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「貸して」「いやよ」は言ってもいい?!「すくすく子育て」の意外すぎるアドバイス

「貸して」「いやよ」は言ってもいい?!「すくすく子育て」の意外すぎるアドバイス
公園や児童館などで子供同士が遊んでいるとき、他の子が来て、自分の子供の遊んでいるおもちゃを「貸して」という、そんなシチュエーション、よくありますよね。そのとき「ほら、貸してあげなさい!」って言っていませんか?NHKの「すくすく子育て」で反響を呼んだアドバイスをまとめてみました。
「貸して」「いやよ」は言ってもいい?!「すくすく子育て」の意外すぎるアドバイス

子供が使っているおもちゃを他の子がほしがったら?

自分の子供が夢中で遊んでいるところに、他の子がきて「そのおもちゃ、貸して!」と言う。よくあるシチュエーションですよね。そんなとき、あなたはどうしていますか?「貸してあげなさい」と促したり、「なんで貸してあげれないの?」と怒ったりしていませんか?その裏には「ちゃんとお友達に貸してあげられる子供になってほしい」という願いや、「ちゃんとしている親だとみられたい」そんな思いが隠れていることがありますよね。でも実はそのやりとりが子供たちにいろいろな影響を与えているのです。

NHK「すくすく子育て」でのアドバイスとは?

話題になった放送は2016年1月9日放送の『子育てコトバ~子どもに伝わる言い換え術~』の回。その中で参加者のママから出てきたこんな問い。

息子は友だちと遊んでいても「ありがとう」「ごめんね」「おもちゃを貸して」などを自発的には言えません。また、友だちがおもちゃを貸してほしいとお願いしてきても、貸そうとしません。おもちゃを貸してあげられるような「思いやり」を育てるには、どのような言葉がけをすればいいのでしょうか?(2歳9か月の子をもつママより)

出典:www.sukusuku.com
VTRの中では、他の子に「貸して」と言われ、2歳9ヶ月の我が子に対して「いいよ、でしょ?」と優しく促すママの姿がありました。しかし、この問いに対する専門家からのアドバイスは予想外のものでした。

3歳までは自分の気持ちが守られることが大切

東京家政大学ナースリールーム 主任保育士の井桁 容子さんはこう回答されます。

おもちゃは子どもにとって大事なものです。その大事なおもちゃを「貸して」と言われて、「いいよ」と言えるはずがありません。「貸して」と言われたときに、子ども自身が納得していなければ、「いいよ」と言えなくていいのです。「これは大事なものだから貸せない」と自分の気持ちを言える方が、いいですね。親が「いいよ」と言わせるような声かけをして、おもちゃを貸すように仕向けてしまうと、子どもは「貸したくない」という本当の気持ちを押し込めてしまいます。納得していないのに「いいよ」と言わされていると、将来自分の気持ちをちゃんと言えなくなってしまいます。

出典:www.sukusuku.com
まず親としては、「まだ遊びたい」という子供の気持ちがある場合、そこに寄り添い、相手に「まだ貸したくない」と伝えられるようにサポートする。それが大切なようです。小さい頃から自分が納得していないのに、その気持ちを押し込めて「いいよ」という経験をしていると、将来自分の意思が伝えられなくなってしまうかもしれないとのこと。

3歳までは自分の気持ちが守られることが大切です。そうでないと、人の気持ちがわかるようにはなりません。
例えば、他の子のおもちゃで遊びたがった場合は、「貸してもらいに行こう」ではなく、「いまはあの子が遊んでいるから、ちょっと待っていようね」と伝える方がいいですよ。その子が遊び終わるタイミングを見計らうなどして、人を見る力がつきます。

出典:www.sukusuku.com
子供たちの間の「貸して」「いいよ」というやりとりは、歌になっていたり絵本になっていたり、実は定番化しているイメージがあります。その分親はあまり深く考えずに「正しいことだ」と思って子供たちに促してしまうことがありますが、実はそれが子供たちの経験となり、影響を与えていたのです。

ケンカや親同士のトラブルにならないか心配…

スタジオにいた玉川大学教育学部教授の大豆生田啓友さんも、井桁先生のアドバイスを後押しします。

親は「思いやり」を早く身につけさせようと、あせってしまいがちですが、3歳までは、子ども同士がやりとりしたり、他の子がしていることを見たりして学ぶ時期です。その機会を親が奪ってはいけません。

