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生き方が変わる!!イタリア人教師が出したステキな夏休みの宿題、世界中で話題に!!

生き方が変わる!!イタリア人教師が出したステキな夏休みの宿題、世界中で話題に!!
参照 : www.flickr.com
イタリアの夏休みは、6月半ばから9月半ばまで丸々3か月!!!その期間中、子どもたちには各科目とも膨大な量の宿題が出されます。そんな夏を前に、とあるイタリア人教師が出した宿題がとってもユニークでステキだと口コミで話題に!!世界中が注目した、生き方が変わる15の課題をご紹介します!
生き方が変わる!!イタリア人教師が出したステキな夏休みの宿題、世界中で話題に!!
参照 : www.flickr.com

世界を魅了!33歳イタリア人教師が出した”夏休みの宿題”がこんなにステキ!!

イタリアの夏休みは、6月半ばから9月半ばまで、小中高校ともタップリ3か月。 バカンス好きでお気楽な国民と思われがちですが、いやいやどうして。 教科ごとに分厚いワークブックなど、子どもたちには膨大な量の宿題が出されます。

夏休みが長い分、イタリアの子供達の宿題は凄まじい量があり、学年や学校によっては毎日真面目にやっても終わらない程でこれも子供以上に親の悩みの種。

出典:kaigaigo.com
そんな夏を前に、とあるイタリア人教師が出した夏休みの宿題がとってもユニークでステキだと口コミで話題に!! 2015年6月3日に本人がフェイスブックに投稿したところ、1か月でなんとシェア数が8800を、「いいね!」をした人が11,330人を超えています。 さらに大手インターネット新聞の huffingtonpost イタリア語版が、この宿題の内容と教師のインタビューを掲載(6月13日)していますが、これまた1か月で260万人の人が「いいね!」をする事態に。 イタリア中に広まっただけでなく、英語、中国語、スペイン語、ドイツ語、フランス語、もちろん日本語でも紹介され、共感・称賛・憧憬など、多くの反響を呼んでいます。

素晴らしい人生を歩むための15の課題

この15の課題を出したのは、若干33歳のチェーザレ・カタ先生。イタリア北東部マルケ州の小さな町フェルモにあるドン・ボスコ高校の教師です。 ちょっと長くなりますが、この話題の夏休みの宿題をまずは見てみましょう!

1.朝ときどき、たったひとりで海辺の散歩にでかけること。
自分の人生で最愛の物事について考えながら、日の光が水面にどんな風にきらめいているのかを見つめ、幸せを感じよう。

2.今年、一緒に学んだ新しい言葉をすべて使ってみよう。
より多くのことを言えるようになれば、より多くのことを考えられる。考えられることが多くなれば、それだけ自由になれる。

3.読書をしよう、それもできる限り多く。
でも、義務だからじゃない。読書をするのは、夏が冒険心や夢を駆り立てるからだ。読みながら、空を飛ぶツバメのような気持ちになるだろう。そして読書をするのは、君たちが持つ最高の反抗の手段なんだよ(おすすめの本については私に聞いてください)。

4.後ろ向きだったり空虚な気持ちにさせるようなモノや状況、人々をすべて遠ざけること。
興味を抱けるような状況を探し、自分を豊かにし、ありのままの姿を理解して大切に思ってくれる友人たちを見つけよう。

5.悲しみや畏怖を感じても、心配しないこと。
夏は、あらゆる素晴らしいことの例にもれず、心が乱される。その気持ちを語るために日記を書いてみよう(9月に、良ければ、一緒に読もう)。

6.踊るんだ、恥ずかしがらず。
近くのダンスフロアでも、自分の部屋でも。夏はまさにダンスなんだよ。踊らない夏なんて、ばかげてる。

7.少なくとも一度は、日の出を見に行くこと。
静かにたたずんで深呼吸して。目を閉じて感謝しよう。

出典:www.facebook.com

8.スポーツをたくさんすること。

9.魅力的な人に出会ったら、自分ができるかぎり誠実かつ丁寧に、その人に伝えること。
彼/彼女が理解できなくても関係ない。理解してもらえないなら、彼/彼女は君たちの運命の人じゃなかったんだ。そうすれば、2015年の夏は、ともに歩む金色の時間になるよ (もしうまくいかなかったら、8番に戻ろう)。

10.僕たちの授業のノートを見直すこと。
すべての作家や考え方について自問し、実際に自分に起こることと比べてみよう。

11.太陽のように陽気に、海のように奔放になろう。

12.罵らないこと。常に行儀良く、親切であること。

13.言語力と夢見る能力を高めるために、感動的な対話のある映画を観ること(できれば英語で)。
クレジットとともにそのまま映画を終わらせないで。自分自身の夏を過ごしながら、追体験してみよう。

14.きらめく光の中や暑い夜に、自分の人生がどうあるべきか、どうなれるか、夢見ること。
夏の間に、諦めないための力を探そう。そしてその夢を追い求めるために全力を尽くそう。

15.良い人であること。

出典:www.facebook.com
これで全部。 その他に、いわゆる国語・数学・歴史・英語・科学…といった科目の練習問題やワークシートは一切ナシ!!!! お受験地獄、偏差値重視の考え方からはあり得ない「宿題」だと思いませんか? イタリアには日本のような受験地獄はありませんが、この宿題は、驚きを持って迎えられました(だから話題になったんですね)。

この宿題を出した先生ってどんな人?

