ちょっぴりホラーな伝説があった!?「てるてる坊主を飾る理由」を子どもにわかりやすく説明するには?
明日は絶対雨が降らないでほしい!という日に、「あ〜した天気にしておくれ♪」と歌いながら、てるてる坊主を飾った経験はありませんか?
もうすぐ梅雨がやってきます!お出かけの前日には晴れる事をお願いするために、てるてる坊主を飾る機会があるかも!
みんなが知ってるてるてる坊主について、改めて調べてみました!
てるてる坊主にまつわるあれこれを子どもに説明したい!
……その前に、大人もてるてる坊主について学んでみませんか?
■てるてる坊主の由来とは?
てるてる坊主はてっきり「日本古来の物なのかな?」と思っていましたが、なんと由来は中国の風習からでした!
・その昔、中国では「そうにんちゃん(掃晴娘)」と呼ばれた、紙でできた女の子の人形を吊るして晴天を願っていたそう。
「そうにんちゃん(掃晴娘)」はほうきを持っていて、そのほうきで雨雲をサッサッと掃き、さらには「晴れの気」を引き寄せると言われていました。
・その風習が日本に伝わってから、てるてる坊主に変わりました。
江戸時代の書物「嬉遊笑覧(きゆうしょうらん)」に、「そうにんちゃん(掃晴娘)」から「てるてる坊主」に変化したのでは?と推測されているそうなので、日本独自に風土になじんでいったのでしょうね。
・なぜ日本では女の子の人形から、あんな風に丸いフォルムの人形になったかというと、「お坊さんには人の力を超えた法力があった」と信じられていたので『照る照る法師』や『てれてれ坊主』、『日和坊主」などと僧侶をモチーフにした人形へと変化していった様子。
あの丸いフォルムはお坊さんだったのですね!
中国の風習が日本に伝わり、だんだんと変化し…僧侶をモチーフにした人形を、軒先やひさしなどに吊るして、晴天を願うようになったそうです。
てるてる坊主といえば、紙や布にかわいらしい顔を描き込む物と思っていましたが、昔はそうじゃなかった!!
願い事が通じて、晴れた後に目を描いたんだとか。
■てるてる坊主の童謡にはちょっと怖い歌詞がある?
子どもにもおなじみの、てるてる坊主の童謡には3番に「そなたの首をちょんと切るぞ」という、ちょっとこわ〜い歌詞があります…
その理由は、なんとも物悲しいお話からくるものでした。
・昔、水害で困っていた地域の殿様が、とても力のあるお坊さんに「晴天になるよう祈願しろ」と依頼をしました。
お坊さんは一生懸命お祈りをしましたが…翌日も結局雨は止む事はなく、カンカンに怒った殿様がお坊さんの首をはねたそう。
さらに殿様は、そのお坊さんの首を白い布に包んで吊したんです。
・けれどその翌日、見事な晴天に!
一説ではこれが、てるてる坊主の始まりと言われています。
そのお話が歌になり、「そなたの首をちょんと切るぞ」につながっているそうなのですが…一生懸命祈っていたお坊さんの気持ちを考えると、かわいそうになってしまいますね。
そういった流れから、いつのまにか〝かわいい顔を描いた白いお人形を飾って晴天を願う〟という風に変化していったようです。
今では「晴れますように」とかわいいてるてる坊主を窓辺に吊るす、なんて光景も当たり前になっていますね!
そんなてるてる坊主について、子どもに説明するには?
てるてる坊主について調べて学んでみましたが、由来や童謡の怖い意味などは子どもに説明するのはちょっと難しそうですよね。
大人はこれらをしっかり理解して、物悲しい歴史も含みながら今はかわいいてるてる坊主を飾る事になった…と心にとめておいて、子どもに説明する方法も考えてみましょう!
①梅雨にはどうして雨が降るのか?を子どもに説明してみよう☆
大人は当たり前に受け入れている〝梅雨〟という時期ですが、子どもには梅雨から説明してみましょう!
そもそも梅雨は、冷たい空気の塊と暖かい空気の塊がぶつかりあって、暖かい空気が冷たい空気の上に上にのぼって行き、空気中に含まれている水蒸気がどんどん冷やされ雨雲が作られて…そして雨が降るんですね。
その梅雨前線が停滞しているので、雨がなかなか止まないのが梅雨!
