いまさら聞けない…歯医者が怖くなくなる?「笑気麻酔」とは~ちぃ先生の手記第87回~
こんにちは!元歯科衛生士で美容ライターのちぃです!
皆さんは歯医者さんにどんなイメージでしょうか。受診するのに抵抗がある、治療が痛そうで怖いというイメージを持っている方も多いかと思います。
個人的には、マイナスなイメージはないのですが、患者さんや世間の方にはまだまだ「歯医者さんは怖い」というイメージがあるようです。
治療時の痛みや恐怖心を少なくする治療法があるのを知っていますか?
この記事では、子供の時からの怖いイメージや、音や痛みへの恐怖でなかなか歯医者に行けない方に向けて、痛みを抑える治療方法があることを歯科衛生士の資格を持つちぃが解説します。
歯医者に行かなければならないと思っているけれど怖くて行けないという方は、ぜひ参考にしてくださいね。
歯科クリニックへの恐怖心を取り除くためには?
患者さんが抱えている「歯医者」へのイメージはどんなものがある?
ちぃが歯科衛生士をしていたとき「怖くて歯医者さんに行けない」という理由でなかなか通院できない患者さんが多くいることに驚きました。
「一度も歯科医院に来たことがない」という方も少なからずいて、そのような方の口腔内は虫歯などのトラブルが……。もっと早くに来院してくれていればと悔しい思いをしたものです。
「怖い」という理由で気になるのは「一度も歯科医院に来た事がない」という方です。一度も来たことがないのなら、いつ怖くなったのでしょうか?
それは周囲からの「イメージ」だと考えられます。
親御さんに「そんなことしていると歯医者さんに連れて行くよ!」としつけの文言に利用されたりすることで、怖いイメージを植えつけられてしまったケースも想定できるでしょう。
確かに歯科治療自体はあまり気分の良いものではありませんが、歯医者さんはそんなに怖い場所ではありませんし、痛みや不安、ストレスをできるだけ感じさせないように治療を行う方法もあります。
歯医者さんに行くのを拒んで虫歯や口のトラブルを放置してしまうことなく、リラックスして通院してほしいと思います。
悩みにアプローチできる「笑気麻酔」とは?メカニズムについて
歯科治療に対する不安やストレスをケアする「笑気吸入鎮静法」という治療法があります。
ちぃの4年間の臨床中には一度も使用しなかったため、まだ知名度が低いことも考えられるのですが、歯医者さんに恐怖心がある方にはぜひ知っておいてほしい方法です。
「笑気吸入鎮静法」はいわゆる「笑気麻酔」といって、笑気ガス(亜酸化窒素)と高濃度の酸素を吸引することで穏やかな鎮静状態になり、不安感や恐怖心を抑えリラックスして治療を受けることができます。
笑気という名前ですが、笑ってしまいそうになるわけではなく、お酒を飲んだようなフワフワした気分になります。
全身麻酔と違って意識がある状態で治療ができるため、痛みがあれば知らせることも可能です。高濃度の酸素を同時に吸入することから、局所麻酔の働きがよくなることもメリットの1つです。
吸入を止めてからの意識の回復も早く、30分以内には体外に排出できるため、治療後は数分で帰宅できます。
このように、笑気麻酔にはさまざまなメリットがあります。
「笑気麻酔」はどんな治療に用いられているの?期待できる働きとは
用いられるケースとして多いのは、やはり歯科治療に不安感のある歯科恐怖症の方への治療です。
インプラントや、長時間口を開けている必要がある顎の手術の前にも用いられることがあります。
もともと小児歯科でも使用されていた方法なので、子供から高齢者まで幅広く用いられます。
笑気麻酔は気分がリラックスして痛みを感じにくくなるので、局所麻酔のチクっと感や嘔吐反射を和らげます。
また、歯科で用いられる局所麻酔薬には血管収縮作用がありますので、不安症のある方はより心拍数が増えてしまうのですが、笑気麻酔の鎮静作用により血圧や脈拍を整える働きが期待できますよ。
【ライター紹介】ちぃ先生
歯科衛生士の有資格者でありながら多くの女性メディアで活躍中のライター・編集者。現在は女性向けの美容メディアやJJなどのファッション誌などに寄稿している。
コスメコンシェルジュの資格を持ち、コスメ・美容への造詣が深い。また、サッカー好きが高じてアスリートフードマイスターの資格も取得している。
美容と健康に高い関心と知識を持っており、Ha・no・neでは利用者のQOLの向上を目指し、ためになる情報を発信していきたいと意気込んでいる。
・ちぃ先生の手記まとめPART1 ~美容ライター兼歯科衛生士の知恵袋~
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