年に1度の無礼講!?イタリア式カウントダウンが凄い!
イタリアでは、年越しは友達同士やカップルでワイワイと祝う豪勢なイベントです。クリスマスを家族で厳かに過ごす分カウントダウンは超ハデ。友達同士やカップルでディナーの後に広場に繰り出したり、ディスコやバーで飲み明かしたりと思い切り楽しみます。除夜の鐘に初詣・・・という日本の年越しとは対照的なイタリアの大晦日をご紹介します。
こんな真夜中に…!?縁起かつぎの豚足ソーセージとレンズ豆
イタリアのクリスマスや大晦日に欠かせない食材と言えば、Zamponeザンポーネです。これは様々な部位の豚肉や脂を細かくして混ぜて豚足に詰めたモノです。同じように腸詰めしたコテキーノというモノもあります。
出典:www.montebussan.co.jp
栄養的にもたんぱく質や脂質たっぷりのこのザンポーネ(豚足ソーセージ) & コテキーノ(腸詰ソーセージ)は、新年を祝うのに欠かせない料理です。またブタは、幸運をもたらすシンボルとされています。ブタの形をした貯金箱が広まっているのもそのためなんです。
付け合せにするのは、鍋で煮込んだレンズ豆。小さくて平らなお金の形をしているレンズ豆は、硬貨を表し、金運を呼び込む食材として古くから大晦日に食されています。聖書の創世記にも記述があるとか。また、乾燥した豆を煮込むとボリュームが倍増することから、「成長」や「増加」につながるという意味もあるそうです。
この重たそうな料理を、わざわざディナーの後(真夜中)に食べる人もいます。新年の縁起かつぎとはいえ、お腹にもたれそう・・・なんて心配をしていたら、幸運は訪れません!
情熱的…真っ赤な下着は必須アイテム
縁起かつぎといえばもうひとつ、真っ赤な下着です。今から2000年以上も昔の古代ローマで、権力と富のシンボルであり、心身の健康の象徴だったという「赤」。これを身につけると開運につながる、という風習は現代の一般市民にも受け継がれています。そんなこともあって、年越しには赤い下着を贈りあったり身につけたりするイタリア人。とても情熱的ですね!
花火と爆竹でカウントダウン
カウントダウンに欠かせないのが爆竹と花火。年末になるとスーパーでも売られていて、若者たちがこぞって入手しています。31日になると、昼過ぎからあちこちでバンバンと爆竹の音が聞こえ始め、カウントダウン前後はかなりの騒音になることも。花火も、日本の手持ち花火のような可愛いものではなく、打ち上げ花火やネズミ花火のような危険度が高いものが多いので、大晦日に町を出歩くのは要注意!さらに、市や町のオーガナイズで大々的な花火も打ち上げてくれます。とにもかくにも派手な新年の幕開けです。
超過激なナポリの年越し・・・
危険度が高いといえば、”悪名高い”ナポリの年越し!中央広場に集まって、大々的な花火とともにカウントダウンするのは他の町でも同じなのですが・・・。ナポリ人は、自宅の窓から要らないものを投げ捨てちゃうんです!
年越しに使い古した物を壊すというナポリ地方に古くから伝わる習慣なのです。その年に起こった特に悪い出来事がまた繰り返さないようそれを断ち切るという意味だそう
出典:zarina.jp
たいていお皿とか、花瓶とか、そういうものを投げるんですが、道に落ちたら粉みじんに砕け散って危ない
出典:ameblo.jp
古い洗濯機が降ってきた、という話も聞いたこともあります。冗談ではなく、本当に、軒下を歩くのは危ないんです!ただ、ナポリ出身の同僚いわく、ここ数年はだいぶ大人しくなったとのこと。昔の話よーーと言っていました。
1月2日からは平常運転!
こんなにハデに大騒ぎする年越しですが、イタリアではなんと1月2日から平日です。会社によって休みになるところや、個人的に有給を取る人はいますが、基本的に仕事始めも2日から。振り替え休日の制度もないため、土日に12月31日・1月1日が重なる2016~2017年の年越しは、30日金曜まで働き、2日月曜から出社という人も多々います!ちなみに子どもたちの公立学校は、12月23日頃から冬休みになり、1月6日の祝日を境に始まります。
日本のように年の瀬やお正月気分をしっぽり味わうというよりは、派手にお祝いしてパッと切り替わる印象のイタリアの年越しですが、家族みんなが健康で過ごせるのが何より。隣近所の爆竹音を聞きながらレンズ豆と豚足を食べ、赤い下着で過ごそうと思います(笑)!