★学生たちも注目している!
大学生の新卒採用が本格化しています。街中でリクルートスーツを着た学生さんを見かけることも多いですよね?実は、最近の学生さんたちは、就活の企業選びの基準にワークライフバランスの観点を取り入れる人が増えてきています。
■【就職観】仕事と私生活の両立を重視する学生が5年連続で増加。理系女子では初めて首位に
学生の就職観の1位は前年までと同様「楽しく働きたい(29.7%、前年比0.2pt減)」だった。2位の「個人の生活と仕事を両立させたい(26.2%、前年比1.7pt増)」は、2013年卒調査から5年連続で増加傾向にあり、1位との差は徐々に縮まっている。特に理系女子では「楽しく働きたい」を抜き初めて1位になった。「ワークライフバランス」という言葉の浸透に伴い、仕事と私生活の両立が就職観としてより重視されるようになってきていると考えられる。
出典:www.mynavi.jp
大手志向+安定重視の傾向は高まりつつあり、中でも『福利厚生の充実』や『男女関係なく活躍できる会社』、『長く勤めることができる会社』を重視する学生さんも増えてきています。そんな中、各企業は政策や官公庁の後押しもあり、パパ・ママ=育児世代にやさしい福利厚生を充実させることが、時代の流れになってきています。今回はその例をいくつかご紹介したいと思います。
★ソフトバンク 出産祝金制度 第5子 500万円
通信企業大手となり、社員の人もさぞかし忙しいだろうなぁというイメージが強いソフトバンクですが、実は育児世代に対して手厚い福利厚生制度を設けています。その証拠に「子育てサポート企業」として、通信業界で初めて厚生労働大臣より次世代認定マーク「プラチナくるみん」の認定を受けています。
また通常の産休・育休に加えて目を引いたのが「看護休暇」「キッズ休暇」。それぞれ、看護休暇は子の小学校就学前まで子1人につき年間10日間、キッズ休暇は子の人数に関わらず、子の小学校卒業時までの年間10日間、休暇がとれるそうです。もちろん、こちらは父親・母親などの条件はないので、どちらがとってもOKです!
さらにビックリしたのは、出産祝金。こちらは他の企業でも聞くことはありますが、第1子5万円から始まり、第5子にはなんと500万円!5人目生まれたら、一年間働かなくてよさそうですね(笑)。
★サイボウズ 育児休暇 最大6年取得可能。男性も
バリバリのIT系ベンチャー企業のイメージが強いサイボウズ。もはやベンチャーでななく、立派な上場企業ですよね。こちらも様々な制度でパパ・ママたちを支援しています。まずそのひとつは育児休暇制度の充実です。男性も含め、最大「6年間」育児休暇を取得することができます。社長である青野さんも育児休暇を実際取得しており、社長自ら制度を実践しています(もちろん6年間はとっていらっしゃいませんが)。
もう一点面白かったのが、「働き方」を自ら選べる、ということ。
「ライフ重視型」、「ワークライフバランス型」、「ワーク重視型」の3つの働き方があります。ライフスタイルの変化に応じて月単位で変更が可能です。
出典:cybozu.co.jp
この制度の中に「ウルトラワーク」という働き方を選ぶことができ、そちらは出社する必要がなく、好きな場所で仕事をできる制度です。もちろん家での仕事も可能となるので、わざわざ出社したり残業しなくても、家にいながら仕事をすることができます。家族の事情でどうしても出社できない、でも仕事の締め切りがある・・・なんて時にはうれしいですよね。
★ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 チャイルドケア支援金
女性が活躍できる会社として、何十年も前から取り組んでいる企業として有名なジョンソン・エンド・ジョンソン。十分整っていると思っていましたが、さらに先陣を切る企業として、取り組みが始まっているそうです。中でも注目なのがこの『チャイルドケア支援金』。
『チャイルドケア支援金』は1カ月以上の育児休業を取得した社員を対象に、補助金として年間30万円が最大7年間支給される制度で、育児に関することであれば何に使ってもよい、とされています。ベビーシッターを雇う際に利用してもよし、親御さんに育児をサポートするために呼び寄せることに利用してもよし。これが年間30万円×最大7年間ですので、計270万円もらえる、ということになります。なにかとお金のかかる子育て世代にはうれしいかぎりですね!
★レシップ・ホールディングス株式会社 本社事業場内に社内託児所を開設
聞き慣れない会社名かもしれませんが、私たちの生活基盤である公共交通機関を支える企業さんです。バスや電車などの運航に欠かせない製品を提供しています。そんなレシップさん、パパ・ママ世代が働きやすいように、2009年本社事業場内に社内託児所を開設しています。その名も「わくわく広場」。
託児事業のプロフェッショナルであるピジョンハーツ株式会社に委託しており、0歳児(生後6ヶ月)~2歳児(年度末まで)を朝8:00~夕方18:00(延長保育は19:00まで)預けることが可能です。職場のすぐ近くに預けることができるのは、本当に助かります&安心ですよね!
またHP上では「わくわく広場ニュース」を公開していて、子供たちがさまざまなイベントを通して成長していく姿が載せられています。アットホームな雰囲気で子供たちもとっても楽しそう!
★メルカリ 人事制度「merci box」で妊活・病児保育を支援
最後は、お世話になっている方も多いのでは?インターネット上のフリマアプリを運営しているメルカリです。メルカリの人事制度は「merci box」と呼ばれており(カワイイ!!)、もちろん産休・育休制度などは元々組み込まれていたのですが、さらに『妊活』『病児保育費支援』が新しく追加されたそうです。
出産後だけではなく、子供が欲しい夫婦への『妊活』サポート。こちらは他企業ではあまり目にしない画期的な制度ですね。
妊活支援:夫婦の両方もしくはどちらかが不妊治療を行う場合、保険適用の治療の場合は治療費の3割を会社が負担(実質的に本人負担は0円となる)、もしくは保険適用外の治療の場合は治療費の7割を会社と地方自治体の助成金で負担し、実質本人負担を3割に軽減する。治療回数の制限はなし。
出典:thebridge.jp
また、『病児保育費支援』は子供たちが病気になった際にかかった臨時費用を1時間1500円上限で会社が補助してくれるという制度です。
病児保育費支援:子供が病気になった際の臨時保育にかかった費用(ベビーシッターや保育施設等)について、1時間あたり1500円を会社側で負担。
出典:thebridge.jp
また、産休・育休の制度もきちんと運用されているようです。
「(merci boxについては)導入から4カ月で6人が育休取得(男性5名、女性1名)をすることになりました。反響も大きく、前回足りなかった病児保育などの分を今回追加したような形になっています。今後も育児からのスムーズな復帰や介護などについても取り組んでいきたいと考えています」(同社広報)。
出典:thebridge.jp
なんと、育休取得の6名のうち5名が男性とは!これはパパたちには追い風ですよね?新しい企業だからこそ、『パタハラ』的なことをしてくる上司世代がいないのかもしれません。
いかがでしたか?パパ・ママ世代にやさしい福利厚生を、企業は徐々に充実させ始めています。制度はあっても運用されず・・・では悲しいですよね。ぜひこういった企業が先駆者となって、ますます子育てしやすい社会の実現に貢献していってほしいと思います。