異性の親とのお風呂はNG!
日本ではほほえましいパパと娘の入浴シーン。
この写真のような光景、海外ではありえないことなんです。
日本とはお風呂に対する考え方や文化が全く異なる欧米。外務省の海外安全ホームページでも注意喚起されています。
ヨーロッパやアメリカでは、風呂場はプライバシーが強く保たれるべき場所だと考えられており、たとえ親子であっても一緒に入浴することは非常識な行為で、特に父親と娘の場合は、性的虐待が強く疑われることになります。また、児童ポルノに関する規制・処罰が厳しく、入浴中の写真を撮る等子供をポルノの対象にしている可能性があると疑われれば、警察に通報されることもあります。
出典:www.anzen.mofa.go.jp
ナーサリーで、「昨日はパパとお風呂に入ったんだ!」などと先生にお話すると、こどもからのSOSと捉えた先生が警察に児童虐待で通報することも。
日本と違ってお風呂に洗い場がなく、バスタブ自体がないことも多い為お風呂文化が全く異なるのです。
イギリスでも、本当に小さい赤ちゃん以外は洋服を着た親が外からシャワーをかけてあげるような入れ方です。
日本のアニメの中で、お父さんと娘が入浴していたり、女の子の入浴シーンが放映されていることは海外の人々にとって嫌悪感のある驚きとして捉えられることがあります。
家族とのお風呂は日本の文化ですが、海外ではとても注意が必要ですね。
こどもだけの通学・留守番はNG!
この日本のよくあるこども達の通学風景も、欧米では驚かれます!こちらも外務省のホームページに注意喚起があります。
日本に限らず欧米諸国でも、親による児童虐待事件が後を絶ちません。ただ、日本では、お店の中で子供を叩いて叱ったり、子供をひとりで留守番させたりしたくらいで警察に逮捕されることはないでしょう。欧米諸国では、子供に対する体罰について、社会の目が厳しいという背景から、公衆の面前で子供を叩いたり、子供だけで留守番をさせたことにより親が逮捕されたり、場合によっては、子供を隔離されたりすることにもなりかねません。
出典:www.anzen.mofa.go.jp
イギリスでは数年前、8歳と5歳の兄弟が1マイル(1.4km)自転車通学をこどもたちだけで行い、児童虐待で校長先生に通報されたことでメディアで議論がなされました。
「この距離、この年齢は適切か?」「非常に危険で非常識」「こどもたちの安全は?」
日本では考えられない議論です。
小学校の通学や、習い事の送り迎えは必須!
イギリスでは両親が仕事をしている場合はナニーさんが送り迎えをします。
もしいつもと違う人が送り迎えにくる場合は事前に担任の先生にその旨提出しなければいけないという徹底ぶり。こどもたちだけで歩いている姿、ロンドンでは一度も見たことがありません。
こどもだけのお留守番も条例違反となるので禁止です。鍵っ子も、もはや日本の文化と言えそうですね。
何故こどもだけの通学や留守番が虐待とみなされるのか?
それは単純に「危ない」からです。
ヨーロッパの帰国子女である筆者も、小学校高学年で日本に帰国し初めて一人で家の近くのコンビニに行った時は「こんなこと本当にしていいのかな」とすごくドキドキしたことを覚えています。
日本の安全は改めてすごいですね。
R指定ゲームをやらせるのもNG!
イギリスをはじめとする海外では「ネグレクト」に関する考え方がかなり進んでおり、こどもの成長にとって良くない状況を親が与えたり、またそれを見過ごしていることも十分な児童虐待、育児放棄に当たります。こちらもその一つ。
イギリスのチェシャー州の小学校及び一部高等教育機関は、Mature指定ゲームをプレイした17歳以下の子どもの保護者を、警察や社会団体へ報告する方針であるとのことです。
出典:s.gamespark.jp
Mature指定とは17歳以下禁止のいわゆるR指定。「こどもを守る」意識が強い海外では親の「まあいいか」が通用しない場合があるのです。
イギリス首相David Cameron氏は、教師らが育児放棄及び児童虐待を関係機関に報告せず「見て見ぬふり」をした場合には、最大で5年の実刑判決を与えると、2015年3月に発表していました。
出典:s.gamespark.jp
私たち日本人が思い浮かべる育児放棄は、衣食住の提供をしないなど親として考えられない非常識な行為のみを想像しますが、海外ではその範囲がもっと広いのです。家でこどもたち同士を遊ばせる時にゲームばかりさせていると、親からクレームが来たり、時には通報されることもあるのです。
文化の違いや安全性などで180度変わる親の責任。改めて、子育てが文化で大きく違うことを思い知らされます。
筆者も今のうちに息子とゆっくり湯船につかりたいものです。