海外育児のジレンマ!戸惑いを隠せなかった瞬間【ベスト5】
怒涛の海外生活も5年目に突入、娘も6歳に成長しました。学校生活も順風満帆…しかし、「日本と米国」というダブルスタンダードで生きる彼女の行動や思考に時折感じるジレンマや意識のギャップ。翻弄と妥協が交差する、海外育児のハプニング【ベスト5】お伝え致します。
【ベスト①】「私はアメリカ人」という自我
昨夏開催されたオリンピック時、日本vs米国の対戦試合で発覚した本音。彼女は日本生まれですが、1歳の時に渡米しております。ゆえに、行動基準や思考方法はアメリカなのです。「アメリカ代表としてオリンピックに出たい…」と言われた時は、感慨深いものがありました。両親ともに日本人ですが、365日の多くを海外で過ごす彼女にとって、「HOME=AMERICA」という構図は極めて自然な流れなのかもしれません。
【ベスト②】「外国人風日本語表現」は直らない
TV番組の街頭インタビューで、海外出身の方が「sushi」「edamame」等の日本語を話されているのを耳にされた事が一度はあると思います。どこで覚えたのでしょうか…彼女も例外なくそのようなイントネーションで会話しています。他にも「miso soup」「tempra」、最近では「emoji=(絵文字)」も頻繁に登場するのですが、個人的には違和感を感じてしまうのです。(発音を都度直すのもストレスですので、そのまま流します…)
【ベスト③】苦手な日本食材の多さ
独特の香りや味わいをなす、和食には欠かせない調味料や食材。特にお味噌や乾物(しいたけやひじき等)の香りが苦手なようで、お味噌汁があまり得意ではないので…好き嫌いはどなたにでもあると思いますが、卵焼きや肉じゃが、ほくほくのお芋等、日本の子供たちの大好物は彼女の味覚に合わないようです。
(食方針として、強制して食べさせるというより、少量でもいいので味覚を知るという点を重視しています。幼少期の味覚形成は母親の役目かなと感じてます)
【ベスト④】愛情表現は濃厚かつ365日
毎朝、登下校はkiss&ハグで送り出すのが娘との日課に。記念日でなくとも、激しい程愛に満ちたラブレターやメッセージを娘から受け取る機会は少なくありません。特別な記念日に照れながら想いを伝える文化で育った私にとって、彼女の情熱的でストレートな愛情表現に戸惑いを感じたこともありました。今ではだいぶ慣れましたが、吸引跡が残りそうな程の頬への接吻は一瞬身構えてしまいます…(特に氷点下の寒い日は、ひんやり感じてしまうのです)
【ベスト⑤】父⇔娘は英語、母⇔娘は日本語でのコミュニケーションルール
どのような環境であれ、子供には第一優先言語というものが存在します(バイリンガルと言えども、得意な上位言語があります)1日の大部分を英語圏で過ごす娘は、言わずもがな英語が優位です。それ故、自身の複雑な思考や感情、詳細事項の説明には英語で話す方が楽なわけです。
幸いにも、主人も英語は得意なので、両者間では上位言語でコミュニケーションが成立しやすくなります。一方、英語の聞き取りにハンディがある母親の私は、主人「通訳」を依頼するわけです。「今なんて話したの?」と…私自身の英語力強化、娘の日本語力強化という2重課題の存在は避けて通れない事実なのであります。
※※両親が日本人だから、自然な日本語が身につくわけではない事を改めて実感。環境・文化や周囲の人(友達・親戚等)とのコンテクストの中で意味性を自身で見い出さない限り、真の生きた言語は習得できないのでしょうね。
〇マイナートラブルこそ楽しめる余裕を!
ニューヨークで子育てをするとは夢にも思わなかった20代前半。驚きと発見の連続ですが、育児の大変さや面白さは国境を越えても普遍的なのかもしれません。娘が良く送ってくれるメッセージ「Best Mom ever!」というラブコールを胸に刻み、限られた母親時間をエンジョイしていきたいと感じています。