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ワクチン受けなきゃ通学禁止&罰金!? 12種が義務化されたイタリアの予防接種事情

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参照 : pixabay.com
公立学校に通学するには、合計12種類の予防接種が義務!これは、2017年の春にイタリアで定められた新しい政令です。また日本では近年4種混合の使用が開始されましたが、イタリアでは6種混合が普通。日本との違いも色々ある予防接種事情について調べてみました。
Ostia
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参照 : pixabay.com

2017年5月、近年の「はしか」患者の増加を受けて、イタリアでは予防接種に関する新たな政令が発布されました。それは、一連のワクチンの義務化。国立の幼稚園および小学校に入る6歳以下の子どもは

ポリオ
ジフテリア
破傷風
B型肝炎
ヘモフィルス・インフルエンザb型菌(Hib)
B型髄膜炎
C型髄膜炎
麻疹(はしか)
風疹
流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)
百日ぜき
水痘(みずぼうそう)

の12種類の疾患の予防接種が義務化されるというものです (なお、これまでは4種類のみが義務でした)。

こ、こんなにあるの・・・?と一瞬ぎょっとしますが、イタリアでは「6種混合」のワクチンが標準化されていて、実際に打つ本数はそんなに多くはありません。

実際の予防接種の回数は?

自己管理でスケジューリング・・・これがけっこう大変!

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出典 : pixabay.com

日本では近年導入された4種混合が主流のようですが、イタリアでは6種混合が通常です。

6種混合(ジフテリア・破傷風・百日咳・ポリオ・Hib菌感染症・B型肝炎)と肺炎球菌の2本を3ヶ月、5ヶ月、11ヶ月の合計3回受ける
出典:tokuhain.arukikata.co.jp
さらに、15ヶ月の段階ではしか、おたふくかぜ、風疹の混合の予防接種(MPR)
出典:tokuhain.arukikata.co.jp

接種回数が少なくなれば、子どもが注射で痛い思いをする回数も少なくなります。また、接種スケジュールの設定も少しは楽になります。イタリアでは日本のように、接種時期になると保健所からハガキが送られてくる、というケアは皆無なので、自分で覚えておかなければなりません。生後半年くらいまでは1ヶ月おきに検診もあるし、3ヶ月、5ヶ月までは親としてもちゃんと気をつけているのですが、11ヶ月目になるとそんなことをすっかり忘れていたり・・・(苦笑)。はしか、おたふくかぜ、風疹の混合(MPR)は、6歳手前でも2度目を摂取しなければいけません。12歳頃には、ジフテリア・破傷風・百日咳・ポリオの最後の摂取もあります。たいていはかかりつけの小児科の先生が定期健診のときに教えてくれるのですが、予防接種を受ける医療センターはまた別の場所にあります。個人的に予約を取らなければならない上、旅行や日本への一時帰国で接種し忘れないようにと、あちこちスケジューリングが大変です。

上記のワクチン接種はイタリアの公共保健施設で全て無料で受けられます
出典:tokuhain.arukikata.co.jp

「無料」と言っても、私たち労働者が納めている税金から賄われている訳ですし、義務化される予防接種が有料だとたまりませんよね。

義務の予防接種を受けさせ忘れたら、どうなるの・・・?

通学禁止、罰金、さらには親権の一時停止も!!!

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出典 : pixabay.com

就学時に、上記の義務予防接種を子どもが受けていないと、幼稚園(3~5歳)の場合は通学を拒否されることもあります(予防接種表を提出するので、未接種だとすぐに分かってしまいます・・・)。学校側には、未接種の子どもを拒否する権利があるのです。他の子どもに感染症を広める危険性があるというわけですね・・・。同時に学校から保険所に通告が届き、親が呼び出され、接種させるよう指導されます。小学校(6歳以上)の場合は義務教育のため通学拒否はされません。が、やはり保健所に連絡が行くほか、500~7500ユーロ(約62,500円~940,000円)もの罰金が宣告されることもあるそうです!さらに!!!保健所から裁判所に事件として通告され、親権の一時停止などの判決が下される可能性もあるとか!!!