今話題のこのチェーザレ・カタさんは、2008年マチェラータ大学ルネサンス哲学史で学位を取得。在学中から教鞭を取り始め、教師歴は7年です。
見てください、このカタ先生↑。彼自身もいかにもイタリア映画に出てきそうなたたずまいです。 そんな彼がお手本にした教師像は、『いまを生きる(原題 DEAD POETS SOCIETY)』という1989年のアメリカ映画に出てくる人物。 ロビン・ウィリアムスが演じた型破りなジョン・キーティング先生だそうです。 彼は「教科書なんか破り捨てろ」と言い放ち、詩の本当の素晴らしさや生きることの素晴らしさを生徒たちに伝えるのです。 (ちなみにこの名作は、ハリー・ポッターを演じて有名な俳優ダニエル・ラドクリフもNo.1作品に挙げています)
そして、この映画に出てくるロビン・ウィリアムス演ずるキーティング先生と同様に、カタ先生はシェイクスピアを敬愛し、子どもたちに薦めています。 実際、海でシェイクスピア作品の朗読劇を開催したり、様々な講演会で文学や哲学の大切さを説いています。

周囲の反応は??

世界中を駆け巡ったこの夏休みの宿題。さまざまなコメントが寄せられています。

Silvia Cardia – 素晴らしい人物だからこそ素晴らしい先生!絶対、生徒たちの中で深い思い出を残すでしょう。凄くうらやましいわ!(イタリア)

出典:www.huffingtonpost.it

Lynda Laudonio – 私は40年教鞭をとり今は退職した元教師だけど、カタさんの夏のリストを実行しようと思います。(アメリカ)

出典:www.huffingtonpost.com

Daniel Sanchez Rubio – 彼は正しいと思います。時に私たちは内容にばかり気をとられて羽交い絞めになり、感情や価値観を教育することを忘れてしまう。(スペイン、教育省の教授)

出典:www.huffingtonpost.es
一躍時の人となったカタ先生のインタビューVTRもありました!(本邦初公開!) 返しも絶妙でユーモアある人柄が分かります。
インタビュアー:評価はどうやってするんですか? カタ先生:評価は、ここでは点数で計れるものではありません。年間を通して点数を付ける機会はいくらでもあるんですから。何でも点数で計れるという考え方が公立学校におけるイタリア教育の限界のひとつだと思います。人には、特に人間関係においては、一人の教師が計量できないことがたくさんあります…精神の奥深さです。 インタビュアー:生徒たちの反応はどうでした? カタ先生:最初はちょっとビックリしていました。でも私の教育方法を知っているので、途方に暮れるという感じではなかった。みんな喜んでましたよ。 インタビュアー:2重の意味で喜んでいたのでは?いわゆる宿題がほとんどないのでしょ。もちろん、人間性を磨く、自分を見つめることができるという点でもですが。 カタ先生:皮肉にも動じずニコニコ。
出典:www.youtube.com
インタビュアー:ところで先生、あなたは子どもの頃夏休みにどんなことをしていましたか? カタ先生:やんちゃしてました。 会場内大爆笑。 インタビュアー:いやいや、そういう意味ではなく…。 カタ先生:でなきゃ、こんな教師になんてなってませんよ。生徒たちにも、できるだけ賢い意味で、やんちゃするように勧めています。だって踊りや音楽、スポーツ、恋愛経験が無い夏なんて夏じゃないですからね。

チェーザレ・カタ先生の生中継インタビューVTR(イタリア語)

チェーザレ・カタ先生の生中継インタビューVTR(イタリア語)

La felicità, dunque, si costruisce. Attraverso la riflessione, la cura di sé, l’amore per gli altri e la natura. Godendo del proprio tempo libero. Parole, an...

個人的には、この宿題の項目ひとつひとつが素晴らしいのはもちろんですが、こういった課題を出せること自体が凄いと思います。 私などは、 理想論すぎて、実際は怠ける生徒が出てくるんじゃないか? クレームする親がいるんじゃないか? といった懸念を邪推してしまうのですが、そういった記事は見かけません。 それはやっぱり、生徒と家庭と教師の信頼関係が普段から築けているからだと思います。

カタ先生が生徒たちに伝えたかったこと

この15の宿題、サラーっと読んでしまうと特別なことは何もない、ような気もします。 でもこの課題を通してカタ先生は、とっても奥深い哲学を生徒たちに伝えたかったのでした。

夏こそ、学校で学んだことが自分という存在の一番大切な部分に関わっていると分かる季節

教科書で学んだことが、例えば恋愛や友情、友だちと踊り明かす一夜など、人生のさまざまな一面に深くつながっていると分かれば、生徒たちはおのずと文学や哲学、文法を「本来の自分になる」ための手段として考えられるようになる、と強く信じています。夏の明るさは、特に思春期において、シンプルな人生の素晴らしい美しさを実感するために役立つ精神的な影響をもたらしてくれると確信しています。その結果として、学習に対する情熱も鼓舞され刺激されるのです。

出典:www.huffingtonpost.it

自然の中の美しさを知ると、学ぶことに価値があると感じられる

美しい物事を知れば、そこに今自分たちが勉強している事柄のエッセンスがあると分かります。

出典:www.youtube.com

真の文化とは、周囲を尊重し教養を身に付け、美しい言葉遣いをすること。人や動物に優しくあること。

人に親切に出来ないのでは、いくら勉強をしても本当の文化からは遠ざかっている。周囲に優しくできた時、世界の意義が分かるのです。

出典:www.youtube.com
新学期になって、カタ先生の生徒たちがどのように夏を過ごしたのか、後日談のニュースが出たらチェックしたいと思います!

この夏あなたも、子どもたちと一緒に試してみよう!

この宿題は高校生の生徒を対象に出されたものですが、小さな子どもたちにとっても素晴らしい価値観を築くきっかけになると思います。 また、子どもたちとこの15の課題を実践できたなら、親としても、人としても、より豊かな人生を過ごすことが出来るのではないでしょうか。 今育児に奮闘している皆さんも、そしてこれからパパ・ママになる人たちも、一緒に試してみませんか?