和食の基礎「三角食べ」で充実の食事ライフを! メリットやデメリット、実践したい大切なポイントまとめ!
最近、あまり耳にしなくなった「三角食べ」。バランス良く食べられるからメリットばかりかと思いきや、実は注意するポイントもいくつかあったんです。
しかし重要なところを押さえれば、食育にも非常に役立つもの。正しく知って効果的に取り入れましょう!
「三角食べ」とは?
「三角食べ」とは、“お米・汁物・おかず”の順番に少しずつ食べて完食する方法で、
・左側のお米
・右側の汁物
・奥にあるおかず
が場所的に三角形になることからそう呼ばれています。
1970年頃の一部の学校教育で推奨されていましたが、現在はあまり「三角食べ」教育はされていないよう。
「三角食べ」が生まれた背景には、バランス良く食べられず“残し”が発生する「ばっかり食べ」を防ぐという意図があったようです。
メリット・デメリットは?
指導する人にもよりますが、
・食べる順番、方向をキッチリ守らないとダメ
・順番は気にせず、ご飯やおかずなど交互に食べればOK
という2パターンに分かれるそう。
「食事は楽しく」という風潮の今の教育には、少し合わないのかも?
三角食べの【メリット】
大きなメリットは、
・順番に食べることで、嫌いなものだけ「全く食べずに残す」ことがなくなること。
好き嫌いの多い子どもに「三角食べ」を教えることで、バランスや健康を意識してもらうキッカケになる場合も。
また、おかずの後にご飯を食べて口の中で味が混ざることを“口内調味(口中調味)”と言いますが、コレは和食の特徴なのだそう。
「定食」や「御膳」のように一度に何品も並ぶものがそれに当たります。
海外では反対に、食べる前にすべて合わせ終える「口外調味」が一般的なので、和食の良さが理解できない人も多いそうです。
ピザやパスタなどの一品料理や、完成品が一品ずつ出てくるコース料理などですね。
近年では食生活の欧米化にともない、口内調味が苦手な子どもが増えているそう。
複雑な味わいを生み出す「口内調味」は味覚の発達に効果があるといわれており、“おいしく味わう”ためには欠かせないのだそうですよ。
子どもの味覚に関するまとめ
三角食べの【デメリット】
食事が美味しくて次々と口に入れた結果、よく噛まずに汁物やお茶で流し込んでしまうことも。
そうなると肥満や、唾液の分泌が低下して“ドライマウス”を引き起こす可能性も高くなります。
また、性格や個性によって「口の中でいろんな味が混ざるのが嫌」な人には、三角食べを押し付けると食事自体が苦痛になってしまうことも。
三角食べの「意識」は大切
「三角食べ」の押し付けは良くないですが、“バランスよく残さず食べる”という意識は非常に大切なことですね。
また、“絶妙な味の違いを楽しめるスキル”も、人生に充実感をもたらすためのひとつのポイントです。
三角食べのメリット・デメリットをしっかりと知り、
・順番を意識して、すべてのものを残さず食べる努力をする
・よく噛んで食べる
・味の違いや素材の美味しさ、ハーモニーを楽しむ
などなど、毎日の食事で意識してみてはいかがでしょうか?
昔のことを知り今へ活かす「温故知新」で、家族みんなの“食事ライフ”を充実させましょう!
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