イタリアのクリスマス伝統菓子トローネ
クリスマス シーズンになると、店頭にズラリと並ぶ「トローネ」。
高温に煮詰めたハチミツと泡立てた卵白、ナッツ類を混ぜ合わせて固めたお菓子
出典:www.suzette-shop.jp
日本では「ヌガー」という名称のほうが馴染みがあるかもしれないですね。
その起源は、イタリア全土にさまざまな説があり、愛郷心たっぷりのイタリア人はみんな、自分たちの故郷こそがトローネ発祥の地だと信じているほど。例えば北イタリア、ピエモンテ州のトリノの人々にとっては、
古代ローマ時代の歴史家プリニウスという人は、当時のトリノにハチミツとヘーゼルナッツで作られたお菓子が存在した
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という説が有力。一方、シチリアや南イタリアの人々は、
紀元前600年から紀元前200年頃まで勢力を誇っていたサムニウム人たちがすでにトローネと同じお菓子を作っており、それを売り歩く専門の商人までいた
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という記録から、アラブ人経由で地中海に伝わって来たと主張します。
さらにミラノ近郊の町、クレモナでは、
「トローネ」という名前のお菓子として正式に誕生したのは、1441年10月25日
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としています。
後のミラノ公フランチェスコ・スフォルツァとヴィスコンティ家のビアンカ・マリアの婚礼に用意されたトラッツォという鐘塔の形のお菓子が、後に「トローネ」と言う呼称になったんだとか。
冬が旬なナッツ類が多用されることや、普段は食べられない高価な砂糖や蜂蜜をいただく機会として、クリスマスのお菓子として定着したようです。
クレモナでは、毎年12月にトローネ祭りが行われていて、世界一長いトローネが作られたりしています。
さまざまなバリエーション
トローネには、カリッとしたナッツの風味が香ばしいハードタイプ(でもほんとに超硬い)と、よく練ったクリーム状の卵白の食感がやみつきになるソフトタイプがあります。
定番は、アーモンド入り。
また発祥地によって、トリノ近郊では名産のヘーゼルナッツ入り、シチリア一帯ならやはり名産のピスタチオ入り、などが主流となっています。
とは言え、もはやイタリア全土に多種類のトローネが広まっていて、クリスマス時期には選り取りみどりです。
例えば、濃厚なチョコレート生地タイプ。
小さなトローネと言う意味の、トッロンチーニも。チョコレートコーティングがアクセント!
さらに、こちらはドーム型のトローネ ケーキ!スライスして量り売りされています。
チェリー入り。
レモン入り。
ティラミス風味。
見てください、このカラフルなトローネたちを!個人的にはオレンジ風味がおすすめです。
おしゃれなキューブ型。
手作りトローネのレシピ
トローネ作りには、泡立てた卵白とはちみつ、水あめをひたすら(3時間くらい!)混ぜ合わせるというカンタンだけど根気のいる作業が基本です。でも絶対に美味しい!ぜひキッズと一緒に作ってみてくださいね。
イタリア在住8年piccolinaの料理、グルメ
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ここのトローネは本場イタリアから直輸入しています。オススメです!
家族や親戚が集うイタリアのクリスマスの食卓に欠かせないトローネ。食後のコーヒーと合わせて、みんなでワイワイおしゃべりに花を咲かせながら、一切れずつカットして味わいます。今年のクリスマス、ぜひ「トローネ」を楽しんでください!