄養ドリンクは飲んでも良いのでしょうか?
出典:pixabay.com

妊娠初期に飲む栄養ドリンクの選び方・ポイント

栄養ドリンクは栄養補給や疲労回復効果が期待できるため、妊娠初期のつわりの辛い時期に飲みたいと考える方も多いでしょう。 栄養ドリンクにはさまざまな種類があるため、妊娠初期に飲むことができる栄養ドリンクもあれば、妊娠中には控えるべき栄養ドリンクもあります。 栄養ドリンク選びでは、次の3つのことに注意しましょう。 まず1つ目のポイントは、カフェインの量です。 エナジードリンクなどと呼ばれる栄養ドリンクは、カフェインが多く含まれています。 妊婦の1日のカフェインの摂取目安量は200㎎なので、カフェインレスのものかカフェイン量が少ない栄養ドリンクを選ぶべきです。 2つ目のポイントは、カロリーや糖質です。 栄養ドリンクは栄養を補給を目的としているため、カロリーや糖分が高いものも少なくありません。 妊娠中の体重増加や妊娠糖尿病を避けるためにも、カロリーや糖質は確認しておくべきでしょう。 3つ目のポイントは、アルコールの有無です。 栄養ドリンクにはアルコールを含むものもあるので、アルコールの含まない栄養ドリンクを選んでください。

妊娠初期は栄養バランスを心がけた食事を

出典:www.pexels.com
妊娠初期は妊娠による身体の変化が始まったばかりの時期なので、つわりなど体調の変化で思うように食事が食べられないという方も多いでしょう。 こうした体調の変化は身体を休ませようとするサインなのです。 そのため、十分に体を休ませながら、栄養バランスを心掛けた食事を摂るようにしましょう。 つわりで食欲のない時に無理に食事をたくさん食べて栄養を摂取しようとすることはストレスになってしまうため、体に負担が大きくなって逆効果だと言えます。 ご紹介した妊娠初期に摂取すべき栄養素を理解し、効率良く摂取することが大切です。 母子ともに健康を維持できるように管理しつつ、無理せずに食べたい物も食べながら栄養を上手く摂取していきましょう。
※本記事は妊娠・健康・子育てに役立つ情報提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合には、ご自身の判断により適切な医療機関を受診し、医師にご相談ください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当サイトは責任を負いかねます。