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「保育園卒」と「幼稚園卒」とで親が意識しあってるってホント?

「保育園卒」と「幼稚園卒」とで親が意識しあってるってホント?
参照 : www.flickr.com
『保育園卒』であるか『幼稚園卒』であるか。子供同士は気にすることはほとんどありませんが、親同士、ママ友同士は意識しあっていることがあるそうです。
「保育園卒」と「幼稚園卒」とで親が意識しあってるってホント?
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保育園と幼稚園、そもそもの違いってなんでしょう?

まず確認しておきたいのは、根本的な『保育園』と『幼稚園』の違いです。そもそも管轄省庁が違い、設立の目的が異なっています。『保育園』は厚生労働省の管轄なので「児童福祉施設」。保育ができない親御さんの代わりに保育をすることが目的となります。通園時間は朝から、降園時間は園によって様々ですが大体18時ごろまでとなっています。
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一方『幼稚園』の管轄省庁は文部科学省となり、幼児教育が目的の『教育施設』となります。基本的に通園時間帯は日中のみで、延長しても夕方までのところが多いですよね。そんなところから、自然と『保育園』ではフルタイムのワーキングマザーが多く、幼稚園では専業主婦、もしくはパートタイムのワーキングマザーが多いのが特徴です。
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一般的には、保育園は泥だらけになって1日中遊んでいる、幼稚園はイスに座って活動している、というイメージがありますが、実際は園の方針よって異なります。保育園でも外部から講師を招いたり、勉強に積極的に取り組んでいる保育園もありますし、幼稚園でも自然の中で1日遊ぶという方針の園もあり、一概には言えなくなっているのが現状です。

元お受験幼稚園教諭、現保育園児ママです。保育園、幼稚園と一言でいっても、カラーがそれぞれにある訳で、一概には言えないかなあと言うのが正直な感想です。幼稚園でものびのび系もあれば、お受験対策ばっちりで、体操教室、お絵かき教室、音楽リトミック、英語、お習字それぞれを専門家に指導してもらうのを売りにしてる所もあり、それは保育園も同じです。

出典:komachi.yomiuri.co.jp
子供たちの入学前までは、完全に分けられていたこの2つの群が、小学校入学を機に一つとなることで、それぞれの親が相手を意識する、という状況が起きているようです。

『保育園卒』と『幼稚園卒』の違いとは…

子供たちの性格や能力、行動などは個人差が大きいため一般化するのは難しそうです。イメージとして保育園卒の子供は「たくましい」「やんちゃ」「元気がよい」、幼稚園卒の子供は「従順」「のんびりしている」「マイペース」などと聞くことはありますが、考えれば考えるほど、これは個人差が大きいように思います。

元小学校教員で,今もお手伝いで小一のこども達を見ています。そして保育園出身者の母でもあります。違うといえば違うかもしれません。ただそれは「幼稚園だからお利口」とか「保育園だから粗暴」というものではありません。一口に幼稚園と言ってもカラーは様々ですし,保育園も然りです。園の方針とかカラーは残りますね。

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一方親同士がどう見ているか、というと、お互いがコンプレックスを持ちながら相手を見ているというケースが多いようです。例えば『幼稚園卒』ママは専業主婦やパートタイムの人が多いので、フルタイムで働く親御さんに対して「子供との時間が少なくてかわいそう」「子供が愛情に飢えているから乱暴になる」「働かないといけないのが理解できない(経済状況等)」などの意見(偏見?)を持つ人もいるようです。潜在的に専業主婦の自分を肯定したい、という思いがあるので、自分と状況が違う人に対して、攻撃してしまうのかもしれません。
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一方、フルタイムで働く親御さんも多い『保育園卒』ママは、「幼稚園のママはいつも暇そうで外で立ち話している」「ママ友同士の付き合いが大変そう。トラブルが多そう」「働いてもいないのに、PTAなどの役員を嫌がるのが理解できない」などの意見があるようです。長時間子供を預けながら働いているというジレンマや罪悪感のある人が、ついつい時間に余裕がありそうな『幼稚園卒』ママにイラついてしまうことがあるのでしょう。お互い、相手を意識してイラっとしてしまうところ。そこに自分自身の感じているコンプレックスが隠れているケースが多そうですね。

実際は『幼稚園卒』『保育園卒』の区別なんて意味がない

『幼稚園卒』『保育園卒』という風に単純化してレッテルをお互い貼ることで、そこで思考停止してしまうことはよくあります。なぜなら自分と違う種類の人間だから、と切り離して考えることができて安心できるからです。「黒人だから…」「アジア人だから…」というレッテルを貼っていることと、かわりありません。ですが、実際は子供たちは1人1人違う個性を持ち、当然親同士の性格も状況も違います。なおかつ『保育園』や『幼稚園』というカテゴリーではなく、各々の園の教育方針によって、子供たちに与える影響は変わってくるのです。そう考えると、『幼稚園卒』『保育園卒』というカテゴリーで分類することは、無意味だと思いませんか?

3年生にもなれば,幼稚園か保育園かということをいつまでも引きずっている子などいません。例えばイメージとしてお勉強熱心な幼稚園出身の子がず~っと優秀でお利口でお行儀良くい続けるかというと,そうとも限らないです。また,保育園出身で入学当初乱暴者に思えた子が,高学年になっても乱暴かどうかもわからないです。人生全体で見れば,どちらがどうだなんていうことはあまり関係ないということです。人間は,成長し変わっていくことができますからね。

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子供たち同士も『幼稚園卒』『保育園卒』というカテゴリーでクラスメートを分けたり、学校生活を送っているなんてこともありません。もし自分の中に『あの子は保育園卒だから…』『幼稚園卒のママたちって…』という思いが浮かんできたときは、その相手にレッテルを貼るという行為が自分の中のどこから来ているのか、少し立ち止まって考えてみてくださいね。もしかしたら、相手の中に見えているのは、自分の中のイヤな部分、隠しておきたい部分…なんてことがあるかもしれませんよ。