元は北欧のお祭り?赤いオーナメントボールはリンゴの代わり?意外と知らない☆クリスマスツリー☆の起源!
クリスマスの飾りと言えば、クリスマスツリー!ですが、そのルーツやオーナメントの意味ってご存知でしたか?
起源は北欧の冬至祭で使われていた樫の木!
クリスマスにツリーを飾る習慣は、北欧の古代ゲルマン民族に遡ります。
原型は北欧に住んでいた古代ゲルマン民族の「ユール」という冬至の祭で使われていた樫の木である。冬でも葉を枯らさずにいる樫は生命の象徴とされていた
出典:ja.wikipedia.org
もともと、各地の様々な民族の間でも樹木にリボンや鈴、いけにえの動物などを飾る習慣は古くからあり、中でもケルト民族の間では常緑樹を使うのが主流でした。太陽が沈み最も夜の長い冬至の際に、冬でも緑色の葉を茂らせるモミの木を伐り、家に持ち帰って豊饒のシンボルである果実を飾って春を待ち望んでいたそうです。一方古代ローマ人は、この時期に松の木を家に飾っていたんだとか。
クリスマスツリー=モミの木となったのはキリスト教の布教活動!?
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時代が下り、土着信仰のキリスト教化が進む中で、クリスマスにはモミの木という習慣が広まっていきました。モミの木が選ばれたのにはいくつかの説があります。
北欧の神オーディンの樫の木を切り倒した宣教師ボニファティウスの伝説
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伝承では、北欧神話の主神オーディンを崇め、その息子トールに捧げた樫の木に人間を生贄として奉納する風習を嘆いたキリスト教の宣教師ボニファティウス(672~754年)が、723年にその樫を切り倒したのだそうです。伐採を始めてもトールの怒りの雷が落ちることなく、まるで奇跡のように突然大風が起こって幹をなぎ倒しました。そして、その倒れた樫の近くにモミの木が生えてきたため「奇跡の木」として伝説となり、クリスマスに使われる木もモミの木になったのだそうです。
このエピソードはローマ帝国北西部におけるゲルマン人のキリスト教化の始まりとされています。
モミの木の三角形はキリスト教の三位一体
キリスト教における「父なる神と子と精霊」の三位一体。三角形をしたモミの木は、キリスト教の布教活動の中で、基本原理のシンボルとして活用されたとも言われています。
知恵の木の象徴
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『クリスマスの起源』(O.クルマン著)によれば、中世のクリスマスイブのお祭りで行われていた、アダムとエヴァの原罪の舞台劇で使われる「知恵の樹」として、落葉樹であるリンゴの代わりに常緑樹のモミの木に禁断の木の実を飾って使用したのが由来という説もあります。
最初にクリスマスツリーを飾ったのは?
1419年にドイツのフライブルクで、パン職人の信心会が聖霊救貧院にツリーを飾った。この記録が、クリスマスツリーをクリスマスに飾る行為の最初とされている
出典:ja.wikipedia.org
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1600年代にはドイツ各地に広まっていたクリスマスツリーを飾る習慣は、ドイツ移民たちによって世界各地へと広まりました。
日本では1860年、プロイセン王国の使節オイレンブルクが公館に初めて飾った
出典:ja.wikipedia.org
のが日本でのクリスマスツリーの始まり。その後、横浜で開業した明治屋が1900年に東京の銀座へ進出しクリスマス飾りをするようになって、次第に国内に普及していったそうです。
オーナメントの意味
ツリーに飾る定番アイテムにも、一つ一つに意味があります。
てっぺんの星
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キリストの降誕を知らせたベツレヘムの星にちなみ、希望の光を意味しているオーナメントです。イギリスなどでは、クリスマス・エンジェルという天使が飾られることもあります。
赤いオーナメントボール
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まん丸の赤いボールは、エデンの楽園の知恵の実=リンゴを表し、豊かな実りと生きる喜びを象徴しています。昔は本物のリンゴを飾っていたそう。
ベル
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ジングルベル♪の鈴は、キリストの誕生を知らせた天使のベルにちなんだ飾りです。魔よけのお守りでもあります。
キャンディケイン(杖型のキャンディ)
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羊飼いの杖を表し、キリストが人々を導いてくれるという祈りが込められています。縞々の赤と白は、キリストの「白い心」と「血と愛」を象徴しているとも。
キャンドル
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キャンドルは、世界を照らす光であるキリストそのものを表しています。現代では、カラフルなLED照明やオートで点滅する電飾が使われていますね。
靴下
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サンタクロースの由来になった聖ニコラウスという聖人が、貧しい家の子どもたちのために窓から金貨を投げ入れたところ、暖炉脇にあった靴下の中に入ったという伝承が起源とされています。
リース
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輪の形は、始まりと終わりのない永遠の象徴で、神に永遠の愛と命を願うオーナメントです。リースにはリボンを付け「永遠の絆で結ばれますように」と祈りを捧げます。松ぼっくりやどんぐりなどは、豊穣のシンボルです。
ヒイラギ
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刺のようなヒイラギの葉は、磔刑される前のキリストがかぶせられた、いばらの冠を象徴しています。
ツリーの飾り付け、家族で楽しんで!
クリスマスツリーの起源やオーナメントの由来を話しながら、親子で飾り付けをお楽しみください!
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11月末~12月末に街の中央広場などで開催される欧州のクリスマス市。本場はドイツ、中でもドレスデンが発祥とされています。クリスマス飾りや伝統菓子の屋台、ホットワインやチョコレート、ストリートフードの露店が立ち並び、夜間には美しいイルミネーションが点灯。ヨーロッパらしい冬のロマンチックな光景を存分に楽しめます!