「この子、宇宙人かも」でOK!子どもの才能をぐんぐん伸ばすママの「見守り術」
親の何気ない言動で子どものやる気を奪ってしまったり、才能を潰してしまったりしてはもったいないですよね。子どもが何かに興味をもち、集中し始めたら才能を伸ばす大チャンス。
お母さんは「見守り術」で子どものチカラを伸ばしましょう。
大人の都合で子どもの「集中力の芽」を摘んでしまっていませんか?
「もうすぐごはんの時間だから」
「今はそんなことをしている場合じゃないでしょう」
「そんなことしても楽しくないよ」
何かに熱中している子どもに、こんな言葉がけをしたことはありませんか?
ママはその日のスケジュールに合わせてやらなければならないことがいっぱい。子どもの”好きなように””好きなだけ”遊ばせてあげたり、熱中し始めたことにとことん付き合ってあげたりすることがいつでもできるわけではありませんよね。
ですが、子どもにとって”何かに熱中すること”は、「集中力」や「学びへの前向きな姿勢」を身につけるチャンス。「いろいろ工夫してやってみたら、できた!」と達成感を味わうことができるよう、”見守ってあげる”ことも大切です。
熱中している子どもを「見守る」ことが大切な理由
0歳からの右脳教育、幼児児童の教育、そして母親指導を行っている池江俊博氏は、著書『子どもを「伸ばす親」と「ダメにする親」の習慣』の中で、”子どもの熱意の続くままに見守ること”の重要性を次のように語っています。
子どもを伸ばす親は、熱中している子どもを満足するまで見守り
出典:www.asuka-g.co.jp
ダメにする親は、親の価値観で「つまらないからやめなさい」と言う
好奇心旺盛な子どもは、次々といろんな遊びに手を出していきますが、ときどきひとつのことに興味が持続することがあります。
出典:www.asuka-g.co.jp
集中力の成長のはじまりです。
子どもは「やった、できた!」と達成感を得ることで、次に挑戦する意欲を持ちます。また「もう少しやってみよう」で、学習意欲のもとが作られていきます。
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そんなときに、親の一方的な言いつけで中断されてしまったら。
出典:www.asuka-g.co.jp
達成感を味わわずに育った子は、やり遂げる喜びを知りませんから、飽きっぽかったり、根気がなかったりします。
大人だって、初めてのことに挑戦するときは緊張をするし、不安になりますよね。子どもも、同じ。「やれば、できるよ」とたくさん言われても、「できなかったらどうしよう」の不安や「やってもできるかわからないし」の諦めが、高みに挑戦する勇気を削いでしまいます。
「やったら、できた!」の実感を持っている子は、強いです。「きっと次もできるはず」「工夫したらできるようになるかも」と、勇気を出して前に進むことができます。
子どもが何かに熱中し始めたら、手や口を出さずに子どもの「やった!できた!」の瞬間まで見守ること。毎日、毎回できることではありませんが、スケジュールに余裕をもたせた「見守りDAY」を作り、とことん子どもの心のままに挑戦させてあげる日を設けることが大切です。
子どもの才能をぐんぐん伸ばす「ママの言葉がけ」3つ
「見守る」と言うのは簡単ですが、「もっとよく(上手に)なって欲しい」と願えば願うほど、ついつい口や手を出したくなってしまいますよね。
そんなときは、子どもを励まし、認める次のような言葉がけで子どもを応援してあげましょう。
【1】「◯◯ができたね」
せっかく最後までやりきっても、ママに褒めてもらえなかったり、「なにそれ?」と呆れられたりしてしまったりすると、達成感を味わえません。どんなことができたのか、どんなことが良かったのかを伝えて、にっこり微笑んであげましょう。
筆者は普段、塾講師として子どもたちの学びに携わっていますが「子どもたちはママの表情をよく見ているな」と実感しています。ママから褒められたことや、嬉しがってもらえたことは、得意げに報告してくれるんですよ。
『PHPのびのび子育て 増刊号 2016年3月号』では、「親が小学校までにやってはいけない101」の一つに、”子どもが調子に乗らないように気を引き締めようとして投げかける言葉がけ”があげられています。
やる気を枯らす言葉「今回うまくいったのはたまたまよ。もっと練習してうまくなりなさい」
出典:www.php.co.jp
子どもは「親はうれしくないんだ」と感じて、喜びも半減してしまいます。そして、「がんばっても、どうせよろこんでくれない」となり、やる気がなくなっていきます。
【2】「ママも嬉しい!」
いつでも「褒めポイント」が見つかるわけではありませんよね。
そんなときは、やりきったことに対して「最後までできたね」と褒めたり、「ママも嬉しい!」喜びの気持ちを伝えてあげましょう。
この言葉がけは、最終的に失敗してしまったり、良い結果を残せなかったときでも活用可能。「一生懸命やったことが、すごいよ」と伝えることで、「次は成功させよう!」のやる気スイッチを押してあげることができます。
【3】「(この子、宇宙人かも……)」
ママにとって、男の子はなかなか理解しがたい存在。女の子でも、びっくりするほど突拍子もないことを始めることがありますよね。
「そんなことして、どうするの?」と言いたくなってしまいますが、ぐっと我慢。何も言わずに見守りましょう。子どもが最後までやりきった後に「どうしてそれをしたの(作ったの)?」と聞いてみると、とても理にかなっていたり、友達や家族を思いやっていたりする場合も多いんです。
心の中で「(この子、宇宙人かも)」と思って見守ると、苛立ちや呆れではなく、興味をもって前向きに見守ることができるのでおすすめです。もちろん、自身や他の人に怪我をさせてしまう恐れのある危険なことはしっかり注意して中断させましょう。
子育て上手なママは「明日に希望を持たせる」
学習塾にやってくる子どもたちの中には、アクティビティーや問題演習に意欲的に取り組む子どももいれば、「面倒くさい」「(まだやってみていないのに)できないもん」と成長を投げ出そうとする子どももいます。
保護者の方とお話ししていると、何にでも意欲的に取り組み、どんどん能力を伸ばしていく子どものお母さんは「やればできるかも」「やってみて、ダメだったら別の作戦を考えよう」と次回や明日に希望を持てるコミュニケーションをなさっているのだな、と感じます。お母さんが「うちの子、できないんです」「なんとかできるようになりませんかね?」などと、最初から「できるわけない」と決めつけてしまっていると、お子さんのやる気も少ない場合が多いんです。
子どもが成長するのは、「塾で勉強している時間」や「習い事をしている時間」だけではありません。毎日の生活の中で取り組んだことが実力になり、「できた」経験が自信ややる気になります。
ぜひ、「見守り術」を活用して、子どものやる気や集中力、そして能力をぐんぐん伸ばしてあげてください。