まだまだ続く・・・欧州でも最長のイタリアの夏休み。毎年子どもの預け先に四苦八苦するパパママ事情!
日本では9月から新学期ですね。ところがイタリアでは、まだまだ夏休みの真っ最中。学校が始まるのは9月中旬からなので、あと2週間はお休みなのです。働くパパママにとっては毎年、子どもの預け先に頭を悩ませるシーズン...そんなイタリアの夏休みの実情ルポをお届けします!
ヨーロッパ最長!13週間もあるイタリアの夏休み
イタリア人=バカンスのイメージに違わず(?)、イタリアの義務教育である小中学校では、月数にして実に3ヶ月以上の夏休みを実施しています。
一方、息子は6月末からバカンス(夏休み)スタート。
出典:s.ameblo.jp
9月5日までの、ながーーーーい夏休みで、マンマの私がかなり滅入っております。
そう、イタリアの学校は、6月に終わるのです!小・中・高は、6月の初め頃に、幼稚園は6月末に終わります。でも、もちろん、共働きの家庭には、とっても困るわけです。6月から9月まで、なが~~~~~いなが~~~~~~い夏休み。その間、ずっと仕事を休むわけにはいきません。いくらバカンスが長いとは言え、さすがに3ヶ月も休みは無理です。
出典:piccolopinocchio.blog57.fc2.com
ちなみにイタリアでは、小学生高学年の子どもでも、大人の監視なしに自宅に残しておくことは法律で禁じられています。
イタリアでは、子ども1人を電車に乗せて通学なんてありえません!小学校までは送り迎えは親の義務です。同様に鍵っ子もいません。例え自宅でも、子どもだけで待たせておいたら育児放棄とみなされるからです。日本から見たら過保護なくらいのイタリア子育て事情。でもメリットもたくさんあることに気付きました。
だから、両親が1人ずつバラバラに2週間のバカンスを取ったとしても、やっと4週間。あとの9週間子どもたちをどうするかは、働くパパママにとって毎年悩みの種!なんです・・・(しかも、バカンスはバカンスとして家族皆で過ごしたい人が多いので、バラバラに取る夫婦は少ない)。
じゃあどうする?子どもたちの預け先…
①田舎のおじいちゃん&おばあちゃん宅に預ける
普段以上に大活躍するじいじとばあば。遠方の田舎に住んでいる場合は、思い切って丸々1週間預けてしまう人もいます。同僚のスペイン人は、まだ5歳の長男くんをスペインの実家に預けて、イタリアのローマで仕事をしていました(もちろん行き帰りは大人の付き添いあり)。普段孫と接せられないおじいちゃん、おばあちゃんは、嬉しい反面これまた大変です。長くてもやはり1~2週間が限界でしょう。
②サマーキャンプに入れる
イタリアでは、学校が夏休みになるとサマーキャンプがあちこちで開催されます。市や半官半民の団体、教会などが行う無料のものや、有料サービスのものなど多々あります。お絵描きや歌、ダンス、英会話、海や山間でのエクスカーションなど、内容も盛りだくさん。経験豊富な指導者や若くて元気なお兄さん・お姉さんが一日中遊んでくれるので、子どもたちも大喜び。学校が違う同年代の新しいお友だちも作れます。ランチやおやつも込みで、朝8時くらいから夕方5時くらいまで預かってくれます。ちなみに、有料の場合はローマで大体1週間100ユーロ~。4週間預けると、私立の幼稚園くらいのお値段です。10回券などを購入して、連日ではなく好きな日だけ通わせることもできます。
③無給で休みをもらう
会社へは、無給でいいから自宅にいさせて!と申請することが出来ます。法律上は、子どもが12歳になるまで、通算10ヶ月(父親と母親の2人分の合計)まで、取得する権利が認められています。また、子どもが6歳になるまではお給料も30%が支給されることが決められているので、実際に無給になるのは6歳以降に申請した場合です。とはいえ、会社との雇用契約や職種によって、また実際に自分が何か重要なプロジェクトに関わっていたり、担当のお仕事内容によっては現実的に出来ない場合もありますが、短期間、自宅待機している同僚ママさんもいます。
④いざとなったら会社に連れてく!
これも、けっこう良く見かける光景です。職種や職場の雰囲気によってはダメな場合ももちろんあるでしょうが、オフィスワークだったらまず大丈夫。国家公務員(内務省)の親戚も、女の子をオフィスに連れて行っていますし、私の職場にも時々子どもたちが来ています。同僚同士も、お互い様なのでみんな好意的に見てくれます。そしてまた、子どもたちも慣れたもの。小学生くらいになると、大人しくお絵描きや宿題をしている子が多いのでビックリしました。
この①~④をうまーく組み合わせ、なんとか13週間乗り切るのです!イタリアのパパママ、あっぱれ!毎年毎年、夏休みが近づくと、子どもたちのためにアレコレ画策してやりくりしています。
長~い夏休みはうらやましい?
3ヶ月以上もある夏休み、日本からしてみればうらやましいばかり?でも実のところ、さすがに2ヶ月も過ぎると、早く学校でお友だちと遊びたいというのが子どもたちの本音です。おまけに小中学校はどっっっっさりと宿題が出るので、結局自宅で毎日勉強もしなければいけない!とあれば、新学期も待ち遠しいというもの。
特にイタリアでは秋から新学年なので、ながーい夏休みボケの頭を心機一転しなくては!学校再開まであと2週間。親たちの肩の荷が降りるまでもあと少しです!