キッチンの包丁、最後に研いだのいつですか?
みなさんが普段から使っている包丁、最後に研いだのはいつでしょう?
我が家は、一度も研いだことがありません!
砥石も持っていません。
ちなみに購入したのは、一人暮らしを始めるタイミング。
かれこれ10数年前でしょうか?
でも野菜もお肉も問題なく切れています。
たまにお肉のスジが切れないことはありますが、何度か歯を往復すれば切れるし…。
全然問題ないと思っていた自分に言いたい…。「ぜんぜん違う」と!
「貝印 包丁マイスター」直伝! 包丁研ぎを体験してきました
包丁を研いだことがないどころか、料理大嫌いなズボラな筆者。
刃物のトップブランド・貝印株式会社の「包丁研ぎセミナー」に参加してきました。
講師は”包丁マイスター”林 泰彦(はやし やすひこ)氏
貝印株式会社 国内営業本部 kai shop推進部 次長
兼 商品本部 マイスター推進部 次長
2010年に入社。1年の契約社員として、「関孫六」ブランドの刃物を中心としたKAIブランドの商品を展開し、専門知識を備えたスタッフが常駐する「kai shop」の一号店のスタッフとして採用。その後、包丁など刃物に関する知識や研ぎの技能が認められ、正社員に。 2017年4月より、「kai shop」や貝印の資格制度である「マイスター 制度」の責任者になる。 現在は「マイスター制度」に携わるとともに、国内はもとより海外でも包丁研ぎのセミナーやデモンストレーションに登壇、Twitterの包丁研ぎライブ動画では5.8万人の視聴者を獲得するなど、包丁研ぎ界の巨匠として活躍中。
「貝印 包丁マイスター」がレクチャー!自宅でも簡単にできる「包丁研ぎ」とは?
「良い包丁」とは、「調理に使う道具として、使う人が使いやすいと思えるもの。」です。
「使いやすい」とはどういうことかというと、一般的には「目的・用途・使用者にマッチしている、よく切れ・切れ味の持続性がよい、メンテナンスしやすい」包丁と言えます。
また、「良い刃物」を生み出す三大要素は、
①材料(素材)が良い
②製造工程の精度が高い
③良い刃付けが施されている
とされますが、どんなに「良い包丁(刃物)」でも、正しいメンテナンスを行わなければ、簡単に劣化してしまいます。
セミナーでは、ご家庭でよく使われる両刃洋包丁の研ぎ方を教えてもらいました。
まずは道具を確認!
【準備物】
両刃包丁
コンビ砥石セット(貝印)
面直し用砥石(貝印)
古新聞(ない場合は古いジーンズ生地でも可)
コンビ砥石セット(貝印)
商品詳細はこちら
面直し用砥石
【砥石について】
砥石の種類は大きく分けて3つあり、粒子の大きさによって粗い方から荒砥石・中砥石・仕上砥石と呼ばれます。
そのうち、一般のご家庭で、刃が少し丸くなっている程度の場合には、中砥石を使用するのがおすすめです。
研ぐ前には、砥石を10分~15分程度、気泡が出なくなるまで水に浸しておく必要があります。
簡単3STEP♪包丁研ぎLet's Try☆
POINT.1 砥石に対する包丁の角度を一定に安定させて研ぐ
包丁は利き手でハンドルを握り、人差指で峰と呼ばれる背中、親指であごと呼ばれる刃に近いところを押さえるように持ちます。
包丁を持ったら刃を手前にし、利き手でない方の人差し指、中指の2本を研ぐ部分に軽くあてます。刃こぼれしにくくよく切れる刃をつけるためには、包丁を砥石にあてる角度を砥石と包丁の間に小指が少し入る程度(約15度)にしましょう。
肘を軽く曲げ、脇をわずかにあけ肩の力を抜いて、滑らかに前後に動かしましょう。包丁に添えた2本指は、切っ先、刃中、あごの近くと、研ぐ部分を変えるたびにずらしていきます。
研いでいくうちに、削り落とした鋼材の微粉末と砥石が削れたもので水が黒くなってきます。
この水(研ぎ汁)は滑らかに研ぐ手助けになるので、捨てずに研ぎ続けます。
POINT.2 刃先全体にまくれが出るまで研ぐ
ある程度研ぐと、刃先に手で触るとわかるくらいの引っかかり、まくれ(刃返り/バリ)がでてきます。
