日本のおもちゃが海外でそのまま輸出出来ない!?海外で広がる新しい動きとは

日本のおもちゃが海外でそのまま輸出出来ない!?海外で広がる新しい動きとは
日本のおもちゃ屋さんに行くとよくあるアレ、イギリスではどんどん減っているんです。大人が決めたことが、将来のキッズに及ぼす影響、意外なおもちゃのお話、ロンドンよりお届けします。
日本のおもちゃが海外でそのまま輸出出来ない!?海外で広がる新しい動きとは

その理由は性別の偏り!

日本のこども用DVDで気付いた違和感

海外で子育てしていると、日本で自分も当たり前だと思っていたことが違う視点で見えてくることがあります。 2歳が近づいてきた息子は乗り物が大好き! そんな息子のため、日本から送ってもらったミニカーや電車のおもちゃのDVDを見ることに。 言語以外に、何かがいつも見ているイギリスのTV番組と違う… 見進めているうちに、最初はなんとなく感じていた違和感の正体に気が付きました。 「あ、男の子しか出てこないんだ。」

思い出したおもちゃメーカーで働く家族の話

その時、まだ結婚・出産をする前に家族から聞いた話を同時に思い出したのです。 キッズ用のおもちゃを海外展開する際、こんな理由でNGが出ると。 ・キッチンに女の子キャラクターしかいない ・木登り、魚釣りセットに男の子の人形しかいない。お母さんがいない。 ・人形のファミリーカーにチャイルドシートがない。(例えばイギリスは12歳まで着用が必要です)
そう、海外ではおもちゃの「男の子用」「女の子用」というカテゴライズを廃止していく動きが一般的になりつつあるのです。

イギリスでは大手が「男の子・女の子」の表示を廃止

トイザらスでは男女別の表記を廃止

イギリスのトイザらスは既に、マーケティングにおいて男女の区別をなくしています。 公式サイトでも、男女別におもちゃを探すということができなくなっており、CMやパッケージでも意図的に男女両方が遊んでいる写真を使用していたりします。

百貨店、スーパー、書店も追随

イギリスには「Let Toys Be Toys」(おもちゃをおもちゃらしくしよう)という団体があり、その民間団体の活動の結果、トイザらスから始まったこの動きは大手デパートのハロッズや、スーパーなど主要な小売店、本屋まで拡大。今や多くのお店でこの男女別の表記はなくなっています。 2013年の調査では、最初の調査を行った前年度のクリスマスに比べ、男女の区別の表記を行う小売店の数が60%減少したと発表しています。 ここイギリスでもこの「おもちゃジェンダーフリー」については比較的最近のお話なのです。

「ジェンダーステレオタイプフリー」の重要性

「男の子らしさ」「女の子らしさ」をおもちゃから自然と学ぶ弊害

最初にこのおもちゃジェンダーフリーについて知った時は、LGBTなど多様な性の在り方に対応するためなのかな、という感想を抱きました。 しかし、「Let Toys Be Toys」が問題視しているのは「ジェンダーステレオタイプ」。 要は男はこうあるべき、女はこうあるべきという偏見です。 彼らの主張はこういった考えから来ています。 おもちゃのマーケティングで見られるステレオタイプは、大人の生活で見られる不平等と結びついているのだと。 ウェールズの組織Chwarae Tegによる研究において、小学校卒業前の段階で、男児や女児に適した仕事について、こどもたちはすでに非常に明確な考えを持って持っており、しかもそれが後からは揺らぎにくい強固なものになっているという結果が出ています。

こどもたちは自由に楽しいと思うものを決めるべき!

こどもの想像力を大人が作った性別の壁で区切ることなく、楽しく遊ばせるべき! そのような考えが男女の区別を店頭から消したのです。 これはお店側からすると売り上げダウンにつながりかねない話。プレゼントする側が選びにくかったり、流行のおもちゃが出来にくくなるといったマーケティングサイドのデメリットを負ってまでも、こどもの想像力を守る動きがイギリスを今変えつつあるのです。

Let Toys Be Toys

英語サイトですが、陳列棚のビフォーアフターなどが見れます。ジェンダーステレオタイプフリーについては必見です。

「男の子だから青」「乗り物柄」「女の子はやっぱりピンク」など、無意識的な幼いころからの刷り込みでこどもグッズを買いがちなところは誰にでも当てはまるのではないでしょうか。 ジェンダーステレオタイプフリー、おもちゃ選びから始めたいですね!