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塾も受験もない?大人も子供も幸福度世界一デンマークの育児・教育がおどろき!!

塾も受験もない?大人も子供も幸福度世界一デンマークの育児・教育がおどろき!!
幸福度世界一とされる遠いヨーロッパの国北欧デンマーク。育児や教育のあり方も日本との違いが多くあり、目を開かせてくれます。幸福な大人をどうやって育てているのか?まとめてみました。
塾も受験もない?大人も子供も幸福度世界一デンマークの育児・教育がおどろき!!

デンマークってどんな国?

デンマークは、北ヨーロッパの多くの島々からなる立憲君主制国家です。北欧諸国の1つであり、北は海を挟んでスカンディナヴィア諸国、南では陸上でドイツと国境を接しています。首都はコペンハーゲン。ご存知ノルディック(北欧)モデルの高福祉高負担国家であり、市民の生活満足度は高く、国連世界幸福度報告では2014年に世界第1位となりました。有名な企業としては「レゴ(おもちゃ)」や「ロイヤルコペンハーゲン(食器)」「イルムス(インテリア)」などがあります。なんだか、オシャレはイメージの企業ばかりですね。
出典:www.flickr.com
先日ケンジ・ステファン・スズキさんというデンマーク在住数十年の著者の講演会に参加してきました。なんだか日本から遠いところにある国、という印象ですが、育児や教育制度が日本のそれとは大きく異なり、高社会福祉国家ならではのおどろきポイントがたくさんあったので、ご紹介したいと思います。

①子供を育てるのは社会・国の責任!

まずデンマークで子供を産むのは「無料」です。しかも、検診や産後の予防接種なども「無料」(というより医療費が無料)。お母さんは子供が1歳頃まで産休をとることができます。母親の産休日数平均275日、父親の産休平均日数は22日間。ということで、元々男性の育休取得割合も高いのに加えて、取得期間も日本より長いですね!(参考:日本の男性育休取得率1.89% 2週間未満が6割)。社会的にも男女問わず産休・育休をとることへの理解が進んでおり、取りやすい環境が整っていると言われています。
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またお母さんたちは出産後、地域の自治体が管理している「マザーズグループ」という、いわゆる子育てサークルに参加することができます(強制ではありません)。

「マザーズグループ」とは、簡単に言えば、赤ちゃんを出産した日が近くて、住んでいるところも近いお母さんたちを、4~6人くらいのグループに振り分け、みんなで一緒にランチを食べたりする近所のお母さんたちの集まりです。このグループで定期的に集まり、赤ちゃんの発育に関して不安なことがあれば相談し合ったり、何気ない世間話をして楽しい時間を過ごせば、ストレスが溜まりがちなお母さんたちは、“自分だけが大変なわけじゃない”と感じることができます。

出典:hyggelig-news.com
日本でも子育てサークルがありますが、違いとしては赤ちゃんの出産日が数日違いであるグループで分けられていること、定期的に看護師さんがグループを訪問して相談にのってくれること、などがあげられます。
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また、母親世代の就業率が89%のデンマークでは、託児・保育サービスも充実しています。なかでも保育園入園前の3歳以下の子供たちを預かる『保育ママ制度』があり、家で数人の子供たちを預かってくれるのです。家庭的な雰囲気の中で子供たちを生活させたい、と保育園ではなく保育ママを選ぶお母さんも多いのだとか。

②塾も受験もない?!驚きの教育制度!!

デンマークの義務教育は0学年(6歳)~10年生(16歳)まであります。まず驚いたのは、5年生まで通信簿はなく、進学のための学習塾や学校のクラブ活動がない、ということ。

デンマークでは、子供が10才になるまでよく遊ばせることを教育の基本とし、そのような理由で小学校5年生まで通信簿がなく、子供の学力への競争はありません。(ケンジ・ステファン・スズキさん講演会より)

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また主な科目の教科書は何年も保管され、代々受け継がれていきます。他の人も使うため、生徒たちは大切に扱わなければなりません。毎年1人ずつ新しい教科書が配られる日本とは違いますね。
教師は授業に専念することが大切とされ、クラブ活動などの放課後活動は学校外で専門職員が担当しているそうです。
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高校や大学への入学試験はありません。それ以前の中学・高校の成績や内申点によって受けられる学部が決まっていくので、子供たちは進学のために特別塾に通ったりはしないそうです。学校での成績・活動によって入学可否が決まります。それには、デンマークという国の教育に対する考え方が大きく反映されているようです。

エリート教育のようなものは、ほぼ皆無です。子どもがスポーツ・音楽・ダンスなどを習うことはありますが、それは好きなことの延長です。塾のような補習校もほとんどありませんし、親が無理に子どもに習い事をさせることもありません。また、平等という価値に重きが置かれているため、子どもが真剣に他の子と勝負したり、競争することもほとんどありません。他人と競争させて優劣をつけるよりも、子どもが自主的に楽しく活動し、他の子と交わって社交性や人間性を育んでいくことが重視されています。このような教育方針は、優れた才能よりも優れた人格をもつ人のほうが評価されるデンマーク社会を映し出しているように見えます。

出典:www.sodatsu.com

③グループで解決!自ら考えることを大切に

デンマークの学校教育の多くは1つの課題をグループで解決することに力を入れています。日本でも最近取り入れられつつあるアクティブラーニング・プロジェクト解決型の教育方法を子供のうちから実践しているのです。教科書の内容を暗記するのはなく、その内容を『理解』し、何に役立てるのかをみんなで『考える』ことを教育の基本方針としています。
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まず体験してみなければ、理解できない。自ら楽しく学ぶための工夫をするのが教育の仕事。この教育のあり方が、デンマークの子供たちは「世界のことを最も知っている」と言われている所以だそうです。

④子供たちへの可能性への平等主義。小学校から大学まで教育費の負担なし!

デンマークでは小学校から大学まで教育費の自己負担はありません。生活保護を受けている人たちの子供であったとしても、教育費はすべて無料なので、平等に教育を受けることができます。また、18歳以上の学生の生活費も国庫から出て、受け取ることができます。なんてうらやましい!!

意外と知られていない驚くべきデンマークの福祉制度のひとつに、学生給付金制度があります。これは、政府による18歳以上の学生を対象とした月々の生活費の援助で、高校生、また20歳未満のうちは、親の収入や18歳未満の兄弟の有無よって、家族と一緒に暮らしていれば、約2万1000円から4万9000円の間、私のように実家を出て自分で暮らしていれば、6万3000円から9万9000円の間で、なんと、毎月生活費が支給されるのです。大学生、または20歳以上になると、一部例外はあるものの、一律して毎月約9万9000円が援助されるという、実に学生に優しい制度が、この福祉大国には存在します。

出典:www.advertimes.com
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このような制度があることにより、学生たちは生活費のための長時間のバイトをする必要なく、勉強に打ち込めるというわけです。その代わり、サボっていても単位がもらえたりする日本の大学とは違い(今は変わってきているのでしょうか?私の時代はそうでした(笑))、かなり真剣に勉強に打ち込まないと、大学を卒業するのは難しいそうですよ。
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高福祉社会・幸福度世界一の国デンマーク。知れば知るほど移住したくなってしまいますよね。もちろん、高福祉という事は税金も高いわけですが、その分国民への還元も高く、「ここまでしてもらったのだから」と行政や国に信頼を感じている国民の割合も他国と比べて高いそうです。単純に現状の日本と比較することはできません。が、お母さんが育児しやすい社会・子供たちの可能性が十分に生かされる社会のロールモデルとして、ぜひ参考にしたいですね!