刃先にまくれが出て初めて「刃」が付いたと言えます。
刃先を確認する際は、人差し指・中指・薬指で峰側から刃先に向かってなでるように指で触って確認します。
その際、手を切る可能性があるので、刃先だけをなぞるような触り方はしないように気を付けてください。
POINT.3 POINT1-2と同様に、反対側の刃も研ぐ
切っ先からあごまでの全体に髪の毛1本分ぐらいの引っかかりを感じるまくれがでたら、包丁を逆さにして反対の刃を研ぎます。
両刃の包丁の場合、反対側を研がないと刃のバランスが悪くなってしまうほか、包丁の構造によっては切れなくなってしまう原因にもなるため、かならず反対側も研ぐようにしましょう。
POINT.4 新聞紙でまくれを取る
全体にまくれがでていることを確認したら、まくれを落とします。
砥石で取るという方法もありますが、刃をつぶしてしまう可能性が高いため、新聞紙を使う方法がおすすめです。1日分程度の新聞紙を用意し、包丁を取る刃先を新聞にこすります。あまりやりすぎると刃を丸くしてしまうので注意しましょう。
研いだ時と同様に、刃先を指で触ってまくれを確認します。刃先全体にまくれがなくなったら完了です。
POINT.5 砥石の表面を平らにする
包丁を研ぐと、砥石は中央からへこみます。へこんだままの砥石で研ぐと、研ぐ角度が安定せず、上手に研ぐことができないため、1丁研いだらすぐに研ぎ面を直します。その際に使うのが面直し用砥石です。砥石が平らになったら、乾燥させて保管します。
写真と説明文だけじゃわかりにくい方へ!動画をご紹介
こちらの動画と上の説明文を見れば、もう完璧(!?)
ス~リス~リと、結構気持ちいい…。
いざ実践!我が家の包丁を研いでみました
こちら我が家で実際に使っているMy包丁。(貝印なのは、たまたまです…)
購入して以来、10数年間1度も研いでいません。
教えられた手順で研いだら…?通販番組でよく”見るヤツ”ができた!!
教えられた手順で、スリスリトギトギ…。
本当に切れ味違うの?と半信半疑で、トマトを切ってみたところ…ぜんぜん違う!
薄い!切れ味軽い!
中のゼリー部分まで切っているんですが、全然汁が垂れていない…!
実は前日たまたまこの包丁でトマトサラダを作ったのですが、まな板が汁だらけになったんです。
(その時の写真を撮っておけばよかったと後悔…)
そのときの切れ味を知っているからこそ、ぜんぜん違うのが余計に分かります。
というか、これは通販番組でよくみる光景(笑)
わざわざ新しい包丁を購入しなくても、いつもの包丁でアレができちゃうんですよ!奥さん!!
こちら拡大した写真。
「KAI」のロゴが透けているのがよくわかります…!
「違う」のは、切れ味だけじゃなかった
帰宅後、早速研ぎたての包丁でキャベツの千切りを切ってみました。
いつもよりもシャキシャキ切れて、本当に気持ちいい!の一言。
食べてみたら、いつもより「ふわふわ・シャキシャキ・甘い」!
いつものスーパーで買ったキャベツ。しかも前日にも同じキャベツで千切りを作ったのですが、完全に別物でした。
主人に「ぜんぜん違う!」と伝えると…「ホントに~?……ホンマや!!」と、よくあるコントが完成。
セミナー中、講師の林さんが「いい包丁で切ると、素材の組織を壊しません。玉ねぎは涙がでないし、ピーマンだって苦くならないんです」と、仰っていたのを聞いて、ホントに?と半信半疑だった筆者。
実際に食べてみて、本当だった!と実感しました。
これは包丁、研ぐべきです!
貝印は砥石の種類も豊富☆
貝印では、砥石やシャープナーの種類がとっても豊富。
ぜひ使いやすい砥石を選んでみてください!
商品ラインナップはこちら
貝印包丁研ぎ講座への参加もおすすめです!
貝印では、包丁マイスターによる包丁研ぎセミナーを定期的に開催しています。
プロに直接教えてもらえるまたとない機会なので、ぜひ参加してみて!
貝印株式会社HP
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