所変われば品変わる?日本とイタリア、ビミョーに違う表現や習慣が面白い!
歴史的に身近な動植物を使った慣用句には、日本とイタリアでこんな風に違いがありました!直訳すると通じないけど何となく分かる!のが、人類共通の感覚と言うべきなのでしょうか。そんな微妙に異なる表現を集めてみました。
成長が早いのは、雨後のタケノコならぬキノコ!
イタリア語では、成長が早いことを「キノコのよう(Come un fungo / Spunta come un fungo)」と言います。我が家の食べ盛り長男がどんどん大きくなっているのを見た近所のおばさんから、「ま~まるでキノコね!」と言われて知りました。
イタリアにタケノコは自生してないもんな、と納得。キノコといってもポルチーニとかトリュフとかなんでしょうか(笑)。
雨後にニョキニョキ生えて来るタケノコも、大量発生するキノコも、成長が早いというイメージは良く伝わります。
真っ白すべすべのお肌を表すのは、もち肌ではなくモッツァレラ!
真っ白な肌のことは「モッツァレッラチーズみたい(come mozzarella)」と表現。日本では、つきたてのお餅のように、なめらかできめの細かい「もち肌」と言ったところでしょうか。
でもこの慣用句、小麦色に良く日焼けした肌が美男・美女の条件とされるイタリアでは、否定的な意味にも使われます。夏のバカンスに海に行く時間も暇もなく、日焼けもできないことを皮肉ったり、自虐的に言ったりする場合に「私ってばモッツァレッラみたいに真っ白で嫌になっちゃう」と言う風に。
美白が重要な日本とは真逆ですね!
手に負えないちびっ子は、仏教界の悪餓鬼?キリスト教の小悪魔!?
日本で良く聞く「悪ガキ」。「ガキんちょ」などとも言ったりしますが、餓鬼とはもともと仏教用語で、生前の悪行のせいで餓鬼道に落とされ、いつも飢えと渇きに苦しむ亡者のことです。そして、食物をがつがつ食するところから、不躾・悪戯な子どものことを「ガキ」と言うようになったのだとか。
これに対してイタリアでは、手に負えない悪戯っ子のことを「小悪魔(diavoletto)」と呼んだりします。悪戯だけど、憎めない子どもに親愛を込めて愛称として使うことも多いです。
虎穴に入らずんば…ではなく、オオカミの口!
イタリアでは、試験や試合、面接の前などに相手を勇気づけるとき、「In bocca al lupo!
(オオカミの口の中へ) 」と言います。言われた方は、「Crepi! (オオカミなんてくたばれ) 」と返して験担ぎ。意味としては「頑張れ」「おう、行ってくる」的な決まり文句で、しょっちゅう聞かれるフレーズです。私はこれを聞くと、日本(中国)の「虎穴に入らずんば虎子を得ず」を思い出してしまいます。危険をおかさなければ大きな成功や功名は得られない、という意味の故事ですね。
オオカミはヨーロッパで、トラはアジアで畏怖の象徴的な動物であることがよく分かります。
犬猿の仲?いやいや、犬猫の仲です!
日本で言う「犬猿の仲」。何かといがみ合う仲の悪い2人のことを指しますが、イタリアでは「犬猫の仲 (come cane e gatto)」と言います。犬とサル、犬とネコが本当に仲が悪いのかどうかは別としても、サルはアジア原産、ネコはヨーロッパ~中東~エジプト辺りが原産なだけあって、その地域に昔から馴染みがある動物が慣用句に使われているのが何とも面白いです。
殺菌予防で目を洗うのは、緑茶ではなくカモミール!
緑茶には殺菌効果があるからうがいなどにもに良い、と日本では聞きますが、イタリアではカモミールティー!目にゴミが入った時にはこのお茶で洗えと言われます。大昔から使われていたカモミールには、健胃・発汗・消炎作用・リラックス効果などもあるそうです。
イタリア人にとって、カモミールは日本人にとっての緑茶なんですね。
直訳できない慣用句って面白い!
いかがでしょう?国や地域によって慣用句の言い方が違うのは分かりますが、その違いが歴史や文化、自然環境と根付いているのが面白いですよね!
他にも沢山あるので、またいつかご紹介したいと思います!
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