【理学療法士監修】水泳によって免疫力を向上!? 子供を風邪を引きにくい身体にさせましょう|⑭
お子様にスイミングスクールに通わせようか検討している親御様必見!水泳が免疫力向上の効果的な理由を詳しくみていきましょう。
目次
①なぜ水泳は風邪を引きにくい身体になるのか
・免疫力と水泳の関係
・精神状態の安定化
・体温調整機能の向上
・心肺機能の向上
②逆効果にならないために気をつけるべきこと
・体調不良時
・冬の練習後
・目洗い、手洗い、うがいをする
③子供に水泳を通して強い身体を身につけてもらいましょう
この記事をざっくり要約すると!
・有酸素運動は、免疫細胞を活性化させる
・水の中は、体温調整機能が活性化し免疫力を向上させる
・体調不良時等は逆効果になるので気をつける
人は免疫力が低下している時に、ウイルスや菌に感染しやすくなります。つまり、免疫力が高い時は、風邪をひきにくいといえます。
水泳は、免疫力を向上させることができます。
では、免疫力向上のメカニズムや風邪が引きにくい身体になる理由を詳しくみていきましょう。
なぜ水泳は風邪を引きにくい身体になるのか
水泳が風邪を引きにくい身体になるのには、理由があります。
大きく4つにその理由を分けてみてきましょう。
① 免疫力と水泳の関係
水泳が風邪をひきにくくなる理由として、免疫力の向上によるものです。
水泳が免疫力を向上させる理由は2点あります。
1点目は、水泳が有酸素運動であることです。有酸素運動は、呼吸をしながら行うため、体の隅々まで新鮮な空気を届け、免疫細胞が活性化し免疫力が向上します。
2点目は、水泳により筋力が向上することです。筋力が向上すると、脂肪が燃焼しやすくなります。脂肪燃焼しやすくなると、基礎代謝が上がり免疫力も向上します。
② 精神状態の安定化
水泳は重力のかからない水中運動のため、身体に大きな負荷を与えることなく運動をすることができます。
また、負荷の少ない定期的な有酸素運動を継続することで、ストレス緩和に有効と言われているセロトニンが分泌されます。
つまり、ストレス解消やストレスフリーの状態に近づくことができます。精神状態と健康は密接な関係にあるため、風邪が引きにくくなるのは当然ですね。
③ 体温調整機能の向上
水泳は、水の中のスポーツです。室内温水プールであっても水温は30度前後に設定されており、体温より低く保たれています。
水中運動の習慣がつくと、体温がプールの水に奪われることに対して、体温を一定に保持しようとする体温調整能力が向上します。
つまり、一定に体温を保てる能力がつくことにより、環境の変化に強くなり、体調を崩しにくくなります。
④ 心肺機能の向上
水泳は、陸上競技と違い、呼吸をすることを制限されます。
この呼吸制限をすることにより、最大酸素摂取能力が向上します。
また、全身運動なため、エネルギーの消費が激しく、酸素の運搬も活性化され心臓の機能が向上します。
心臓と肺は表裏一体なので必然的に肺の機能も向上します。
心肺機能の向上は、脈拍を一定に保てるようになるため、心身の状態が常に安定し、風邪を引きにくくなります。
逆効果にならないために気をつけるべきこと
ここまでは、水泳をすることで、風邪を引きにくい身体になる理由を説明してきました。
ただ、もちろん良いことばかりではありません。
場合によっては、逆効果になってしまう可能性もあるため、気をつけましょう。
そこで、気をつけるべきポイントを3つご紹介しておくので、子供に水泳を習わせる際はチェックしておきましょう。
① 体調不良時
体調が悪い時に、水泳をしてしまうと逆効果になります。
体調が悪い時は、免疫力が低下している時が多いです。そのような時に、運動をしてしまうと、疲労により免疫力をさらに低下させてしまい、体調が悪化する恐れがあります。
必ず無理はさせないようにしましょう。
② 冬の練習後
冬は気温が低く、乾燥するため風邪が流行ります。
例えば、プールのレッスンが終わって、髪の毛を乾かさずに、そのまま外にでてしまうとどうなるかわかりますよね。
冬はレッスン後に、サウナやジャグジーで温まって帰ると良いでしょう。
最近は、ジャグジーのあるスイミングクラブが多いため、探される際はしっかりチェックしましょう。
③ 目洗い、手洗い、うがいをする
プール熱(咽頭結膜炎)や、手足口病、ものもらいなど、プールに通ったことにより感染する病気はあります。
そこで、一番大切なのは、レッスン後にシャワーで身体をしっかり洗い流し、手洗いうがいを徹底することです。
また、目もしっかり洗っておくことをおすすめします。
特に、ゴーグルを装着していない場合は気をつけましょう。
子供に水泳を通して強い身体を身につけてもらいましょう
子供に水嫌いを克服させるために水泳を始めさせる方は多いです。ただ、身体を強くする目的で始めさせるのも良いでしょう。
とは言っても、子供に無理強いしてスイミングに通わせるのは、逆に精神的苦痛を与えてしまいます。
ですから、見学や体験に行くことをおすすめします。
本記事の監修メンバー
・水泳歴20年のアドバイザー「渡邉氏」
・「愛知県水泳連盟医科学委員」の理学療法士「川本氏」
水泳の魅力を知って体験に行こう!