「勉強大好き!」な子の育て方とは?小学校入学前にすべき”学びの準備”3つ
小学生の段階で勉強につまずくと、中学・高校でも大きく伸び悩んでしまいます。
小学校入学前だからこそ伸ばすことができる重要な力は、学習に必要な土台(地頭)づくりと、「やれば、できる!」の自信。自ら考えて知識や技能を吸収していける子どもに育てるためにしておくべき準備について、考えてみましょう。
【1】「聞く力」をつける
学習の根底にある重要な基礎力は「問題の意味やポイントを理解する力」。公式や用語を覚えているだけでは、問題の意味を読み取って適切な解答をすることができません。
人の話を聞いて「こういうことを言いたいんだ!」とポイント(要点)を見抜くことができる子は、学びを習得するスピードも速いもの。話の流れやポイントをつかめるようになると、筋道をたてて考えることができるようになり、資料の内容を整理して自分の考えを作文や論文に表す力も高まります。
「聞く力」を育むにはどうすれば良いか?
1番に行いたいことは、ママを中心に家族や身近な人が「子どもの話をよく聞く」こと。子どもが「今日ね、幼稚園でね、Aちゃんが◯◯って言ったんだよ。それでね、…(省略)…楽しかった!」などと話してきたら、じっくり最後まで聞きます。そして、「Aちゃんが◯◯って言ってくれたのが嬉しかったんだね。とっても楽しくなったんだね」と話の要点をまとめて返してあげましょう。
「聞いてもらえるって、嬉しい!」の実感が「人の話をしっかり聞こう!」の原動力になります。また、大人が話の要旨をまとめて返すことで、話の内容を整理し、ポイントをつかむ方法を学んでいきます。
「今、ママ何て言ったか覚えてる?」「これからお話を読んでクイズを出すよ〜!」などと聞く力チェックをしていくのも有効。要点をまとめるトレーニングを楽しく行うことができます。
【2】心と身体の“学びの体力”をつける
久野泰可氏は、著書『子供が賢くなる75の方法』の中で「賢さのベースになるもの」を3つあげています。それは、「自立」、「問題解決力」、「作業能力」。
中でも「自立」は、他の2つの力を高める土台。学力を高めるためには、自分で考え、“分かるまで、覚えるまで”続けることが必要ですが、それを計画して実行するのは子ども自身。「配られたからやる」「宿題だからやる」だけの“受け身の姿勢”では、理解や記憶が進みません。
子どもの自立を促すには、まず“学びの体力”をつけることが重要。「覚えるまで、頑張ろう」のやる気や「最後までやりきる」意思の力が必要です。
学びの体力づくりでおすすめなのは、「毎朝」勉強する習慣をつくること。毎朝、“欠かさずに”行うことが大切です。夕方だと、「今日は習い事があるから」「疲れたから」「宿題があるから」などと例外をつくりやすくなりますので、朝の時間に行うと良いでしょう。
折り紙や塗り絵、本の読み聞かせなど、子どもが興味をもてるものから始めてください。まずは毎日、欠かさずに続けることができる体力づくりが目的です。「今日もあれから始めよう!」と机に向かうのが習慣化してきたら、ひらがなやカタカナ、数字の練習などを取りいれて勉強らしさを高めていきましょう。
「毎日行動できている」という自信は、面倒なことでも挑戦し、最後までやりきる力につながります。
【3】「正解・不正解」よりも、「行動したこと」や「考えたこと」に注目!
子どもに勉強をさせようとすると、ついつい陥りがちなのが「正しくできたか」に注目してしまうこと。「合っているよ。すごいね!」「間違っているから、なおそうね」では、間違いを恐れて自分の考えを発信できなくなってしまったり、勉強が嫌いになったりしてしまいます。
まずは学ぶ楽しさを感じることが大切。「今日も休まずにできたね」「自分の力で考えたね!」と、子どもが自ら学んでいることを認め、褒めてあげましょう。
勉強を難なく続けることができ、問題のポイントを理解して自分の頭で考え、答えを導き出すことができる力こそ、学生時代の学びに必要な基礎力。
知識を習得させることも大切ですが、まずは“自分で習得しようと行動できる力”を育みましょう。自分で学び、自分で成長できる子に育ちますよ。