ドーナツ型園舎にツリーハウス『ふじようちえん』(東京都立川市)
立川市にある『ふじようちえん』は、園児数500名を超える日本最大規模の幼稚園。建て替えにより2007年3月に竣工した新園舎は、なんと楕円のドーナツ型!さらに屋根では子どもが走り回ることができるんです。この個性的な園舎はグッドデザイン賞をはじめ、数々の賞を受賞しており、世界的にも評価されているとか。
中には既存の樹木を活かしたツリーハウス型の教室も!自由に木登りしてもOKです。
ふじようちえんは「モンテッソーリ教育」に基づいた、自由でのびのびとした教育プログラムを実践しており、どうしたら子ども達が自由に過ごせるかを考えた結果このような園舎になったそう。子どもだけでなく、大人もワクワクするような空間ですね!
自転車で40km走破!『トトロ幼稚舎』(神奈川県横浜市)
横浜市にある「トトロ幼稚舎」の教育方針は、かなりワイルド。“経験から子供の成長を促す”ことを重視し、子ども達の成長のため、危険を伴う作業でも自分で経験して学ばせることを大切にしています。特に積極的に取り入れているのが野外活動。年数回の登山、夏至のサイクリング、運動会&キャンプ(!)、夜の森での冬まつりなどなど、1年を通してたくさんの野外イベントがあります。
夏至にあわせ、子どもたちが長距離サイクリングに挑む行事が22日、横浜市磯子区の「トトロ幼稚舎」であった。通っている58人のうち5歳~6歳の22人は、2日間で計約40キロの走破を目指す。自らの体力を知り、たくましくなってほしいと、1991年から続けられている。約8キロ離れた同市金沢区の「海の公園」まで、寄り道もしながら、2日間で2往復する。
出典:www.asahi.com
「めざしの日」はご飯とお味噌汁を子供たちが作ります。子どもたちでお米を研ぎ、飯ごうに入れ、薪に火をつけご飯を炊きます。お米の研ぎ方、薪への火の付け方を園長から教わり自分たちでやってみます。お味噌汁の野菜も子どもたちで切ります。包丁の使い方を園長から教えてもらい、これも自分たちで作ります。
出典:members2.jcom.home.ne.jp
ご飯も自分達で作ります!納豆を近所のお店に買いにいったり、自分達で味噌を仕込んだりもします。
子どもだって信頼して任せれば何でもできる。それを教えてくれる園ですね。たくましく育ちそうです!
雨の日が待ち遠しくなる♪『認定こども園 第一幼稚園』(熊本県熊本市)
熊本市にある「第一幼稚園」の中庭にはちょっと変わった工夫が。実は屋根が開閉式になっており、雨が降った後に水たまりができるようになっているんです!
幼少期に水溜りでパシャパシャと遊んだ事はありませんか?
第一幼稚園の吹き抜け部分は屋根も開口できるようになっています。雨が降ると中庭に雨を溜めて水溜りを作る事ができるため、子ども達にとっては格好の遊び場になっています。この水盤は冬には氷を張り、スケートリンクとしても利用する事ができたり、雪の日には園舎の中に雪が降ってくる様な感覚を体験できるようになっています。
出典:www.japandesign.ne.jp
園の中でスケートが出来るなんて最高ですね!雨が降ったから、寒いからといって屋内に閉じこもるのではなく、そんな時こそ自然と触れ合いたいものです。きっとさらなる発見ができると思いませんか?
建物全体はとても開放的な空間になっています。給食室はさながらおしゃれレストランのオープンキッチンのよう!子ども達も、給食が出来ていく過程に興味津々。このような食育の形もあるんですね。
中庭には厨房が隣接しており、ランチルームとしても使用可能。オープンキッチンなので子どもたちは、料理をつくる様子を見ることもできます。
屋根や仕切りを極力設けないことで、外と中の空間の境界を曖昧にしているのです。
出典:tabi-labo.com
園舎のない幼稚園『森のようちえん まるたんぼう』(鳥取県智頭町)
「森のようちえん」とは、デンマークなどで行われている野外保育のスタイル。自然と触れ合いその体験を通じて心や身体を育てることを目的としています。そのような保育を目指し、2009年4月に智頭町に住む子育て中の母親・父親達が立ち上げたこちらの幼稚園。子どもの自主性を尊重し、極力見守り、体験させることを重視しています。
智頭町の9箇所の森をフィールドとし、午前は森で、午後(2時以降)は町内に借りている古民家(通称まるたんぼうハウス)でお昼寝をしたり、おやつを食べたりして自由に過ごします。週に一回のモノづくり活動(畑作りや制作など)やクッキングにも取り組んでいます。山村という日本の原風景に恵まれたこの地で、昔から日本人が培ってきた文化や風習も大切に取り入れています。
出典:marutanbou.org
毎日森の中で過ごしているだけあって、子ども達はかなりの体力がつきます。年長さんは1,000m級の山に登ったこともあるとか。
また、木の実や葉などを使った制作や、山登り・木登りは五感を研ぎ澄まし、危険なこともある大自然の中では異年齢間の助け合いの精神を育む事ができるのだそうです。
このような大自然の環境で育った森のようちえん卒園児には、「まるたんぼうの次のステップ」として、サドベリースクール(先生なし、カリキュラムなし、のアメリカ発祥のスクール)が用意されています。
智頭町の豊かな自然を活かしたこの幼稚園には、全国から見学にくる家族がたくさんおり、実際に県内外から移住してくる人もいるそうです。
個性派幼稚園、いかがでしたでしょうか?どの幼稚園も、子どもが自由にのびのびと過ごせる工夫がたくさん盛り込まれていましたね!私もぜひこのような園に子どもを通わせたいと思ってしまいました。もちろん、これらの園で重視されていることを参考にしてできることも沢山あるはず!興味をもたれた方は、ぜひそれぞれの幼稚園を詳しく調べてみてくださいね。