日本は海外に比べスマホをこどもに見せすぎ??
出産前は、「赤ちゃんやこどもにタブレットで動画を見せるなんてなんて親!」という非難がましい気持ちでいましたが、
息子が1歳を過ぎ、外食中や車移動中に導入せざるを得なくなってしまい、このままではいけないと反省中の筆者です。
そもそもここロンドンでは歩きスマホをしている大人をほとんど見かけません。
キッズも日本ほど、タブレットや端末を外で使わずに過ごしているように見受けられます。実際はどうなのでしょうか。
2014年に日本で行われた、こどもを持つママたちへのアンケート調査結果です。
実際はもっと多い気がしますがどうなのでしょうか。
1歳児に携帯を見せたことがない親御さんがいたらお目にかかりたいぐらいですが、数字のインパクトは大きいですよね。かなり多い。
Q.子どもがスマートフォンを使用することはありますか?
Common Sense Mediaが行った2013年の調査によると、2歳未満のアメリカの子供の38%が、スマホまたはタブレットを使用したことがあるという結果が出ています。
出典:3media.biz
単純計算で、日本ではアメリカの2倍、キッズがスマホに日常的に触れているという結果です。日本の比率はかなり高いと言えます。
とは言え、世界的にも乳幼児のタブレット依存は深刻な問題となりつつあります。
イギリスでも既に4歳の女の子が国内最年少の依存患者として既に治療を受けています。
少女はiPadのゲームにはまり、取り上げると過度に落ち込むようになってしまった。心配した保護者が医師に相談したところ、依存状態であることが分かったというわけだ。少女は3歳から両親のiPadを利用し始めており、症状が悪化した時には何と1日4時間も利用していた。
出典:japan.cnet.com
依存状態に陥ってしまうと、こどもであってもアルコールや薬物中毒のそれとかなり近似した症状が出てしまうとイギリスでも報道されていました。
海外に学ぶ3つのルール
世界的な親の悩みの種となっているキッズのIT利用。
ITリテラシーの高い海外ではどのような取り組みがなされているのでしょうか。
アメリカの米国のFOSI(Family Online Safety Institute)という、家族のインターネット利用についての安全を考える非営利団体が用意した、親側のスマートフォン利用の誓約書がこちら。
1 過剰反応しない:子供が不愉快な事態に陥っても、それを助ける努力をし、過剰反応しない。
2 新しいことを覚える:子供がクールだと思うことに対して話ができるように、一緒に新しい技術を学習する。
3 手本となる:親のスマートフォンの使い方が子供の手本となるよう、運転中にメールしない、スマートフォンの機能をきちんと学習する、そしてスマートフォンなしで子供と過ごす時間をつくる。
出典:www.itmedia.co.jp
考えてみると、私たち親世代は幼少期のITリテラシーについて、幼いころ教育を受けたことはほとんどないのではないのでしょうか。
キッズにルールを設けるなら親もルールをきちんと守る。リベラルなアメリカらしい合理的な発想です。
IT業界の成功者たちにとって、キッズにテクノロジーの利用を制限するというのはもはや当たり前の話。
iPadのリリース時に、家族の評判はどうだったかという質問に対してのジョブズの回答は以下。
子供はまだiPadを使っていないんだ。うちの家庭ではテクノロジーの使用は制限しているからね。」
出典:lrandcom.com
睡眠や視力への影響も考え、こどもたちに一人で使用させることや、寝室に持ち込むことを禁止している家庭は多いようです。
夜間のWi-Fiをオフにする、リビングルーム以外の利用禁止など、1、2歳であってもルールにのっとった利用を守ることでついつい利用時間が長くなることを防ぐのです。
twitterの創業者、エヴァン・ウィリアムズ氏やワイヤードの元編集長、クリス・アンダーソン氏の家庭でもテクノロジーの使用を制限しており、子供に紙の本を読ませたり、寝室へスマホを持っていくことを禁止しています。
出典:lrandcom.com
「No.1 ルール: スクリーンは寝室に存在しない。これは絶対だ。」(クリス・アンダーソン)
出典:lrandcom.com
こどもは親の姿を見て育つもの。キッズの利用時間は親の利用時間に比例するという調査結果が出ています。
保護者のスマホの利用時間が1日あたり0分である場合、子どものうち30分以上スマホを利用する割合は7.7%だった。一方、保護者の利用時間が1時間の場合は子どもの27.7%が、保護者が2時間利用する場合は子どもの30.5%が30分以上利用していた。つまり、親の利用時間が長くなるほど子どもの利用時間も増える傾向にあるというわけだ。
出典:japan.cnet.com
耳の痛いママ、案外多いのではないでしょうか。
SNSやネットニュースのチェックを頻繁にすることが習慣になってしまっていますよね。
筆者も、日中のスマホの置き場所をキッチンにして、物理的に目に入らないようにすることにしました。
もはや生活から切り離すことができないスマホやタブレット端末。
ママのスマホもアプリやお気に入りを整理して、デジタルデトックスな生活をすれば
キッズもおのずと利用が減っていくはず。一緒に明日から実践してみましょう!