注目をあつめる子供への”マネー教育”の背景は?
日本では敬遠されがちだったマネー教育ですが、海外では、かなり以前からその必要性が重視され、積極的に取り組む国も少なくありません。中でもマネー教育先進国といわれるアメリカでは、子どもがお金について学ぶのは当たり前。幼稚園からハイスクールまで、発育段階に合わせたマネー教育の環境が整備されています。こうした背景には、多民族が暮らす土地ゆえさまざまな通貨が流通している、クレジットカード社会である、日本に比べ医療費がかなり高額……などなど、個人個人がしっかりとした金銭管理能力を身につけなければ生き抜いていけないというシビアなお国事情もあるのでしょう。
出典:www.13hw.com
「子供が求めるままに何でも買い与えるのは、ほかの子供の親と比べて、自分は力があるんだという、親の自己満足に過ぎなかったりするのです」伊藤正孝氏も、「ものでもお金でも渡せば、せがんだ子供はニコニコします。それを見れば、親は楽しい。だから与える。長期的に育てるのではなく、短期的に親が自分の心を満たすためなのです。だから小善。結果、子供がペット化していく。まさに、小善は大悪に似たりです」
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”マネー教育”最前線アメリカでは?
各幼稚園や学校では、経済教育NPO(非営利団体)などの協力を得たマネー教育プログラムを導入。生徒が実際に株取引を行ったり、企業家や経済人が講師となってビジネスシーンでの旬な話題やこぼれ話を披露するなど、大人も参加したくなる興味深い授業が展開されています。
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自分の夢や希望を明らかにすることが大前提。それを実現するための手段として、後からクローズアップされるのがお金である。「例えば医者になりたければ、どうお金を貯めるべきか。バイトはどうするか、学資保険や奨学金、特待生といったシステムをどう使うか……といった具合に、自分の目標の中で経済的な問題を一緒に考えていくことで、お金の活きた使い方がわかってきます」マーケットの片隅で小金を貯めるより、大切なのはお金が世の中をどう循環していくかを知ること。そのためにはまず、貯め方より使い方を学べ、というわけだ。
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川口氏によれば、米国で子どもの投資教育で使う貯金箱には、コインの投入口が4つあって、各々に貯める=save、消費のため、欲しいもののために使う=expend、投資=invest、そして寄付=donateと名がついている。
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「同じ100円玉でも、自分の手を離れた瞬間、その使い道にはいろんな意味の違いがある。この貯金箱はそれを教えてくれるんです。単に倹約するだけではなく、自分のお金がどうすれば活きた使われ方をするのか、巡り巡って社会のためになっていくことをちゃんと教えていく必要があります」
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その際に、必要=needと欲しい=wantの違いをしっかりつけておくことが肝要だという。「欲しいものがあるとき、それが必要なものなのか、ただ欲しいと思っているだけなのかの区別が必要です。子どもに『これが欲しい』とねだられたら、我慢して貯金箱に入れておいて、3カ月経ったらもう一度自分の気持ちを確かめる。必要だと思っていたものが、実は単に欲しかっただけだった、と冷静になれる。これも1つの手法です」
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Q. 子供が「友達の持っているものを買ってほしい」とねだってきた。稲盛和夫ならどう答えるか。【ヒント】稲盛哲学に「足るを知る」という指針があり、それは「自分より上と比べない」ことだと前述した。子供が友達の持っているものを欲しがるのは、自分と友達を比べていることになる。もし安易にいわれるままに買い与えた場合、子供はまた、別の子供が持っているものを欲しがるようになるだろう。一つの答え方はこうだ。「ならば、そのうちの子になりなさい」。子供は、それが自分の親を失うことになると直感し、おのれの欲望の小ささを知るだろう。稲盛哲学では、子供は厳しく育てることを求める。
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日本でも”マネー教育”を!
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