燃え盛る炎の中、命を懸けて生後12日の我が子を救った母親の愛情が胸に突き刺さる
20歳の若さで赤ちゃんを懸命に育てようとした矢先に襲った悲劇。迫り来る炎の中、命を懸けて赤ちゃんを守りきった母親の愛情が心を揺さぶります。
アメリカはイリノイ州に暮らすシェルビー・アン・カーターさんは、20歳の若さで可愛い女の子を出産。シェルビーさんの母親、旦那さん、赤ちゃん、そして、シェルビーさんの4人はワイオミングという人口1400人の街へ引っ越してきました。古き良き時代を感じさせる小さな街です。街中のみんなが知り合いで、助け合い寄り添い合いながら暮らせる街は、若い母親にも心強く感じることができる場所でもありました。
美容師として働いていたシェルビーさんが子どもを出産したのは2017年1月のこと。子供の名前は、キーナ・デイビスちゃん。このまま幸せな日々が続くことを誰もが信じて疑わなかった…そんなある日、シェルビーさん一家を悲劇が襲ったのです。
それは彼女の21歳の誕生日の翌日…
2017年1月30日、シェルビーさんの自宅で火災が発生。消防署に第一報を入れたのはシェルビーさん自身。熱さと息苦しさを訴える彼女。自体は緊急を要するものでした。ただ…その会話の中でシェルビーさんは赤ちゃんのことを口にしなかったのです。ただ、火事だと…家が燃え息苦しいと訴えるシェルビーさん。消防隊員はすぐさま現場へ急行。到着し消火活動に当たると共に家の中へ突入。そこで2階の角部屋に倒れているシェルビーさんを発見しました。
ただ、この時点で消防隊員は赤ちゃんの存在を知りません。何も言わなかったシェルビーさん。赤ちゃんは一体どこに…
消火活動が終わり消防隊員が現場検証に家の周囲を調べていた時です。どこからか赤ちゃんの泣き声が…それまで見つけられなかったことも信じられないのですが、なんと自宅の裏に逆さまになったチャイルドシートに括りつけられた赤ちゃんが発見されました。
シェルビーさんは煙と炎が迫る中、キーナちゃんを助けようとチャイルドシートに紐でくくりつけ、2階の窓から放り投げていたのです。
キーナを守ろうとする母親の本能でしょう。ただ、どうして彼女が一緒に飛び降りなかったのか…煙を大量に吸い込み体力もなかったのかもしれない。
出典:edition.cnn.com
消防署長の言葉です。なぜ、キーナちゃんと一緒に飛び降りなかったのか…ただ、自分の命よりも大切なキーナちゃんを助けることだけに必死だったのでしょう。キーナちゃんはすぐさま病院に搬送されましたが、2階の窓から投げられたにも関わらず無傷。かすり傷一つなかったそう。
街のみんながシェルビーさんの死に涙しながらも、キーナちゃんが助かったことに心から安堵しています。
シェルビーのことを私たちは絶対に忘れない。彼女の存在は心の中にしっかり刻まれています。
出典:faithit.com
町長をはじめ街の住民がシェルビーさんの行動を称え、その死に深い哀悼の意を捧げています。そして、全焼してしまった家屋を建て直そうと協力。シェルビーさんと家族のために募金活動を始めました。集まったお金はなんとたったの1週間で40,000ドル。(約455万)シェルビーさんが選んだこの街でこれからも暮らしていくキーナちゃんが街の人々に見守られ、すくすくと元気に育ってくれることを願ってやみません。