外出用携帯歯ブラシは雑菌の温床?正しい替え時は●日~ちぃ先生の手記第79回~
携帯用歯ブラシの衛生状態はどのようになっているのか、正しいケアをするにはどうしたらいいのかなどについて、歯科衛生士の資格を持つちぃが解説します!
こんにちは!元歯科衛生士で美容ライターのちぃです!
みなさんは会社でランチをとったあと、きちんと歯みがきをしていますか?職場に携帯用歯ブラシを持ち込み、ランチのあとの歯みがきを習慣にしている方も増えてきましたね。中には15分みがくという方もいるとか……!
外出先でも歯みがきをする心がけは、歯の健康のためにとてもすばらしいことです。
しかし歯ブラシの衛生状態まで気にかけている方は少ないのではないでしょうか?歯ブラシを清潔に保っていないと、思わぬ不調の原因になることがあるんですよ。
ケースがあるから油断している?濡れたままにしないで!
OLが会社に持って行っている「携帯歯ブラシ」は雑菌の温床?
外出先でも昼食後に歯みがきをするのは、とてもすばらしいことです。
しかし、歯磨きをしたあとは携帯用の歯ブラシを濡れたままケースに入れたり、ポーチにしまったりする方がほとんどではないでしょうか。
実は、濡れたままの歯ブラシをケースに入れて保管すると、カビが生えたり雑菌が繁殖したりしてしまうためNGです!
イギリスのマンチェスター大学の調査で、1か月使用後の歯ブラシに付着している細菌数は1億個以上という結果が出たというデータもあります。
歯ブラシをよく見ると黒くなっていたり、ブラシの毛束の根本がピンク色になっていたりしませんか?
それはどんなに小さくてもカビですので、買い替えることをおすすめします!
雑菌まみれの携帯歯ブラシを使い続けているとおこりうる健康リスク
雑菌の繁殖した携帯歯ブラシを買い替えずにそのまま使用していると、どんなリスクがあるのでしょう?
雑菌の繁殖した歯ブラシやカビの生えた歯ブラシは見た目にも不潔ですし、イヤなにおいがするので、歯みがきをする際に不快な気持ちになりますね。
それだけではなく、使い続けるとお口の衛生状況が悪くなり、歯周病になりやすくなって歯肉が腫れたりしてしまいます。
お口をきれいにするために歯みがきをしているのに、口の中の衛生状態が悪くなってしまっては、歯みがきの意味がないですよね。
さらに、雑菌が口の中から全身へと感染することで免疫力が落ちてしまい、風邪などの感染症を引き起こすこともあります。
またカビは真菌ですから、口腔カンジダ症になる恐れもあります。
これらのことから、雑菌が繁殖したりカビが生えている歯ブラシを使い続けることは得策ではありません。
それでは正しい保管方法や、注意したいポイントをお伝えしますので、よく目を通して携帯用歯ブラシのケアをしてくださいね。
携帯歯ブラシを清潔に保つためのコツ
雑菌やカビが繁殖することを防いで清潔に保つには「よく乾燥させること」が重要です。
使用した携帯用歯ブラシはしっかり水洗いし、ケースに入れる前に乾燥させましょう。
携帯用歯ブラシは、使ったらすぐにケースにしまいたいと考えるかもしれません。
ですが衛生面を考えると、風通しのよいところに置いて乾燥させてからしまうのが望ましいです。急ぐという場合にはティッシュを使って水気を拭き取りましょう。
ブラシのキャップやケースに穴が空いているものもありますが、こちらも濡れたままでは湿気によってカビが生えやすいので注意してくださいね。
またカップルなどで歯ブラシを共有している方がいるそうですが、これはやめてください!他人の持っている細菌を自分の中に入れることになり、病気や感染症のリスクが高くなります。
それにユニットバスの方も要注意です。トイレに近い場所に歯ブラシを置いておくと、腸内細菌が歯ブラシに付着するリスクがあります。
ユニットバスの場合は、洗面台に歯ブラシを置きっぱなしにしないように気をつけましょう。
家や会社に置きっぱなしの歯ブラシも、同じように雑菌が繁殖しやすいです。
洗面台に備え付けてある、蓋のできる棚に収納する場合も、風通しが悪いのでなかなか乾かず歯ブラシの衛生状態が悪くなりがちです。
生活感が出て気になるかもしれませんが、表に置いておいた方が乾燥しやすくなりますよ。
そして、携帯歯ブラシは“1ヶ月くらい”を目安に買い替えるようにしましょうね。
【ライター紹介】ちぃ先生
歯科衛生士の有資格者でありながら多くの女性メディアで活躍中のライター・編集者。現在は女性向けの美容メディアやJJなどのファッション誌などに寄稿している。
コスメコンシェルジュの資格を持ち、コスメ・美容への造詣が深い。また、サッカー好きが高じてアスリートフードマイスターの資格も取得している。
美容と健康に高い関心と知識を持っており、Ha・no・neでは利用者のQOLの向上を目指し、ためになる情報を発信していきたいと意気込んでいる。
・ちぃ先生の手記まとめPART1 ~美容ライター兼歯科衛生士の知恵袋~
・ちぃ先生の手記まとめPART2 ~美容テク&お口の健康講座~
関連記事はこちらから
虫歯になると痛みが辛く、治療にも時間がかかります。さらにお子さんの場合は治療が怖いと感じることも多くあり「かわいい我が子を虫歯にはさせたくない!」と思う親御さんはたくさんいらっしゃいますよね。
こんにちは!元歯科衛生士で美容ライターのちぃです!みなさんは妊娠中のママと、赤ちゃんの歯はどうなっているのか気になったことはありませんか?赤ちゃんの歯は生まれてから生えてきますが、実はお腹の中にいるときからすでに作られているんですよ。
今回は、元歯科衛生士だからこそ知る、みなさんのさまざまな「ホワイトニング失敗談」を解決策とともにご紹介します。ホワイトニングをする前に知っておいてほしいこと、ホワイトニング中の食事や痛みなどについて説明していきますので、ホワイトニングを検討中の方はぜひチェックしてください!