公立小学校・アルマーニ制服問題・・これについて本場イタリアでの反応は?
4月に新1年生となる子を持つ親にはとっても気になるこのニュース、渦中のアルマーニ発祥の地イタリアでも様々なコメントが!どんな風に受け取られているのでしょうか?
公立小学校が、アルマーニの制服の導入決定・・・
1878年創立の歴史を誇り、中央区民には「少人数教育の超名門小学校」として知られる泰明小学校が、2018年4月入学者の児童に新たな制服を導入。それがなんとイタリアの高級ブランド、アルマーニのものだというニュースが非常に話題になりました。
従来の制服の2倍以上(現在2万円程度のものが最大約8万円)になるということに加えて、保護者への事前説明(特に費用面について)が不足していたため、多くの否定的な声が挙がりました。
義務ではないとはいえ、上の学年の生徒は大多数が制服を着用しており、自分の子だけ着せない訳にもいかないのが実情・・・。
ところで、アルマーニの本場イタリアの意見はどうなの??
このニュース、イタリア大手の新聞各紙やテレビニュースのサイトはもちろん、ファッション系サイト、育児サイトなどでも取り上げられ、話題になっています。
やっぱり否定的な意見が多いみたい・・・
先進国だからこその贅沢な論争だね!
出典:www.corriere.it
そんなにまでしてアルマーニに儲けさせないといけないわけ?そんな必要全然ないと思う
出典:www.ilgiornale.it
えぇっ…私アルマーニ大好きだけど…でもこんな金額をまだ育ち盛りの子どもに着せる服に使うなんて考え、度が過ぎてるように思う
出典:www.tgcom24.mediaset.it
アルマーニはこの学校の活動家なんじゃない。私たちって本当に信じられないくらい上辺ばかりの社会にいるんだね
出典:www.tgcom24.mediaset.it
賛成派も?
子供の頃から「ちゃんとした」服装をさせることに好意的な意見もありました!
驚くような事じゃない。学校の制服は帰属と誇りの象徴だよ。イタリアじゃ今どき学生はボロをまとったような格好で通学してるからね。
出典:www.tgcom24.mediaset.it
イタリアではそもそも、公立私立を問わず、学校に制服があることが稀
イタリアではそもそも、学校生徒に制服を着せること自体が稀です。子どもへの制服の着用がファシズム時代を思わせるから、というのも理由のひとつ。私立校でも、制服があるというのは聞いたことがありません。
幼稚園や小学校低学年では、スモッグ(男の子は青、女の子は白かピンク)を着させるように言われますが、これは主に、お絵描きや給食の時に私服を汚したり破ったりしないようにするためです。
スモッグは、キャラクター付きの高いものもありますが、安いものなら10ユーロくらいからあり、平均でも1着約20ユーロ前後、2700円位です。これなら経済的負担も少ないですよね。
イタリア人同僚にも聞いてみた
会社の同僚たちにも聞いてみました。
・私服だとそのまま家庭の貧富の差が分かっちゃうから、みんな平等の制服自体のアイディアは悪くない。でも、それが600ユーロ(8万円)もするんじゃ元も子もないわ
・制服でどこの学校の通学生かすぐ分かっちゃうし、子どものプライバシーが心配
・そりゃ、校長とアルマーニジャパンが裏で繋がってるよ!
(↑すみません、マフィア&癒着の王国イタリアなので、すぐ連想しちゃうんです。根拠はありません)
・育ち盛りで服なんてすぐ着られなくなるのに、高額払って動きにくいブレザーとかシャツとか、無駄使いもいいとこ
(↑膝小僧などすぐに穴を開けちゃう元気な男の子のママなので実感がこもってます)
・日本の制服はカワイイし憧れ!でも何もアルマーニでなくっても・・・何で自国のデザイナーじゃダメなの?
(↑日本のアニメの影響で制服があること自体には好意的な人も)
・・・とまあ、辛辣な意見も多いですが、総評して、「価格上、現実的でないものを公立校で保護者の同意もなく実施するのはどうか」という意見。みんな真面目に答えてくれました。ごもっともです。私も共働き25年ローンで子ども2人を育てる一般家庭なのでそう思います。
4月になり、同校の制服がどうなるのか見守りたいと思います。
注:記事内の画像はアルマーニの制服ではありません。