【コラム】タイのお手伝いさん「アヤさん」事情(その3:トラブル解消、雇い主の心得)
タイでアヤさんを雇う上で起こりやすいトラブルとは?またその解決策について考えていく今回の記事。異なる文化を背負ったアヤさんですので、雇い主として心に留めておくべきことは多々あります。最終回ではアヤさんとの良好なパートナーシップの築き方について総合的にまとめました。
困った!アヤさんにまつわる悩み
タイ生活ではとても助かる存在のアヤさんですが、トラブルが発生する場合も。例えばこんな例も・・・
⑴勤務態度:遅刻、無断欠勤、言われた通りの仕事をしない等。→アヤさん側に不満がある場合もある。そのまま放置しないで。
⑵器物破損など:誤って物を壊す、食器を割る。洗濯時の失敗(色が付く、縮む等)。→謝罪があるかないかもポイント。雇い主には寛容な心も必要。
⑶盗難:現金、貴金属から冷蔵庫の中の食材や調味料まで。→家の鍵を渡すケースも多い。貴重品は施錠。出来心防止が大切。
⑷コミュニケーション:言葉が通じにくく、お互いの気持ちが通じない。→日本語の出来るアヤさんを雇う。
言葉の行き違い(コミュニケーションの不足)以外にも、中流階級意識が強いという日本の国民性から由来するトラブルも多いようです。タイは階級社会です。使用人と使用する者としての立場をはっきりさせておかなければなりません。友達関係のような立場で接することはお互いによい結果を生みません。よくある例ではメイドさんをかわいそうに思い色々な物(古着、食料品等)をあげていたところだんだん断りもせず冷蔵庫の中から物をとり始めたというものです。本人の意識では、一度物をくれたのだから次回ももらって良いはずだとなり、まったく悪気はないようです。 好意で行ったことが、後でトラブルの種にならないように 気をつけましょう。
出典:www.jssiam.com
アヤさんを使う時の姿勢:家事の分業者の一員として扱うことが大切で、そのためにも快く働いてもらう環境作りが必要。また、日本人とタイ人の生活、習慣の違いを知り、理解することが大切。
出典:www.kobayashi.co.th
【我が家の場合】
・家事のアヤさん:ワイングラス破損、洗濯もの色分け問題が過去にあり。素直な謝罪があり、許しました。
・ベビーシッターのアヤさん:特になし。
アヤさん雇用主の心得【6か条】
アヤさんを雇う上で気を付けるべきこと。筆者自身も数年間、2人のアヤさんを雇う上で心得として胸に刻んでいる6か条はこんな内容です。
(1)日本の文化・常識を押し付けない(アヤさんに分かってもらおうと期待する方が無理!くらいに思っておいてちょうどよい)
(2)アヤさんによる失敗やミスがあったとき、怒ったり・叱ったりはしない(冷静に話すのはもちろんOK)
(3)細かすぎる指示、口うるさい雇用主にならないように気を付ける(アヤさんが精神的に参ってしまうため)
(4)親しくなっても、礼儀あり・けじめをつける(やたらと物を上げる、一緒に食事するなど、友達感覚の馴れ合いは避ける)
(5)給与は「相場より少し多め」を目指す(給与前払いや昇給交渉も勤務態度次第で必ず考慮する)
(6)常日頃から「感謝の気持ち」を表す(心から「ありがとう!」を帰り際に大きな声でしっかり言う)
いかがでしたでしょうか?
我が家は子供が出来てからすぐ、アヤさん(家事担当)を雇い始めました。そして子供が3歳の時にもう一人のアヤさん(ベビーシッター担当)を雇っています。二人とも既に6年・4年目勤務です。すぐに辞めてしまうアヤさんも多い中、これはとても嬉しいことなんです!
タイ語しかできないアヤさんたちなので、コミュニケーションの行き違いも過去にはありました。でも心の通じ合いが一番大切。今では旅行で留守にする時など、必ずお土産を買います。(日本に一時帰国した際はアヤさんたちが大好きな「東京バナナ」を必ずお土産に♡ アヤさんのみならず、タイ人に大人気なんですよ!)
大切な日常生活を一緒に運営していくパートナーとも言えるアヤさんたち。(辞められたら、絶対困ります!!)お互いが気持ち良く過ごせるように、歩み寄り・支え合う姿勢でこれからも共同作業を続けて行く予定です。