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学校のあの時間には大きな意味が込められている!改めて感じる日本文化の奥深さ

学校のあの時間には大きな意味が込められている!改めて感じる日本文化の奥深さ
みなさんの学校には、清掃時間がありましたか?教室の床をほうきで掃いたり、机を水拭きしたりするあの時間です。実はこの時間、海外ではあまり見られない習慣で、子供の人格形成に大きな意味を持つ時間なのです。
学校のあの時間には大きな意味が込められている!改めて感じる日本文化の奥深さ

シンガポールでメイドさんのいる暮らしで気づいたこと

以前、シンガポールの女性活躍が上手く機能している秘訣は、育児・家事などをメイドさんにお願いしていることが大きいという記事を書かせていただきました。

女性活躍先進国シンガポールの場合

女性活躍先進国シンガポールの場合

出産してもキャリアは中断したくない。でも現実問題として両立出来るのかしら。それって欲張りなことなのかな。実際に今、悩みを抱えている女性、そしてこれから妊娠・出産を考えている女性。そして女性たちを支える男性。今回は、女性活躍先進国シンガポールの例をご紹介します。

ご多分にもれず、シンガポールで仕事をしている筆者も家全体の清掃を定期的にメイドさんにお願いしています。忙しい時期は、メイドさんにお願いしているという安心感で仕事に集中出来ますし、さらにプロにお願いするほうが効率良く、また自分では手が届かない場所も綺麗にしてくれるというメリットがあります。メイドさんのおかげで、常に清潔な場所で気持ちに余裕を持って生活することが出来ています。そんな生活を送っている筆者ですが、最近自分自身の変化に気がつきました。例えば、以前は自分の部屋の汚れが気になり始めると、自分でその場で掃除するなり対応していました。しかし最近は、時間的・気持ちに余裕がある時でさえも「メイドさんがもうすぐ来るからこのままでも大丈夫〜」と無意識に思ってしまっている自分に気づいてしまいました。そう、自分で汚したものを自分で掃除するという感覚が鈍くなってしまっているんですね。
そこで思い出したことが、学校での清掃時間。日本では、生徒達が「清掃時間」に自分達で清掃をする学校が多いと思います。子供の頃、時間割にあるからという理由で何となく清掃をしていましたが、そこには「自分が生活する場所は、自分で綺麗にする」という意味も込められていたのかと実感しています。

海外の学校では生徒は清掃しない?

日本の学校にある清掃時間は、日本文化の一つと言うことができる習慣です。日本人にとっては馴染みがありますが、海外では生徒ではなく清掃専門のスタッフが教室等を含め、全てを清掃することが多いです。

児童・生徒が掃除を行う国 34.3%
掃除を専門家に任せている国 58.1%
(学校清掃-その人間形成的役割:沖原豊編著)

出典:

学校の清掃時間に込められる教育効果

生徒が自分たちで清掃をするということには、ただ「場所を綺麗にする」だけではなく他の教育効果も込められているようです。

学校掃除には、清潔の習慣の育成、公共心の育成、健康の増進、勤労の体験などの教育的効果も認められる。つまり、掃除は人間形成にとってきわめて重要な意義をもつものであり、児童・生徒による学校掃除は日本の教育の伝統的な特色をなしている。

出典:kotobank.jp

清掃活動が基本的生活習慣の形成などの日常生活の実践に結びつく教育的効果をもっていること。

出典:www.pref.saitama.lg.jp

分担と実践の教育活動を通して、集団の一員としての自覚を深め、責任感を育成するとともに、教師と児童生徒、児童生徒相互の触れ合いを深めていること。

出典:www.pref.saitama.lg.jp
清掃時間では、責任感など基本的な人格形成に必要なことを学ぶことができるのですね。

日本の学校の清掃時間を知った海外からの声

このような日本の学校の清掃文化を海外の人たちはどのように感じているか、見てみましょう。

日本で英語教師を3年ほどしたことがある。自分も掃除に参加したが、すばらしいシステムだと思ったよ。子供に学校をきれいにすることを教えられるし、このことによって丁寧に扱うようになるよ。自分が掃除するところにゴミなんか捨てないからね。

出典:labaq.com

学校は教科書から学ぶだけの場所ではない。社会の一員として、自分自身に責任を持つことを学ぶ場所でもあるのだ。
(school is not just for learning from a book, It's about learning how to become a member of society and taking responsibility for oneself,)

出典:www.npr.org

身の回りのものを丁寧に扱うことを覚えることができる。もし自分で掃除しなければならないのなら、雑に扱ったりしないから。
(They are learning to respect their surroundings. They are learning that it’s better not to make a mess if you are the one who has to clean it up.)

出典:www.japantimes.co.jp
日本のような習慣がない海外の人たちだからこそ、違いに気づきその良さを発見しているようです。私たちも改めてこの日本文化が持つ重要性を考え直すことができますね。
どのような場面でも、助けてもらうことで状況が改善するとき、またそのことで誰かを幸せにできるときは、他の方に手を貸してもらうことが大切です。ですが自分ができない理由がないにも関わらず、全てを頼り切ってしまう自分に違和感を感じました。 「自分の身の回りのことは自分で責任を持つ。」学校の清掃時間を通して、このことを学べる日本文化の良さを改めて実感することができました。