究極の和製ハーブ『明日葉』で春のデトックス!栄養価と調理のコツ
健康野菜として注目を浴びている明日葉。その高い栄養価から、お茶やサプリメントなどへ加工される場合が殆どですが、自宅でも簡単に調理することができます。見かけたら是非手に入れて、フレッシュな香りを楽しみましょう♪
名前の由来は『今日摘んでも明日には芽が出る』ほど強い生命力!
明日葉は、日本原産のセリ科植物。比較的温暖な太平洋沿岸部に自生していて、伊豆大島のものが有名です。
江戸時代の書物の中で”滋養強壮に効果のある薬草”として紹介されたり、八丈島ではかつて飢饉の際に明日葉を食べてしのいだという記録も残っており、その栄養価や生命力の強さは昔から知られていたようです。
新芽の出る春、2月半ば〜5月頃が旬の時期
年間を通して出回ってはいますが、旬は今!新芽の出る季節、春です。比較的入手しやすいこの時期に、是非食べてみたいですね。
青汁で有名なケールをも上回る栄養!
明日葉には様々な栄養素が含まれていますが、特に目を惹くのは、食物繊維、ビタミンなどの含有量。代表的な野菜と比較してみると、
食物繊維:レタスの約1.5倍
ビタミンE:人参の約5倍
カリウム:ピーマンの約8倍
βカロテン:トマトの約8倍
…という、凄まじい結果に。手に入るのならば毎日でも食べたいくらいです。
あしたば(明日葉)に含まれる有効成分とその効用と、五訂日本食品標準成分表に掲載されているアシタバの栄養成分を紹介します。
それでは、明日葉を食べることで得られる嬉しい効果を、具体的にみていきましょう!
▷デトックス効果に期待大!食物繊維とカリウム
明日葉は、便秘解消に効果的な不溶性食物繊維が豊富です。
また、腎臓の老廃物を排出しやすくするカリウムや、利尿効果のあるクマリン、リテオリンなどの成分も含まれています。
明日葉のお茶やサプリメントが、デトックスや美容を謳っているのはこのためです。
▷独自のネバネバ成分「カルコン」が凄い!
明日葉を切ると染み出してくる、黄色いネバネバ。これは明日葉独自の「カルコン」という成分で、抗菌・抗炎作用、内臓脂肪を減少させる効果があると言われています。カルコンには強い抗酸化作用もあるため、病気予防や免疫力アップにも期待大!
▷βカロテン、各種ビタミンは美肌にも◎
抗酸化作用のあるβカロテン、コラーゲン生成に必要なビタミンC、若返りに必要と言われるビタミンEなどをバランス良く含む明日葉は、肌の調子を整えるのにも最適の野菜です。
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葉に張りがあり、緑色の濃いものが新鮮!
他の野菜にも言えることですが、葉に張りのある新鮮なものを選びましょう。切り口が変色していないかどうかも、鮮度を見分けるポイント。
茎が太すぎるものは、筋っぽいことがあるので注意。
苦味が気になる場合は下茹でしましょう
和製ハーブというだけあって、明日葉はすこしクセのある野菜です。独特のスッとした香りや苦味が気になる場合は、下茹でしてから調理しましょう。
油で苦味をコーティングし、タンパク質と合わせて渋みを抑える!
初心者には天ぷらがオススメ!
苦味を感じにくくなるので、初めての人や、ちょっと苦手な人にもオススメなのが天ぷら。
明日葉に豊富に含まれるβカロテンも、油で調理することによって効率よく摂取することができます。
ベーコンや豚バラ、ツナと一緒に炒めても美味しい♪
渋みを和らげるコツは、タンパク質と合わせて調理すること!肉や魚、卵、豆腐、鰹節などとの相性は抜群です。
同じくクセの強い野菜、ゴーヤの代表的な料理がゴーヤチャンプルだと考えると、納得していただきやすいかと思います。
そう!迷ったら、ゴーヤと同じように扱えば良いのです!
また、明日葉の国内生産量第1位の伊豆大島では、チャーハンに入れるのも定番だそうです。
明日葉の香りを楽しむなら、お浸し!
《明日葉の茹で方》
1.よく洗った明日葉を、茎と葉に分けておく
2.たっぷりのお湯を沸かし、塩を入れる
3.沸いた湯の中へ、先に茎の方を入れる。一煮立ちしたら葉も入れて、全体で1分半ほど茹でる
4.冷水にとって、30秒ほどで引き上げる
5.食べやすい大きさに切り分けて、よく絞る
《味付け》
油、タンパク質との相性が良い!ということで…
★ツナマヨ和え
★胡麻和え
★鰹節と醤油
などがオススメです。
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スーパーではなかなかお目にかかれない、レアな明日葉。
パクチーくらい流行って、もっと手軽に手に入るようになってほしい…食道楽な筆者の、切なる願いです。