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イタリアの「生理」事情。メジャーな生理用品は？売り場からCMまで

イタリアの「生理」事情。メジャーな生理用品は？売り場からCMまで

参照 : pixabay.com

イタリアで、女性の生理はどういう風に扱われているのでしょうか？生理用品の種類から売り場での違い、生理休暇、議論を醸した生理用品のCMまで、生理にまつわるさまざまをご紹介します。

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Ostia

参照 : pixabay.com

メジャーな生理用品

生理用品でやっぱりメジャーなのは、使い捨てのナプキン。タンポンも結構売られています。もちろんスーパーやドラッグストア、ディスカウントストアで買えます。

ウォッシャブルのナプキンや、生理カップ（月経カップ）は店頭では見かけません。アマゾンなどでは買えますが、使っているという話を友人知人からは聞いた事がなく、使い方や比較レポートのサイトや動画が沢山ある＝まだ使ったことがない人が多い、のかなと思います。

ちなみに･･･紙袋には入れてくれない！

日本と大きく(？)違うのは、どこで買っても、透けない紙袋に入れてくれる、なんて丁寧なことは絶対してくれません。レジの担当者には若いイケメンのイタリア男性がいることだってありますが、誰もそういうことを気にしていない様子。日本で可愛らしい女性の店員さんが丁寧に紙袋に入れてくれるのを見て、「日本て凄いわぁ･･･」と思いました。

生理の話題はタブーか否か

生理の話題は、禁忌・タブーというような感じはなく、女性同士なら普通に話題にのぼりますし、何組かのカップル間でも気の置けない友達グループなら生理の話が男性の口から出ることも。それはでもまあ、日本でも同じかと思います。イタリアだって、個人によっては友達同士でもしない人もいるでしょう。要は人それぞれ、相手との距離感によってという感じですね。

企業における「生理休暇」は？

イタリアでは、60～90%の女性が「月経困難症」に悩んでいて、その内約30％が寝込むほどのひどい生理痛に苦しんでいるというデータがあるそうです。2016年には、月に３日の生理休暇を認める「生理休暇」の法律が大議院に提案されました（残念ながら審議は進まず、まだ制度としては導入されていません）。

イタリアにおいて現在審議中の法案が成立したらどのような制度ができ上がるのだろうか。
民主党が提案した法案では、生理痛がひどい場合は月に3日までの休暇を取得することが可能で、3日とも有給として扱われる。
出典：newsphere.jp

ちなみに日本の「生理休暇」は…

実は日本は、「生理休暇」を制度として法律化した世界最初の国なんだそうです！

日本は、1947年に生理休暇を制度化し、世界でもっとも早く生理休暇を法制化した国とされている。労働基準法第 68 条では、「使用者は、生理日の就業が著しく困難な女性が休暇を請求したときは、その者を生理日に就業させてはならない」と規定されている。
出典：newsphere.jp

しかし現実的には、取得率はとても低いんだとか。

実際にはその取得率が非常に低い。45歳未満の女性を対象にした2008年の調査によると、月経痛が「かなりひどい」と答えた女性は27.8％、「ひどい」と答えた女性は3.8％だ。それに対して、1年以内に生理休暇を取得した割合は4.4％に留まっている。その理由として「取得しづらいため」と答えた割合は38.1％
出典：newsphere.jp

というのも、医師の診断書が法律的に必須ではなく、痛みの感覚などは個人的なものと考えられてしまいがち。企業によっては生理休暇を認めていることを広く告知しているところもあるようですが、上司との人間関係に負うところが多いためのようです。

イタリアの法案が成立したら…

イタリアの法案が月経困難症に重きを置いている点には大きなメリットがある。つまり、生理がある＝女性である上に休む必要があるという概念を広めるのではなく、月経困難症の存在を知ってもらうことによって生理に関するタブーを失くし、より働きやすい環境を作っていけるのではないかと考えられる
出典：newsphere.jp

また現状では、イタリアでは有給休暇とは別に、病気休暇も年間で180日ほど認められているので（正規の無期限雇用契約がある場合）、「生理痛」を原因として訴えずに、掛かりつけのホームドクターに数日間の病欠証明書を出してもらう人が多いようです。

生理痛で会社を休みにくいです。イタリアのように日本も病院の診断書の提出を必要とすれば、この人は病院から診断書が出ているから月に3日生理休暇で休むのは仕方ないと思われて休みやすくなるのではないでしょうか？
出典：oshiete.goo.ne.jp

生理用品のCM

イタリアで最大手の生理用品メーカーのCMです。スタイリッシュかつアーティスティックですね。

「ヌヴェニア」CM

一方こちらは、スウェーデンのメーカーによるイタリア市場向けブランド「ヌヴェニア」のCM。2020年10月に公開されました。女性の体は自然なものであり、恥じることはなく、タブーを打ち破ろう、というモットーだそうです。。。が、イタリアでも、「気持ち悪くなる」「下品」「赤色がダメ」と言った酷評が飛び交い物議を醸しているようです･･･。ヌヴェニアの公式サイトで公開されています。

同社では、#BloodNormalというハッシュタグでさまざまなキャンペーンを展開し、生理をもっと自然なものとして語ろう、という活動を展開しています。このCMの是非は別として、生理の話題にしろ生理休暇にしろ、大っぴらにする公言することでもないですが、必要な時は誰もが自然なこととして受け止められるようになればいいなと思います。