・「最近ずーっと雨の日が続いているね〜こんな時期をなんていうか知ってる?」
と話しかけ、その時期が〝梅雨〟である事を教える
・梅雨前線が…なんて言っても、子供にはちんぷんかん(笑)
「梅雨っていうのは、春の風と夏の風がどっちも力いっぱい雲を作ってその雲たちが力比べをしているんだよ!その二つの雲が空で戦っている間は雨が降っちゃうんだ。早く夏の風が作った雲が勝って、雨が止んで夏が来るといいね!」
と伝えてみれば、子どももわかりやすいかもしれません♪
②てるてる坊主にお願いする理由を、子どもに優しく説明してみよう☆
梅雨の事がだいたいわかっても、なんでてるてる坊主なの?と子どもは疑問に思うかも。
雨が続く梅雨の間に晴れて欲しい日には、前日にてるてる坊主を飾ろう!と提案してみませんか?
・「昔とっても強い不思議な力を持っているお坊さんが、お祈りしたら雨が止んだんだって!そのお坊さんみたいなお人形を作って、吊るして飾っておくと雨が止むかもしれないよ〜!」
と、てるてる坊主についても触れてみましょう♡
その時に、童謡の「てるてる坊主」を一緒に覚えてみるのもいいかもしれません。
絵本などでてるてる坊主の姿をビジュアルで見てみると、子どももスッと頭に入ってくるかも!
▼この絵本は低年齢でも、雨の日のてるてる坊主の存在に親しみやすいのでとってもおすすめですよ♪
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知らなかった!てるてる坊主のお作法と処分方法
私も今までは、てるてる坊主って「ただ紙や布丸めて顔を描いて飾ればいいんでしょ?」と思っていたのですが、知られざるお作法や処分方法があるんです!
■てるてる坊主を吊るして飾る時のお作法
・紙や布でてるてる坊主を作ったは、顔を描き込みたくなりますが…そこはグッと我慢!
実は吊るして飾る時には、顔は描きません。
もし描いたとしても、左目だけは描かずに吊るして飾りましょう。ダルマさんと一緒ですね。
・てるてる坊主へ込めた願いがかなって、雨が止んだらいよいよ顔を描き入れます!
先に顔を描いてから吊るして飾ってしまうと、効果がなくなるとも言われています。
・吊るして飾る場所も、北側は避けましょう。
北の方向に飾ってしまうと、逆に「雨が降りますように」というお願いになってしまいます。
てるてる坊主からしっかり空が見えるところで、晴れたら陽が当たる南側の窓などに飾りましょう♪
・逆さに飾ると、これもまた「雨が降りますように」というお願いになってしまうんです。
しっかり頭を上に。逆さにならないよう気をつけましょう!
・てるてる坊主は晴れて欲しい日の〝前日〟に吊るして飾るのが、正しい方法だそうです。
すっごく待ち遠しいイベントがあったとしても!何日も前から飾ると、その効力が弱くなってしまうかも…
前日に飾る事を覚えておくといいですね!
■てるてる坊主を処理する時には〝供養の気持ち〟を大事に!
てるてる坊主を飾るお作法についてお話しましたが、てるてる坊主を飾った後はどうすればいいのでしょう?
・てるてる坊主に込めた願いが叶って雨が止んだら、顔を描き入れて〝お酒をかけて〟から自治体のルールに合わせたゴミとして処分しましょう!
・お酒をかけてあげてから、神社などのお焚き上げで供養する方法もあります。
・残念ながら雨が降ってしまったら、顔を書かずに燃やすか箱などに入れて、外から見えないようにしてから自治体のルールに合わせたゴミとして処分しましょう。
昔はお酒をかけてから、川に流したり燃やしたりしていたそうなのですが、今の時代はそういうわけにはいきません。
ですが、ポイっとゴミ箱に捨てるのではなく、供養の気持ちを持って最後まで処理しましょう。
「願いを叶えてくれてありがとう」という、供養の気持ちを忘れずに大事に最後までてるてる坊主に寄り添ってあげられるといいですね♪
てるてる坊主、明日の天気をお願いね♪
実は日本古来の風習ではなかったり、怖〜い出来事があったり…なかなか奥の深いてるてる坊主。
でも、今も昔も「雨が止んでほしい」という気持ちを託しててるてる坊主を飾る事は、変わりないですね。
いろんな伝統を背負ったてるてる坊主に敬意を払って、お作法も意識しながら明日の天気を願いましょう!
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