出典:www.sukusuku.com
「親が機会を奪う」まさにその通りかもしれませんね。子供が「まだ使いたい!もっと遊びたい!」と思いを伝える機会を、「貸してもらえなくて悲しかった」という痛みを感じる機会を、親たちが知らず知らずに奪ってしまっているのかもしれません。また親同士の気遣いも大切と大豆生田啓友先生は続けます。

しかし、実際には「おもちゃを貸さないなんて、どんなしつけをしているんだ」と他のママに思われることがあると思います。そのようなときは、親同士で「申し訳ない」という気持ちを伝えるようにしてください。親同士の関係もとても大切です。

出典:www.sukusuku.com
親同士がきちんと理解しあい、気持ちを伝え合うことも大切ですね。大人の事情のために、子供たちの機会を奪わないようにしたいものです。

NHK すくすく子育て

Eテレ 土曜 午後0:30~0:59 [再放送] 翌週 木曜 午前11:20~11:49

そこで!アドラー心理学の「課題の分離」

子供たちのこういった場面に遭遇したとき、役立つ考え方の一つが『嫌われる勇気』のベストセラーで有名になったアドラー心理学でいわれるところの『課題の分離』です。

「課題の分離」とは「誰の課題なのか?」を考え、他者の課題には介入しないというスタンスです。「この課題をしたら(しなかったら)、誰がその影響を最も受けるのか」と考えるとわかりやすいかもしれません。例えば、子供が勉強をしないことの影響を最も受けるのは、子供本人です。例えば、勉強をしなかった結果、大学受験で浪人をした場合にかかる費用を親が負担するなど、子供が勉強をしない影響を親も受けます。ただし、子供が受ける人生全体に関わる影響に比べれば小さなものです。

出典:192abc.com
少し冷たく感じますか?しかし、アドラー心理学では「距離が近い家族だからこそ、意識的に課題を分離していく必要がある」とされています。近い存在であればあるほど、自分と子供を同一視してしまうこと、ありますよね。

子供の課題に踏み込まないとは、子供が何をしているか知ろうとしない放任主義ではなく、子供が何をしているか知った上で、見守ることです。勉強しない子供に対しては、「○○ちゃん、宿題でわからないところあったら、一緒にやろうね」など、本人の意思で勉強したいならいつでもサポートすると伝えます。子供は、親の姿勢から、自分と相手の課題を見分けることを学び、自分の課題は何かを考え、それに集中するようになるのです。口出ししないのは難しいですが、ぐっと我慢して見守ることで、背中で示すということですね。

出典:192abc.com

「すくすく子育て」をみたママ・パパから様々な反応が!

今日のすくすく子育てにて。子供がおもちゃの取り合いで、貸して、いいよ、が出来ないとの悩み相談。井桁さんの答え「今、いいよと言えてる子供は将来言えなくなる。貸してと言われてるのは恐喝であり、それに自分の思いを無視しておもちゃを差し出すのは筋違い」と。これ、幼稚園でも先月言われた。

出典:twitter.com

夫婦ですくすく子育ての「子育てコトバ〜子供に伝わる言い換え術〜」を観賞した。井桁先生と大豆生田先生の言葉にハッとさせられっぱなしで「なるほど〜。」を2人で連発していた。特におもちゃの貸し借りでモヤモヤすることがこれまで結構あったからとても参考になった。

出典:twitter.com
どのママもパパからも、子供たちの想いに寄り添いたいという願いを感じますね!こういった場面でどうしたらいいのか悩んでいるママ・パパも多いようです。みんな、同じところで悩んでいるんですね。

自分の気持ちを大切にしよう!

「すくすく子育て」のアドバイス、はっとさせられるところがありましたか?子供たちの感情に寄り添い、自分の気持ちを大切にしていいことを伝えていく。その上で相手の気持ちを考えられるように促していく。この過程が子供たちの成長にとって大切なようですね。もしかして、これはママ・パパたちにも言えるのでは?大人も子供も自分の気持ちをしっかり見つめて、大切にしていきましょう!