子どもがその病気に実際にかかったため、予防接種を受けていなくても抗体が体内に作られているというような場合は、血液検査の結果など医療証明書を提出しなければなりません。

日本との違い

このほか、別途有料で希望者が接種できるものもあり、これは日本では実施されていない種類です。

日本で実施されずイタリアで実施されているものとしては、髄膜炎菌感染症(MenC等)、流行性耳下腺炎(ムンプス)、ロタウイルスによる感染性胃腸炎
出典:www.city.yokohama.lg.jp

ちなみに、イタリアで実施されず日本で実施されているものには、結核(BCG)と日本脳炎があります。

このほか、子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)のワクチンについては、日本では女児だけが対象です。イタリアも昔は女児のみでしたが、男児も対象とする地域が増え、2017~2019年の計画で全国的に男女両方が対象となりました。全国的に全児童に接種が実施されるのは2018年頃の予定だそうです。

一方で、予防接種が自閉症の原因と裁定

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出典 : www.pakutaso.com

イタリアでは、幼児期に接種するワクチンが自閉症を引き起こすという噂が広まっています。そしてこれは噂だけではなく、裁判所の判決としてもその「事実」が認められたのです。

2012年5月23日、リミニ裁判所にて、麻疹・おたふく風邪・風疹ワクチン(MMR)が、医学的証拠を提示したうえ、自閉症の原因となっていたことを発見し認めています。
2014年9月23日、ミラノ裁判所にて、ワクチンによって少年に自閉症が発症したことを認め、政府に補償を命じました。

これはワクチンに含まれるチメロサール(水銀を含んだ防腐剤)、アルミニウム、補助剤、ならびに他の有毒成分が原因です(現在イタリアでは、チメロサールは使用が禁止されています)。イタリアでは、推奨される予防接種により障害が残った人々に財政支援するため、国家ワクチン副作用補償プログラムが実施されており、ここから原告の家族に補償費が支払われているそうです。

こうしたことから、推奨予防接種を忌避する人、子どもに規定のワクチンを受けさせない人も多々います。

世界的にはワクチン推奨国が多い

しかし、世界的にはワクチン推奨国がほとんどです。政府と癒着している製薬会社側の利権が絡んだりもしています。また、副作用が起こりうる可能性については認識していた上で、そのリスクよりも多数の疾患の予防のメリットの方が高いと主張しているとか。

イギリスの医師や衛生の専門家は、「この関連性が見られるのは、自閉症が発症する時期がMMRワクチンの接種時期と重なっているために過ぎない」、と反論している。保健省は、「MMRワクチンを受けた児童が自閉症を発症するリスクは、接種していない児童と比べて同等であることを証明する十分な証拠がある」と発表している。
出典:ameblo.jp
米国では2007年から2010年まで、包括的な自閉症の裁判手続において、特別マスターズと呼ばれる3人の意思決定者がワクチンは6テスト症例のいずれでも自閉症を引き起こさなかったと認定
出典:www.lbv.jp

ワクチン、予防接種の危険性や、副作用の可能性などについては様々な議論があり、子どもを持つ親としては同じように不安だったり怖かったりしますが、我が家では規定の予防接種はすべて受けさせています。これはしかし私たちが小児科の先生と話をしたり、周りの情報を聞いて、最終的には自分で判断して決めたことです。ですが今後、これが自分の選択ではなく「義務」とされ、できない場合は罰金・・・となると、それは話の争点が別のような気がします。

イタリアは、自閉症の原因がワクチンだという判例を数例出している先進国の中でも特異な国です。今後、自閉症の子どもを持つ親たちがもっと裁判を起こすかもしれません。そしてもっと多くの自閉症とワクチンとの関連性が医学的に証明されるかも。一方で、発症したら大変な疫病を防ぐための予防接種が大切なものであることも分かります。有害物質を(なるべく)含まない、安全な予防接種を開発してもらいたいと思います。

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