実はNGな使い方?正しいマウスウォッシュのタイミングは歯磨きの前or後?~ちぃ先生の手記第66回~
今回は歯科衛生士の資格を持つちぃが、マウスウォッシュの有用性について解説します。
こんにちは!元歯科衛生士の美容ライターのちぃです!
お口のケアにマウスウォッシュを使っている人はどれほどいるのでしょう?歯ブラシと歯磨き粉だけでいいという考えの方も多く、ご家庭にマウスウォッシュがない場合も少なくありません……。
しかし、マウスウォッシュには薬用成分が配合されていて、うまく使うことで虫歯や歯周病の予防に効果が期待できます。
どんなマウスウォッシュを選べばいいのか歯科衛生士がレクチャー
正しいマウスウォッシュの使い方
せっかくのマウスウォッシュですが、使い方を誤るとあまり効果が得られないことも考えられます。さっそく、マウスウォッシュの使い方を確認してみましょう。
マウスウォッシュの正しい使用法
1.歯みがきをしてから使用する。
2.マウスウォッシュ直後は飲食をしない。
マウスウォッシュを使用する主な目的は、口の中の菌を殺菌することです。歯垢には、1mm²あたり何万もの細菌が存在しているというデータも……。
ですが、マウスウォッシュには薬用成分がありますが、歯に歯垢がべっとりついていると、せっかくの殺菌効果も十分に発揮できなくなってしまいます。
マウスウォッシュを使う前に、まずは舌の汚れも落としましょう。はじめに歯みがきをして、それでも取りきれない汚れをマウスウォッシュで洗い流すような感覚で使用するといいですね!
また効果を長持ちさせるため、マウスウォッシュ直後の食事は控えてください。すぐに食事をすると、再び口の中は菌が発生しやすい環境になり、効果が半減してしまいます。もしも食事をする場合は、30分ほど間隔を開けたほうがいいでしょう。
使うタイミングとしては、寝る前に歯みがきをして、マウスウォッシュをしてから寝るのがおすすめです。寝ている間に細菌が増殖するのを抑えてくれる効果が期待できますよ。
マウスウォッシュの使い方で注意したいこと
ここからは、マウスウォッシュを使うさいに気をつけたいことを解説します。
まず1つ目は「マウスウォッシュ後に水ですすがないこと」です。マウスウォッシュの後は水ですすぐのが正しいと考えがちですが、マウスウォッシュの成分を水で洗い流してしまうため、薬用効果が落ちてしまう傾向に……。
とはいえ、マウスウォッシュの辛さや、スースーするなどの感じが苦手という方もいらっしゃいますよね。どうしても味が苦手で口の中に残るのに抵抗があるという方は、“あらかじめ水で薄めてから”使ってみてください。
ジョンソン・エンド・ジョンソンの「リステリン」は殺菌効果が期待でき、水で薄めても効果が残っていると発表されました。刺激のある味が苦手な方は、ぜひ試してみてくださいね。
マウスウォッシュのうがいでは歯の黄ばみは落ちない
マウスウォッシュを使用する方には、虫歯や歯周病のケアより、歯の黄ばみを気にしている方が多いようです。
しかし、悲しいことですが、マウスウォッシュによるうがいだけでは歯の黄ばみは満足に落ちてくれないでしょう。
洗口液を液体歯磨きとしてブラッシングするのであれば、多少効果があるかもしれません。
タバコのヤニ汚れが気になる方は、ブラッシングも併用してみましょう。
口臭や歯周病ケア&持ち運びの良さなど…選び方のポイント
マウスウォッシュには、目的別にさまざまな種類があります。それぞれの特徴をつかみ、自身に合ったマウスウォッシュを選んでみてくださいね。
①歯周病予防用
「歯周病予防に」などの記載があるマウスウォッシュには、クロルヘキシジンなど、殺菌作用などのある成分が配合されているものを見かけます。殺菌作用により歯肉炎などを防いでくれるかもしれませんが、あくまで予防であり、歯周ポケットの奥深くを洗浄するわけではありません。併せてブラッシングもおこなうことが大切です。
②液体歯磨き用
液体歯磨きはその名のとおり、液体タイプの歯磨き剤です。研磨剤が含まれていないので、研磨剤フリーの歯磨き剤を使いたい方や、インプラントなど被せ物に傷をつけたくない方に好まれています。使い方は、ぶくぶくうがいをしたあとブラッシングをするだけです。
③口臭予防用
口臭予防だけの目的であれば、薬用成分の入っていない“化粧品”も多いので、成分に注意してくださいね。持ち運びに便利な個包装タイプもあります。
【ライター紹介】 ちぃ先生
歯科衛生士の有資格者でありながら多くの女性メディアで活躍中のライター・編集者。現在は女性向けの美容メディアやJJなどのファッション誌などに寄稿している。コスメコンシェルジュの資格を持ち、コスメ・美容への造詣が深い。また、サッカー好きが高じてアスリートフードマイスターの資格も取得している。美容と健康に高い関心と知識を持っており、Ha・no・neでは利用者のQOLの向上を目指し、ためになる情報を発信していきたいと意気込んでいる。
・ちぃ先生の手記まとめPART1 ~美容ライター兼歯科衛生士の知恵袋~
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