意外と知らない?鯉のぼりの基本おさらい〜飾り方・時期など
暖かく晴れた日が続く頃になると、空を泳ぐ鯉のぼりの姿がチラホラ。この季節の風物詩で、5月といえば誰もが思い浮かべるであろう鯉のぼりですが・・・何のために飾っているんだっけ?そもそも何故、鯉なの?
男の子の誕生を祝い、健やかな成長と出世を願う
鯉のぼりが生まれたのは江戸時代と言われています。
昔むかし、武士の家では男の子が生まれると、家紋のついた旗や幟(のぼり)を立てて祝う習慣がありました。
一般家庭でもそれを真似て、紙や布に絵を描いて外に吊るしたのが鯉のぼりのルーツ。
”急流の滝をのぼりきった鯉が龍になる”という中国の故事から、立身出世のシンボルとして鯉が描かれています。
♪大きい真鯉はお父さん
元々は黒い鯉だけでしたが、「3」の数字が縁起が良いということで、黒、赤、青の3匹が飾られるようになりました。
有名な童謡の歌詞にもあるように、黒鯉が父親、赤鯉が母親、青鯉は子どもというように、家族の姿を表しています。
最近では、青鯉の下に緑鯉が増えたり、オシャレな洋風の鯉のぼりなども登場しています。
色違いの鯉のぼりを1匹ずつ買い足すこともできるので、家族が増えるごとに鯉のぼりを増やすのも楽しいですね。
また、鯉のぼりの一番上にあるカラフルなヒラヒラは「吹き流し」と呼ばれるものです。
「5つの色を揃えることで魔除けの効力が発揮される」という中国の五行説が元になっています。
飾るタイミングは?
ひな祭りが終わり、春のお彼岸が過ぎれば飾って良いといわれています。
大安が良いという説もありますが、天候やスケジュールとの兼ね合いで決めてOK!
4月初めから中旬にかけての、なるべく晴れた日を選びましょう。
片付ける時期は、5月半ば頃までが目安。
ひな人形のように”早めに仕舞わないと婚期が遅れる”というような話はないので、5月いっぱい飾っておく家庭もあります。
良い状態で保存するために、梅雨入り前には片付けると良いでしょう。
飾る場所は?
広大な庭つき一軒家であれば、長い竿を立てて、大きな鯉のぼりを悠然となびかせたいところですが(笑)
そうした風景は、なかなか見られなくなりましたよね。
近年では、ベランダや屋内に飾るタイプの鯉のぼりが人気のようです。
風がなくても形がきれいに見えるワイヤー入りや、陶器やぬいぐるみの置物などなど・・・ラインナップも様々。
「どの方角に飾る」といった決まりもないので、お子さんが見やすく(しかしイタズラはされにくい)お気に入りの場所を探してみましょう。
汚れてしまったら、お洗濯を!
鯉のぼりは元々屋外用なので、雨風に耐えるよう丈夫に作られています。
汚れてしまった場合は、埃をおとして自宅で洗濯をしましょう!
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<鯉のぼりの洗い方>
1. バケツやタライに水を張り、中性洗剤を薄めに溶かす
2. その中に鯉のぼりを浸け置きして、優しく揺らすように手で洗う
※ゴシゴシ洗わないように注意!金箔が剥げたり、生地の傷みの原因になります。
3. 何度か水を替えながら、優しく濯ぐ
4. 水を切って、風通しの良い日陰に干す
※素材にもよりますが、絞らないように優しく水を払ってください。
5. 完全に乾いてから、シワにならないように畳んで、袋などに仕舞う
※防虫剤は入れないようが良いようです。
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ただし、素材によって洗濯に向かないものもあります。購入時の説明書などをよく読んで確認してください。
また、洗濯機は念のため使わないようにしましょう!
次男、三男が生まれたら?
1人に1つ、という考え方もあるようですが・・・
鯉のぼりばかりどんどん増やすのは、あまり現実的ではないですよね。
こうした場合は、兜や五月人形など他の飾りを用意したり、
前述のように、色違いの鯉のぼりを単品で買い足していくのも良いでしょう。
子どもたちが大きくなって、鯉のぼり卒業の時が来たら・・・
子どもが成長し、ひとり暮らしを始めたりすると、鯉のぼりを飾る機会は無くなるかもしれません。
思い出として保存しておくのも素敵ですが、もし、処分したい場合はどうすれば良いでしょうか?
考えられる方法は・・・
☆自治体やイベントへの寄付
☆お寺などで供養してもらう
☆ネットオークションやリサイクルショップへ持ち込む
☆知り合いに譲る
・・・などが挙げられます。
折角の鯉のぼり、ただ捨ててしまうのは寂しいし、もったいないですよね。
ぜひ、納得できる方法を探してみてください。
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色とりどりの素敵な鯉のぼり。意味や由来がわかると、より魅力的に見えてきますね。
守り伝えたい日本の文化を、お子さんにも是非お話ししてあげましょう。
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