【2月の不思議】どうして2月だけ短いの?うるう年はなんであるの?子どもの疑問を分かりやすく解説!
2月って日数が少ないから、主婦的には家計が助かってラッキー♡でも、なんで2月だけ28日しかないのでしょうか。しかも、うるう年限定で日数が増えてしまいます。
今回は、そんなイレギュラーな存在の2月について分かりやすく解説します!
カレンダーの原型は古代ローマにあった!
2月の不思議を説明するには、なんと古代ローマまで遡らなければなりません!昔勉強した世界史、覚えてますか…?(汗)
まず、現在の暦(こよみ)は古代ローマの暦(ローマ暦)が改良されたものです。最も古い時期のローマ暦は、なんと紀元前8世紀ごろに採用!今から2800年近く前に、太陽の周りを回る周期を太陽や星の観測だけで見つけて、カレンダー化していました。古代の人ってすごいですね!
このローマ暦では、はじまりの月が3月で、当初は3月から12月までしかありませんでした。この時代の暦は農業のためのものだったので、残りの月は農作物も育たないし、することないし…ということで、なんだかフリーダムな期間ができていたのです。春っぽくなってきたら、王様が「新年はじまるよ~」と宣言して1年がスタートしていました。
1月と2月は後から付け加えられていた…
最初のローマ暦が採用されて40年くらいした後、このフリーダムな期間もちゃんと暦を定めよう…ということで、後付けで1月と2月が加わりました。
ちなみに、現在の月の名前の英語表記はこの頃に名付けられたラテン語の月名が原型です。例えば現在の3月は1番目の月=Martius→Marchといった感じで、12月まではラテン語で当時の順番の数字をもとにした名前となっていますよ!
ただし、後付けの1月と2月の月名はちょっと様子が違います。
1月(January):Jānuārius(物事の初めと終わりを司る境界と時間の神ヤヌスの月)
2月(Feburary):Februārius(浄罪と贖罪の神フェブルスの月)
急に中二…いや、ファンタジーチックになりましたねぇ(ワクワク)
ちょっと脱線しましたが、2月は後付けで加わった最終月ということで、もろもろの事情で調整されやすい月なのです。
2月だけ追加なし+えらい人の気分で日数は少なくなった
紀元前1世紀ごろには1年の始まりが1月からになり、月の日数は30日と29日を交互に繰り返していました。ユリウス暦に改暦される時、これでは1年の日数から11日少ないと、当時1番目の月と名前が付いていた3月から順番に1日ずつ付け足され、2月だけは29日のまま残ってしまったのです。
このユリウス暦に改暦した人は、かの有名なユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザー)。記念に自分の生まれ月である7月を、自分の名前にちなんでJuliusと改名したのですが、その後の皇帝アウグストゥスが「俺もやる」となり、8月をAugustusとしました。
この時、7月の日数は現在と同じ31日で8月の日数は30日。
アウグストゥス「カエサルより短いのは気に入らん、同じ日数にする」
こんな事情により2月から8月に1日移動して、7月(July)、8月(August)の名前とともに現在までそのまま定着しています。
つまり、数えで最後だったので日数が追加されなかった+皇帝の気分で日数を減らされた結果が28日というわけですね!
本当の1年の長さは365日と5時間49分。誤差の調節年がうるう年!
現在の暦はグレゴリオ暦で、太陽の周りを1周するのにかかる時間が1年と定義されています。カレンダー上では普通の年の1年は365日、400年の間に97回は1年が366日になるうるう年です。うるう年が設定される理由は、実際に太陽の周りを1周する時間は365.2425日=365日と5時間49分で、その誤差を調節するためです。
実は、この誤差の調節は古代ローマの暦でも行われていて、それが当時1年の最終月である2月に行われていました。現在の暦でもこの名残があるため、うるう年に2月の日数を1日増やしているのです。
ちなみに、400年の間に100回ではなく97回なのは、誤差の調節にも誤差が出てしまうため。4年に1回366日にすると、4年に1回のペースで本来の周期より44分早くなってしまいます。この誤差を調節するために、4年たってもうるう年がこないタイミングがあります。
うるう年は基本的に西暦で4の倍数の年で、直近では2020年、次は2024年となります。ただし、西暦2100年は4の倍数ですが、誤差の調整年に当たるのでうるう年ではありません。
2月のイレギュラーはローマの歴史と誤差の調整のせい
2月の日数が短い理由とうるう年で1日増える理由は、一言では説明できない複雑な事情がありました…!これをなんとか簡単に説明すると
・ローマ皇帝の都合で日数を減らされた
・うるう年は誤差の調節
・2月はもともと最終月だったので、日数の調節に利用しやすかった
といった感じです。この話題をきっかけに、ローマの歴史や宇宙に興味が広がるかもしれませんよ!
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