こんにちは、東京都議会議員のおときた駿です。今回からこちらのサイトで、主に子育てや保育・家族政策に関するコラムを連載させていただくことになりました。職業は政治家、プライベートでは7歳の子どもを持つシングルマザーと昨年末に結婚した1児の父です。公私で培った独特の視点から様々な問題を取り上げていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
いきなり小学一年生(♀)の父となった私
結婚していきなり小学一年生(♀)の父となった私ですが、それはもう大変です。
お迎え&夕飯の係になると、17時には仕事を切り上げてダッシュで帰宅。夕飯が遅くなり過ぎないように買い物をして、両手いっぱいの食材を抱えながら習い事のお迎えに行って、テレビを見せている間に支度をして…
そんな共働き家庭を支えているのが、「学童保育」です。保護者が仕事をしている児童を自治体が預かってくれる「学童クラブ」や、放課後の空き教室を利用した「放課後子ども教室」を運営している地域もあります。
【共働き家庭を支えている「学童保育」】
ところがこの学童保育、東京都23区でも非常に内容や質にバラつきがあります。待機児童や保育所などだけを「子育て環境」として重視して引っ越したけれど、学童保育がダメダメで子どもが小学生になった時にまた引っ越しを余儀なくされる…
そんなことが頻繁に起こっているのが、学童保育の実態です。各基礎自治体の学童保育は、子育て環境を知る上での重要なチェックポイントと言えます。
【学童保育の根本的な問題】
それでは具体的に、学童保育にはどんな問題点があるのでしょうか?まず場所によっては延長保育に対応していない(きっかり18時まで)ところがある点です。自分でやってみて改めて思いますが、正社員並に働く人が18時きっかりまでに地元に帰ってくるのは至難のワザ…19時までの延長保育があると、かなり状況が異なります。民間の運営する学童保育は延長保育に対応していることがほとんどですが、公立は未対応というところが少なくありません。
さらなる問題としては、この学童保育は6歳までの保育所と違って、自分で選択することができないこと。学校単位で利用できる学童保育が定められているので、子どもが通う学校と紐付けられている学童保育が公立で、延長保育に未対応だとアウト…みたいなことになりかねません。
【長く住み続ける街を決めるためには「学童保育」という視点を】
こうした学童保育の運営は基礎自治体(区市町村)の役割のため、東京都内でも23区によってかなり状況が異なります。積極的に民営化をしてほとんどすべての学童保育が延長保育に対応しているところもあれば、公立ばかりで未対応なところもあります…
ちなみに私の地元北区はまだ公立の学童保育が多く、公立でも延長保育をやってくれれば良いのですが、「勤務する公務員のワークバランスが…」などの理由で非常に消極的でした。それじゃあ民営化してよ、という声に対しても「それだと学童保育の質が心配で…」など、この問題解決に熱心とはいえない状況が続いておりましたが、区議会議員の有志とともに、この状況改善には政策提言を行い、今年度以降に徐々に改善される見込みとなっております。
※【参考:北区予算案の概要より】○学童クラブの時間延長 328,825 千円
平成28・29年度の2か年で、全学童クラブの育成時間を夜7時まで延長します。 平成28年度は、学校内に複数の学童クラブを設置する直営21クラブで先行実施し ます。なお、延長料金は、平成29年度から全クラブで徴収します。
乳幼児の子育てのために引っ越しを検討される家庭も増えているかと思いますが、長く住み続ける街を決めるためには、こうした「学童保育」という視点も必要かもしれませんね。
それでは、また次回。
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■おときた 駿
1983年9月21日生まれの32歳。
東京都北区出身。
早稲田大学政治経済学部政治学科卒業後、
LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループに新卒採用され、
化粧品ブランド「ゲラン」で営業・マーケティングに従事する。
現在、東京都議会議員一期目。
主な政策として「社会的養護・児童養護」「子育て支援」「聴覚障害を中心とする障がい者支援政策」
「情報公開によるオープンガバメントの促進」に取り組む。
【著者メディア】
日本一のブロガー議員「音喜多駿」のブログです。政策やお知らせ、日々の活動についてお伝えしていきます!