「お彼岸」の意味、子どもに説明できる?お盆との違いや春分の日・秋分の日、ぼたもち・おはぎの理由も徹底解説
「ねぇママ、お彼岸ってなに?」って子どもに言われたら、上手に説明できますか? 子どもの疑問にしっかり向き合うためにも、まずはママやパパが「お彼岸」についてきちんと知っておくべし!
今回は「お彼岸」について分かりやすくまとめてみましたよー!
「お彼岸」ってそもそもなに?
「お彼岸」とは、お墓参りをしてお墓をきれいにしたり「ぼたもち・おはぎ」をお供えしたり、法要をおこなったりする期間のこと。「お盆やお正月にも親戚が集まったりお墓参りしたりするのに、お彼岸もするの?」なんて思っちゃいますが、実はお盆やお正月とは微妙に目的が違うんです!(笑)
知っておいて損はない「お彼岸」の知識。お子さんにもぜひ分かりやすく伝えてあげてくださいね~。
■「お彼岸」はいつ?
「お彼岸」とは“春と秋”に各7日間ずつある、お墓参りをしたりお供え物をしたり、法要をおこなったりする「計14日間」のこと。
【春のお彼岸】…前3日間+「春分の日」当日+後3日間の計7日間が“春のお彼岸”
【秋のお彼岸】…前3日間+「秋分の日」当日+後3日間の計7日間が“秋のお彼岸”
となります。「春分の日」「秋分の日」は毎年日にちが変わるため、「お彼岸」の期間もそれに応じて変わることに。
「春分の日・秋分の日」は国立天文台が、太陽の動きなどをみて翌年の日にちを決定します。
■2024年の「春のお彼岸」
・3/17(日)彼岸入り
・3/20(水) 中日(春分の日)
・3/23(土) 彼岸明け
・3/20(水) 中日(春分の日)
・3/23(土) 彼岸明け
■2024年の「秋のお彼岸」
・9/19(木)彼岸入り
・9/22(日) 中日(秋分の日)
・9/25(水) 彼岸明け
・9/22(日) 中日(秋分の日)
・9/25(水) 彼岸明け
■2025年の「春のお彼岸」
・3/16(日)彼岸入り
・3/20(木) 中日(春分の日)
・3/23(日) 彼岸明け
・3/20(木) 中日(春分の日)
・3/23(日) 彼岸明け
■2025年の「秋のお彼岸」
・9/18(木)彼岸入り
・9/23(火) 中日(秋分の日)
・9/26(金) 彼岸明け
・9/23(火) 中日(秋分の日)
・9/26(金) 彼岸明け
■なぜお彼岸は「春分の日・秋分の日」を絡めるの?
そもそも「春分の日・秋分の日」を“太陽の動きなどを見て決める”理由は、「春分の日・秋分の日」が1年のなかで2回しかない、「昼と夜の長さがほぼ同じ日」となるからです。
「彼岸」とは「向こう岸(極楽浄土)」という意味を持ち、「昼と夜の長さがほぼ同じ」=「現世とあの世との距離が最も近くなる」とされているのだそう。したがって、簡単に言えば【ご先祖さまや亡くなった人を極楽浄土へ送ってあげたい。あの世とこの世が最も近づく日にお墓参りや法要をすれば、想いも届きやすそうだし効果あるんじゃね?】ということです。(雑)
昔からのならわしには、理にかなったとっても深い理由があるもの。他のいろんな“伝統行事”も、きっと「へぇ~!」と思わずにはいられない起源・由来があるハズですよ~! 気になったらぜひチェックしてみて♪
「秋分の日」についての詳細はこちら
「お彼岸」と「お盆・お正月」との違いは?
「お彼岸」は“現世の人たちがあの世へ思いを届ける期間”なのに対し、「お盆」は“あの世から、故人やご先祖様が帰ってくる期間”とされています。そして「お正月」にお墓参りをおこなうのは、ご先祖さまや故人への“新年のあいさつ”のため。
どれも「供養」「ご先祖様や故人を大切にする」のは同じですが、目的は微妙に違うんですね~。
「お盆」についてはこちら
「お彼岸」といえば「ぼたもち・おはぎ・彼岸花」の理由は?
■お彼岸と「ぼたもち・おはぎ」の関係
お彼岸といえば、まわりをたっぷりのあんこで覆った「ぼたもち・おはぎ」を連想する方も多いハズ。それもそのはず、「ぼたもち・おはぎ」はお彼岸にお供えするための定番アイテムです。
理由としては、
①「ぼたもち・おはぎ」に使われる「小豆」の赤い色には“おめでたい”や“厄除け”などの意味があるため、ご先祖さまや故人を大切に想う気持ちの表れとしてお供えした
②昔は甘いものが貴重だったため、甘くて美味しい「ぼたもち・おはぎ」は“ごちそう”として親戚が多く集まる「お彼岸」にお供えされ、ふるまわれた
などがあります。
ちなみに「ぼたもち・おはぎ」は、実は同じもの。
【ぼたもち】…春のお彼岸にお供えするもの。この時期に咲く“牡丹の花”にちなんでいるそう。昔は「こしあん」が使われていましたが、現在はつぶあんのものも。
【おはぎ】…秋のお彼岸にお供えするもの。この時期に咲く“萩の花”にちなんでいるそう。昔から「つぶあん」が使われますが、“秋の小豆は皮が柔らかく粒ごと潰して使えるから”という理由。逆に春の小豆は皮が固く、口当たりが良くないのでこしあんが使われたそう。
■お彼岸と「彼岸花」の関係は?
春のお彼岸では見ることはできませんが、“秋のお彼岸”シーズンには、ところどころに真っ赤な「彼岸花」を見ることができます。「不吉」「悪いことが起こる」などあまり良くないイメージのある花ですが、別名「曼殊沙華(まんじゅしゃげ)」とも呼ばれ、サンスクリット語で「天界の花」という意味も。
彼岸花が咲く場所はだいたい「墓地やお寺、田んぼや畑のまわりや道ばた」ですが、実は自生しているのではなく「植えられたもの」なのだそう。なぜ「彼岸花」を植えるのか? 言い伝えの範囲になりますが、その理由としては
・「彼岸花」は球根に毒性を持っているから
・とある工夫をすれば毒を抜くことができ、いざというときの食糧にもなる
などがあります。
毒性のある「彼岸花」をお墓や田んぼのまわりに植えて、荒らしにくる“モグラやネズミ”から守ったり、お寺や道ばたに植えておいて、いざというときは毒抜きをして非常食にしたり……。昔の時代にはなくてはならない花、まさに“天界・極楽浄土”からの使者……。そんな立ち位置だったのかもしれませんね~!
「お彼岸」はぜひ、お墓参りを。
最近は働き方や家庭環境の変化・気候の変化などもあり、
・お正月はバタバタしている
・お盆のお墓は灼熱すぎて参るのがムリ
などなど「昔のならわし通りのお墓参り」が難しい状況になっています。
だからこそ、気候が良い「春と秋のお彼岸」にお墓参りを決行するのがオススメ! 今年のお彼岸はぜひ「ぼたもち・おはぎ」を買って子どもへの説明がてら、家族みんなでお墓参りに出かけてみてはいかがでしょうか♪ あっ、お供えした「ぼたもち・おはぎ」は衛生面を考えて、放置したままにせず美味しくいただきましょうね~♡
「お盆」についてはこちら
「秋分の日」についての詳細はこちら