「遊郭ってなに?」子どもに聞かれたら説明できる? 『鬼滅の刃 遊郭編』が始まる前に親として知っておきたいこと
12月5日(日)フジテレビにて、ついに大人気アニメ『鬼滅の刃』の新シリーズ“遊郭編”が放送されます。
鬼滅ファンにとっては待望のテレビ放送ですが、親として気になるのが舞台が“遊郭”であることです。
「遊郭って何?」と疑問に思う子どもは多いはず。子どもから質問されたときのスマートな答え方をまとめました。
遊郭編が始まる前に『遊郭』について正しく知っておこう
遊郭と言うと、遊女が男性客に性的なサービスをする場所と思っている人が多いでしょう。
たしかにそれは間違いではありませんが、遊郭内にはそれだけではなく芸者屋や酒場、宿などもありました。
そのため性的なことに限定せず「男性が楽しむ街」だったようです。
子どもに「遊郭って何?」と聞かれたときに正しく説明するためには、まずおとなが遊郭について正しく知ることが大切です。
遊郭とは?
遊郭とは、治安維持や風俗の取り締まり、私娼対策など政治的な意図によって作られた街です。
遊女たちは囲われた一区画に隔離して住まわされていて、遊郭に出入りするためには“大門”を通らなくてはいけませんでした。
遊女は、今で言う売春婦のことを意味しますが、遊郭内で行われていたのは、それだけではありません。
遊郭で遊ぶにはかなりの金額が必要だったので、庶民が遊べるような場所ではなく、遊びに来るのは武士、商人、公家、大名など身分のある人たちのみでした。
遊郭で働く遊女たちは、そのような身分の高い人たちを満足させるため、小さなころから読み書き、茶道、花道、琴、踊り、和歌などさまざまな芸事を身につけるために勉強しています。
つまり遊郭は、性的なサービスだけではなく、高い教養を身につけた女性が、芸事を披露して男性客を楽しませる場所でもあったのです。
ちなみに、男性側も品を問われる場所だったそうで、どんなにお金を使っても、遊女に嫌われてしまうと振られてしまうこともあったそうですよ。
【年齢別】子どもへの遊郭の説明の仕方
『遊郭』なんて子どもは初めて聞く言葉でしょう。
純粋な気持ちで「ゆうかくって何?」と聞いてくると思います。そのときに、変にごまかすのは子どものためになりません。
もちろん小さな子どもに「性的なサービスをするところだよ。」という説明をする必要はないので、年齢に合わせた答え方をすることが大切です。
未就学児(幼稚園児・保育園児)への説明
鬼滅の刃は、未就学児にも大人気です。
小さな子どもほど好奇心が旺盛で、何でも質問をしてきます。親がごまかして答えないと、園の先生、友達のママ、おじいちゃんおばあちゃんなど、周りの人に聞いてしまい、親としては知られたくなかったことが伝わってしまうかもしれません。
子どもが納得する答えを出してあげましょう。
例えば、簡単に説明するなら「おとなが遊ぶところだよ。」でOKです。
ただ、それだと未就学児の「なんで?どうして?」口撃が止まらないこともあるでしょう。
そういう場合には「きれいな女の人がいて、お琴や踊りを披露したり、お酒を飲みにきたお客さんと会話をして楽しむらしいよ。」と具体的な例を挙げると納得すると思います。
小学生への説明
小学生の場合には低学年と高学年で答え方を変えましょう。
低学年の場合には未就学児と同じで「おとなが遊ぶところだよ。」で納得する子も多いでしょう。
「何をして遊ぶの?」と聞かれたときも未就学児への答えと同じで大丈夫です。
高学年になると、もう少し具体的に教えてあげましょう。特に5、6年生になれば、友達との会話やSNSなどから情報を得ている可能性があります。
遊郭は歴史上、実際に存在したものなので、恥ずかしいことではありませんし、男尊女卑や性差別について学ぶきっかけになるかもしれません。
漫画本を読んでいるなら、その中には「ここで暮らす遊女たちは貧しさや借金などで売られてきた者が殆どで…。」「遊女として出世できれば裕福な家に身請けされることもあった」という内容があります。
また、遊郭編のPVでは「これが 吉原 遊郭 男と女の見栄と欲 愛憎渦巻く夜の街」と紹介されています。
5、6年生ならなんとなくどういう場所か理解している子もいるしょう。ただ性的なイメージが先行してしまうと、衝撃的かもしれないので、なぜ女性がこのような生き方をしなくてはいけなかったのか、当時の女性の地位の低さや、貧しさで家族が生きていくために売られる女性がいたことなども、教えてあげると良いと思います。
遊郭編楽しみですね♪
『鬼滅の刃 遊郭編』は、戦いの舞台が「遊郭」と言うだけで、漫画では性的な描写は一切ありませんでした。
ちなみに『遊郭編』が収録されているのは、単行本9巻~11巻までです。まだ未読で心配な親御さんは、一度内容を確認してみてもいいかもしれません。
(『無限列車編』の終わりから読みたい方は、8巻の67話「さがしもの」から読むと丁度いいですよ)
テレビ放送で、そのような描写が新たに加えられるとは思えないので、子どもと一緒でも安心して見られると思います♪
それに子どもはとても素直なので、おとなが気にするほど「遊郭」に関して特別な感情は持っていないと思いますよ。
ただ単に「遊郭?なにそれ?」みたいな気持ちだと思うので、変にごまかさずに答えてあげられるといいですね。