赤ちゃんが生まれたら、リボンでお知らせ!ベビーの誕生をご近所にスマートに伝えるイタリアの習慣が素敵♡
イタリア語で「フィオッコ・ディ・ナッシタ」と呼ばれる「生誕のリボン」。赤ちゃんが生まれたら、無事の出産を知らせるため、表口の扉に飾ります。ベビーの誕生をみんなで祝う、イタリアの素敵な習慣をご紹介したいと思います!
イタリアでは、赤ちゃんが生まれたらすぐ、名前や誕生日を書いたリボンをこうやって住んでいるアパートやマンションの共用の入口に付けます。その昔は男児のための習慣で、神聖な力を呼ぶ力があるとされる空色のリボンを、おまじないや魔よけとして飾っていました。伝統的には自宅だけでなく産院の病室のドアにも飾るそうです。
セレナータのエピソードでご紹介したラブラブカップルのルーカさんとマリーナさんの所にも無事女の子が誕生し、ピンクのリボンが飾られていました!
イタリア在住12年。愛情表現豊かなイタリア人にも慣れていたつもりでいましたが、度肝を抜かれるレベルの超情熱的な愛の告白に、このほど協力する機会がありました!それが「セレナータ」。ラブラブな2人から幸せのおすそ分けをして貰っちゃいました♡
リボンの「結び目」は生命誕生のシンボル!
もともとは、2つのパーツに分かれていたリボンを結んだものが使われていました。これは2人の他人が結ばれることで新たな生命が生まれるという神秘を象徴しているとか。そして「結び目」そのものも、神と人とを結びつけるという意味合いがあり、古代から各地で広く使われていたモチーフなのだそうです。
オリジナルのリボンで誕生をお祝い♡
色としては、男の子なら青、女の子ならピンクが主流です。素材や形、モチーフに特に決まりはなく、ハンドメイドで個性的なリボンにする人もたくさんいます。
リボンや飾りの中心部分に、生まれたベビーの名前を入れるのが定番。イタリアでは、生まれる前から赤ちゃんの名前を決めているカップルが多いように思いますが、この生誕のリボンに付けるなら、事前に準備万端にしておかなくちゃですよね。
コウノトリも人気のモチーフですが、こんな風に、ひいきのサッカーチームのチームカラーをあしらったりも・・・(笑)
個人のお店を持っている人は、軒先に付けることもあります。お客さん皆から祝福してもらえますね!
ご近所へのご挨拶代わり
ご近所さんたちは、無事の出産・誕生をこのリボンで知ることが出来ます。面と向かって聞きにくい時でも、フィオッコが門前に飾られたら、「無事に生まれたんだ、良かった~」と安心できます。飾る方にしてみれば、ご近所の産前のねぎらいに感謝しつつ、これから赤ちゃん連れでママが帰宅するので泣き声などでご迷惑をお掛けしますがすみません、という事前のご挨拶代わりに。泣き声が聞こえてきても「泣くのが赤ちゃんの仕事なんだからしょうがないさ」となります。
イタリアでは、同じアパートやマンションの住人同士でもお店の人とお客さんの間柄でも、社会全体で赤ちゃんの誕生を歓迎する土壌が根付いているのだな、と思います。
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