今さら聞けない!「歯垢と歯石」の違いとは…歯科医院で歯石除去したい時にかかる費用や方法を総まとめ
人生100年時代といわれる昨今では、デンタルケアはますます重要なものとなっています。そして、生涯にわたって歯を大切にしたいのであれば行いたいのが「歯石除去」。
ここでは、歯石除去が必要な理由や、歯科医院で行われている歯石除去の方法などについてご紹介します。
歯科医院ではどのようにして歯石を除去するの?
歯垢と歯石の違いとは?
歯を指で触ったときに、白いものが付くことがありますよね。これは「歯垢」または「プラーク」と呼ばれ、約1gあたり1000億個以上の細菌がいるといわれています。毎日歯磨きをして歯垢を落とすのは、この細菌が悪さをするのを防ぐためです。
そして「歯石」は、磨き残した歯垢が固まったものです。歯垢が歯石になるまではおよそ2~3日で、歯磨きをしにくい歯と歯の間や、歯と歯ぐきの境目にできやすい傾向にあります。
歯石を自分で除去するのは難しい
歯垢はセルフケアできれいにできますが、一度歯石になってしまうと自力で取り除くのは難しいでしょう。
歯石は名前の通り石のように固く、歯ブラシやデンタルフロスなどでは満足に除去できません。
中には歯科医院で使用されているような器具を購入して歯石を除去しようとする人もいますが、歯や歯ぐきを傷つけてしまう恐れがあるでしょう。
歯科医師でさえ、自分で歯石除去をする人はほとんどいないといわれています。
歯石除去は、歯科医院でプロにお願いするようにしましょう。
歯科医院での歯石除去が必要な理由とは
実は、歯石そのものに病原性があるわけではありません。それでも歯科医院で歯石を除去しなければいけないのは、歯石は細菌の住処となるためだと考えられています。
歯石を放置していると細菌がどんどん繁殖し、虫歯や歯周病、口臭などをはじめとした様々なトラブルを引き起こしてしまいます。
このような理由から、歯を守るために歯石除去は必要でしょう。
歯科医院で行われる歯石除去の方法および費用
歯科医院では、歯石除去を始める前にまず診察が行われます。
場合によってはスケーラーなどの器具が使えないこともあるため、歯や歯ぐきの状態をしっかりと確認していきます。
次に、スケーリングを行います。
スケーリングとは歯ぐきより上部についた歯石を除去することであり、使用器具としては手で使うハンドスケーラー、超音波で歯石を剥がす超音波スケーラーなどがあります。
そして、ルートプレーニングでは歯と歯茎の間にある歯石を除去します。
歯周病が進行している場合は深い部分まで処置が必要なため、麻酔を用いる場合もあります。
最後に、ラバーカップやラバーブラシなどを使用して歯面清掃を行います。
これを行うことで、審美性がアップするといわれているのです。ただし、保険適応になるのは歯石除去までであることに注意しましょう。
なお歯石除去が完了するまでの通院回数は人によって異なり、1回で終わる場合もあれば5~6回ほどかかる場合もあります。
費用は、保険適応の場合で1回あたり2500円~3000円ほどが相場となっています。
歯科医院に通うべき頻度
前述した通り歯石は歯垢が固まったものであるため、磨き残しが一切なければ歯石はできません。
しかし、実際には歯垢を完全に取り除くのは難しいもの。とくに歯と歯の間などの磨きにくい箇所は、丁寧にデンタルケアをしていても、なかなか落としきれません。
そのため、きれいな状態の歯をキープするには定期的に歯科医院へ通って歯石除去をする必要があるでしょう。
歯が健康な状態で、かつ、きちんとセルフケアができている場合は、3ヵ月~半年に1回ほどの頻度で通うのがおすすめ。
歯周病がすでに進行している、あるいはセルフケアが得意ではないという人は、1~2ヵ月に1回ほどの頻度でクリーニングを受けるようにしましょう。
歯石除去をした後のメンテナンス
一度歯科医院で歯石除去をしても、デンタルケアを怠るとすぐにまた歯石が付いてしまいます。
歯石除去をしたからといって安心せず、丁寧なデンタルケアを継続するようにしましょう。
なお、クリーニング後は歯が敏感な状態になるため、冷たいものや熱いものがしみることがあります。
ただしこれは一時的なものですぐに元に戻るので、様子をよく観察してくださいね。
歯石除去をして健康な歯をキープしよう
定期的に歯科医院で歯石除去を続ければ、健康な歯をキープしやすくなります。
費用が気になるという人もいるかもしれませんが、虫歯や歯周病になってから治療を受けるのと比べれば、結果的に安く済む場合も少なくないでしょう。
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