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「奥さんが育児しているんだから休むなよ…」世のパパが板挟みに悩むいまどき『パタハラ』事情

「奥さんが育児しているんだから休むなよ…」世のパパが板挟みに悩むいまどき『パタハラ』事情
参照 : stocksnap.io
みなさんは「パタハラ」というワード、聞いたことありますか?マタニティハラスメント=マタハラはだいぶメジャーになってきましたが、「パタハラ」は育休をとりたいパパに対するハラスメントを指すのです。初耳?!
「奥さんが育児しているんだから休むなよ…」世のパパが板挟みに悩むいまどき『パタハラ』事情
参照 : stocksnap.io

★話題の『パタハラ』って何?

マタニティハラスメント…という言葉は聞いたことある方も多いかと思います。妊婦さんや出産し子育て中に母親に対して、上司や同僚、あるいは会社などから受ける心無いイヤがらせのことを『マタニティハラスメント』、略して『マタハラ』と言います。そして、こちらの『パタハラ』も育児世代がぶつかる壁の一つ、『パタニティハラスメント』=育児休暇を取ろうとしたり、育児のために仕事をセーブしたりする父親たちに対する心ないイヤがらせのことを指すのです。
出典:stocksnap.io
マタニティハラスメントと違ってまだまだメジャーではなく、声をあげる男性も少ないので目にする機会は少ないかもしれません。ですが、こちらも受け手側である父親たちの感じ方によっては、立派なハラスメント!国や会社は政策として「男性も育休を!」「父親も子育てに協力を!」なんて言っていますが、現場でパタハラが行われていれば、当然父親たちも声をあげにくくなります。制度と運用のひずみ。そして、それは巡り巡って母親への負担へと・・・すべてはつながっていくのです。そうママたちにとっても他人事ではないんですよね。

★どんな”パタハラ”があるの?

厚生労働省の調査によると、2015年度の男性の育児休業取得率が2.65%(前年度比0.35ポイント増)となりました。1996年度の統計開始以来、過去最高・・・とは言え、2.65%って!しかも期間も数日から数週間と短いパパたちがほとんど。そんな中、パタニティハラスメントの内容としては、どんなものがあるのでしょうか?

パタハラの内容としては、・子育てのための制度利用を認めてもらえなかった5.5%・子育てのために制度利用を申請したら上司に“育児は母親の役割”“育休をとればキャリアに傷がつく”などと言われた3.8%・子育てのための制度利用をしたら、嫌がらせをされた1.9%というものです。

出典:www.jtuc-rengo.or.jp
制度として認められている『育休』を認めなかったり、「育児は母親の役割」「キャリアに傷がつく」と若干旧時代的な価値観を押し付けられたリ・・・。いくら制度がきちんと整っていたとしても、現場の上司や同僚の理解や価値観のシフトがなければ、きちんと運用はされませんよね。
これでは、働いている側の父親としては板挟み状態。ママである奥さんからは「育児にもっと協力して!」と言われ、会社からは「キャリアに傷がつくぞ。評価を低くするぞ」と脅され。ちょっと想像するだけでしんどくなってきました。パパ、がんばれ!!!!

★『パタハラ』のない社会を目指して

マタニティハラスメントと比較した場合、制度の後押しはあっても、前例の少なさや現場の上司・同僚の理解が進んでいない『パタニティハラスメント』。日本社会において、マタニティハラスメントより根深いものがありそうです。個人として取り組めること、社会全体で取り組むべきこと、いろいろな観点で対処法が考えられます。
出典:stocksnap.io

①制度はある。現場の運用だ!

父親であっても『育休』を取る権利はあり、国・制度としても後押しがされています。それでも進まないのは、働いている現場の上司・同僚の意識改革が進まないのが原因。「子育ては母親の仕事!」という時代ではもうない・・・ということを、会社側がしっかりと文化・価値観として定着させていく必要があります。とにかく社会全体の意識改革がこれからはカギとなりますね。
そして「キャリアに傷がつく」などと上司の一存で発言されないように、きちんとした会社・人事側のフォローが必須です。

②”段取り”が命!上司・同僚と理解しあえる関係を築く

子供が生まれる直前に「育休を取る」と伝えられても、上司や同僚は慌てるばかり。理解してもらえる時間の余裕はありません。忙しい中、難しいことはわかります。ですが、周囲に理解してもらうことも仕事の一部、先行投資だと思って取り組む必要があります。仕事と一緒で1にも2にもまず『段取り』。そして根回し!きちんと理解してもらえるよう、あるいは理解してもらえるまで、同僚や上司に家族の状況や自分の考えていることを伝えておきましょう。完全に価値観を共有することはできなくても、少なくとも理解をしてもらう時間・余裕を相手に与えておきましょう。

働く人が周囲への影響や負担を考えずに、「権利だから」と突然申し出を行ったりすれば、「社会人として常識に欠ける」と言われても仕方ないでしょう。影響や負担が予想されるのであれば、できるだけ軽減するように行動したり準備したりする必要があります。

出典:mainichi.jp
出典:www.flickr.com
また、普段の仕事上でも、同僚がなにかの事情で休む場合代わりを引き受けるなど、”お互いさま”にフォローしあえる信頼関係を築いておく必要がありますね!

③自分の権利を知り、人事部・会社を味方に!

子供が生まれるという状況が分かり次第、どんなことが可能なのか、きちんと調べてみましょう。育児休業制度・短時間勤務制度・所定外労働の制限…などさまざな法律があり、男性であっても権利で守らています。また、法律上の権利に加えて、会社ごとに規則が決まっています。制度を使うための条件、申請期限、必要書類など、きちんと把握しておかないと、うまく段取りすることはできません。
出典:stocksnap.io
現在、厚生労働省が推進する「イクメンプロジェクト」というのがあるのを知っていますか?「育てる男が、家族を変える。社会を変える。」をスローガンに、男性が育児に積極的に関われる社会を目指し、様々な取り組みがされています。現実の運用がどうであれ、社会全体としては男性の育児参加と仕事の両立、ワークライフバランスに大きく舵を切っているのです。「イクボス」が評価されたり、男性の育児を推進する企業に贈られる「イクメン企業アワード」などもあります。ぜひ、人事部や会社を味方につけるために、これらの情報を活用してみてください。
どうやら、分からないことがあったら「イクメン侍」に聞けばよいみたいですね♪

イクメンプロジェクト「育てる男が、家族を変える。社会を変える。」(厚生労働省)

イクメンプロジェクト「育てる男が、家族を変える。社会を変える。」(厚生労働省)

イクメンとは、子育てを楽しみ、自分自身も成長する男性のこと。または、将来そんな人生を送ろうと考えている男性のこと。イクメンがもっと多くなれば、妻である女性の生き方が、子どもたちの可能性が、家族のあり方が大きく変わっていくはず。そして社会全体も、もっと豊かに成長していくはずです。

出典:stocksnap.io
いかがでしたか?『パタハラ』は父親だけの問題ではありません。これからの社会を作っていく育児世代と、「男は仕事。女は育児」という古い時代の価値観を持っている世代の価値観の対立。そして、社会全体の価値観の変化が必要とされます。私たちの世代がまさにその先駆け、先頭に立っています。次の子育て世代のためにも、「育児はみんな(父親・社会)が協力していくもの」という価値観を、広げていきましょう!