【赤ちゃんの初正月はどう祝う?】健やかな成長を願って過ごそう!男の子は破魔弓・破魔矢、女の子は羽子板で♪
意外と知られていない赤ちゃんの初正月。
聞いたことはあるけど、実際にはどんな行事なのか分からないという方も多いですよね。
今回は、そんな初正月について分かりやすく解説していきます!
赤ちゃんの「初正月」とは?
初正月とは、生まれて初めて迎えるお正月のことで、赤ちゃんの「無病息災」と「魔除け」を願う行事のことです。
男の子の場合は、破魔弓(はまゆみ)・破魔矢(はまや)、女の子の場合は、羽子板(はごいた)を家に飾りお祝いします。
さらに初正月と同時期の1月7日は、人日(じんじつ)の節句と呼ばれる五節句の一つで、七草粥を食べることで邪気を祓い一年の無病息災を願う日とされています。
「満年齢」と「数え年」とは?
年齢の数え方には、「満年齢」と「数え年」の2種類があります。
「満年齢」は、生まれた日が0歳で次のお誕生日が来たら1歳になるという数え方。
そして「数え年」は、生まれた日を1歳として、元日の1月1日を迎えると1歳増える数え方のことです。
現在の満年齢が日本で使われるようになったのは明治6年のことで、昭和24年頃までは数え年が主流だったため、初正月は数え年でお祝いをすることが多いようです。
そのため、初正月を迎える赤ちゃんは数え年で2歳となります。
なぜ「初正月」をお祝いするの?
昔は、生活環境や医療が現在のように整ってはいなかったため、子どもが1年間生きられたというのはとても喜ばしい出来事でした。
そのため、数え年で2歳の初正月に家族や親戚と盛大にお祝いをしていたのだそうです。
そして現代でも、親が子を想う気持ちに変わりはなくその風習が受け継がれているんですね。
男の子が飾る、破魔弓(はまゆみ)・破魔矢(はまや)とは?
破魔弓(はまゆみ)・破魔矢(はまや)は、中国の言い伝えである「鍾馗(しょうき)という強い武神が弓でもって悪霊を祓った」という言葉にちなんだもの。
弓矢は邪気から身を守ってくれるものと信じられ、奈良時代のお正月には、射礼(じゃらい)・大射(たいしゃ)と呼ばれる弓矢で的を射る儀式が行われるようになったのだそう。
的のことを「ハマ」、弓のことを「ハマ弓」、矢のことを「ハマ矢」と呼んでいたそうで、この「ハマ」という言葉を、魔物を破り祓うという漢字を当てはめて「破魔(ハマ)」というようになったといわれています。
そして江戸時代末期頃から、子どもに健やかに強く育ってほしいという願いや、魔よけの意味で、男の赤ちゃんが初正月を迎えたときには破魔弓(はまゆみ)・破魔矢(はまや)を贈るようになりました。
女の子が飾る、羽子板(はごいた)とは?
羽子板(はごいた)の始まりは、奈良時代に宮中で行われていた毬杖(ぎっちょう)という、現代でいうホッケーのような遊びからだといわれています。
時代とともに少しづつその形が進化していき、江戸時代には羽子板(はごいた)で、羽根のついた黒くて固い球をお互いに打ち合う遊びがよく行われていたのだそう。
羽子板(はごいた)で魔をはねのけるという意味合いや、羽根がついた黒い球を子どもに害である蚊を食べてくれるトンボに見立てて、子どもを病から守ってくれる縁起物として贈られるようになりました。
破魔弓(はまゆみ)・破魔矢(はまや)・羽子板(はごいた)の飾り方は?
破魔弓(はまゆみ)・破魔矢(はまや)・羽子板(はごいた)や、しめ縄・門松などお正月の飾りを総称して「お正月節句飾り」「お正月飾り」と呼びます。
お正月飾りは、クリスマス飾りを片付けた12月26日頃~12月28日までに飾るのが最もよいとされています。
片づける日は、しめ縄・門松は1月7日、破魔弓(はまゆみ)・破魔矢(はまや)・羽子板(はごいた)は、1月15日がよいそうです。
ちなみに、破魔弓(はまゆみ)・破魔矢(はまや)・羽子板(はごいた)は、年中飾れる縁起物ですのでそのまま飾っておくのもよいでしょう。
気をつけることは?
一般的に、お正月飾りを12月31日に飾ることは避けたほうがよいとされています。
その理由は、新年に神様をお迎えするための目印をお迎え直前に慌てて取り付けるのは失礼であるとされ、縁起が悪いといわれているためです。
また、12月29日も「9」は「苦」の語呂であることから避けるべきともいわれています。
我が子の健やかな成長を願って…。
大切な我が子と共に迎えるお正月は、親にとっても大変喜ばしいものです。
時代を越えて受け継がれている行事を、私たちの世代でも大切にしていきたいですね。
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