「飲む、食べるの場」を共有することで相手の意見を受け入れやすくなる!
3月といえば、仕事では歓送迎会のシーズンです。職場では日頃はあまり話さない人とでも、食事や飲み会の場だとスムーズに話せたり、心がうちとけることって意外とあるのですよね。
アメリカの心理学者「アーヴィング・ジャニス」が“フィーリング・グッド“という実験をしました。
そこに集められた人を2つのグループに分け、難しい評論文を読んでもらいました。1つのグループは、コーラとピーナッツを飲み食べながら、1つのグループでは、何も飲まず食べず。
結果「飲み食べながら」のグループのほうが、評論の意見に対する賛成数が多いということになりました。
人は何かを食べているときのほうが、説得されやすいーー。その仮説は、間違いなさそうです。これは、「緊張緩和の効果」とも言われ、食べている時は無意識に緊張が緩み、相手の意見も受け入れやすくなるというのです。
お客様との「ランチョンテクニック」
これは私たち営業女子がお客様との距離を縮めたいとき、「ランチミーティング」や「会食」をセッティングするのにも当てはまります。よく接待をするという慣習も、そうですよね。それはなぜ、このような食事の場を設けるかというと、以下の効果があるからなのです。
・昼間の商談中は真面目だが、食べている最中は深刻にならない。(=距離が縮まる)
・リラックスされ、食べている心地よさが脳に良い影響を与える(=相手からも良い印象を持たれやすい)
営業の世界でも、お客様と有効な関係を気付きたい、交渉したいときは、「食べながら」の場をセッティングすることが多く、これを「ランチョンテクニック」と呼びます。
生活の中で生かす「ランチョンテクニック」
では、子育てや日々の暮らしにこのランチョンテクニックを活用するとしたら?
●ママ同志でランチ会やお茶会を●
仲良くなりたい、情報交換したいママとは、ランチやカフェでスイーツなど美味しい食を囲みながら話をすると、いつもより会話が深まりそうです。
●家族とゆっくり食事やお酒を●
夫への交渉事、お願いごとをしたい時には、あえて夫婦で外食したり、夜ゆっくりお酒やお茶を楽しんだり。そんな時間ならお互いの言葉をしっかり聞き、会話することができそうですよね。
●子どもとゆっくりお茶を●
進路のこと、お友達との問題、少し重たい話題を子どもたちと話し合う必要がある時にも、飲み物+おやつで少しリラックスした場を作ることで、子供と本音で話し合うことが可能になるかも?
食を共にする大切な時間。お腹も心も満たされるこのタイミングこそ、コミュニケーションもスムーズになる。一度試してみてください。
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■太田彩子(営業部女子課)
早稲田大学卒業後、子育てをしながら(株)リクルート・ホットペッパーの企画営業として社内表彰であるMVP制度にて表彰を複数回受ける。その後独立し、企業内ダイバーシティプロジェクトや女性活躍支援に携わり、のべ50,000人以上の女性営業を支援。
2009年よりライフワークとして始めた営業女子のための応援コミュニティ『営業部女子課』を主宰し、(営業女子会では日本最大級)、全国27エリアに展開するほどに成長した。「女性の営業力をもって日本社会の発展に貢献する」をミッションに、全国にて営業女子の活躍のための勉強会やイベントを開催。
2015年日本政府&外務省主催「WAW!2015」では登壇者として&公式協力団体として参画し、注目を浴びた。
NHK「グラン・ジュテ」や日本テレビ「news ZERO」、日経新聞などメディア出演多数。
早稲田大学エクステンションセンター講師(2012年)、立教大学兼任講師(2014~2015年)。
【著者メディア】
営業職の女性を応援する営業部女子課のサイトです。
【著書紹介】
「売れる女性の営業力」(日本実業出版社)
「1億売るオンナの8つの習慣」(かんき出版)
「折れない営業女子になる7つのルール」(かんき出版)
など